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フェアトレード認定を受けた初のスピリッツメーカー
「FAIR.」が掲げる“モノづくり”の視点とは?

Feature / MovementSep. 20, 2016

Special thanks to Bar TRENCH



フランスの伝統技術とフェアトレード作物を繋ぐ
革新的スピリッツブランド「FAIR.」







コーヒー、チョコレート、ワイン、オリーブオイル……。近年、日本で手にする機会が増えて来たフェアトレードによる食品や製品は、世界中で注目され、その活動に賛同する人々によって確実に浸透しています。
2015 年11月に日本に上陸した「FAIR.」は、フェアトレード認定を受けた初のスピリッツメーカー。その名の通り、“フェアであること”を基軸に 2009年、フランスのアレクサンドル・コアランスキー氏によって設立されました。彼が「FAIR.」を通して掲げるモノづくりの視点とは、一体何でしょうか。

元々、アメリカで5年間暮らし、コニャックのビジネスに関わっていたアレクサンドル氏は、兼ねてから、自身の母国・フランスが誇る伝統的な蒸留技術を使って、質の高い、“意味のある”プロダクトを作りたいと考えていました。“意味のある”というのは、ただ製造・販売し、ただ消費者に届けるだけの製品ではなく、「生産者と世界に還元できるシステムを構築したい」というフェアトレードの理念に基づくモノづくりです。

フランスの職人たちが古くから培い、守り続けて来たノウハウをフェアトレード作物と繋げてみたい。選んだのは、まだフェアトレード認定の前例がない「スピリッツ」でした。
彼は、28才でその一歩を踏み出します。
来日したアレクサンドル・コアランスキー氏。「FAIR.」を取り扱う恵比寿のバー「Bar.TRENCH」にて。




理念と在社時の知識はあったものの、資金も人脈もなかったアレクサンドル氏。10数社の蒸溜所を回り「FAIR.」の考えに賛同してくれるパートナーを探しましたが、前例のないオファーに、スピリッツ業界はどこも首を縦に振らなかったそうです。

行き詰まった頃、一度は依頼を断った「デラトゥール蒸溜所」から、コニャック地方でビールなども作る小さなクラフトディスティラリー「ブラッスリーベルクロ―」を紹介してもらい、蒸溜家フィリップ・ラクリー氏にスピリッツ製造の協力を得ることができました。
「並はずれた努力をするまじめなチームメンバーと出逢えたことが、「FAIR.」を実現できた大きな理由です」。彼は、そう断言しています。
「FAIR.」の初期チームメンバーと。右がアレクサンドル氏、前列左が蒸溜責任者のフィリップ・ラクリー氏。蒸溜所はコニャック地方に、事務所の拠点はパリに構える。




「FAIR.」の根幹は、もちろんスピリッツに使われる原材料。そもそも、コーヒーやワインと比べ、原材料の認知度が低いスピリッツをフェアトレード製品として構築すること自体が、保守的なスピリッツ業界と社会に一石を投じる、一種の挑戦でした。

アレクサンドル氏は、キヌア、サトウキビ、アラビカ豆、ジュニパーベリー、ゴジ(クコの実)など、厳選された作物をフェアトレードで調達することに、多くの時間を費やしました。
標高3000mのアルティプラーノ高原の特別区画で有機栽培されたキヌア、グアテマラの東に位置するベリーズで有機栽培されたサトウキビ、ウズベキスタンの自然保護区で作られたジュニパーベリーなど、信頼できるフェアトレード認証団体(FLO)の紹介を経て、時には現地を訪れ、自らの目で材料を厳選しています。
ボリビア産有機栽培のキヌア。アレクサンドル氏も何度も現地を訪れ、生産者と交流を重ねている。




中でも「フェア キヌア ウォッカ」の原材料・キヌアは、現在ではその栄養価を高く評価されるスーパーフード。通常、大麦や小麦、ライ麦などの穀物で作られるウォッカにキヌアを採用することで、他商品との差別化を図り、スピリッツ界を牽引する商品に育てたいというアレクサンドル氏とスタッフのアイデアでした。
キヌアは穀物と比べ、発酵の過程が難しく、何度も失敗を重ね、商品化するまで2年間を要しました。今では「FAIR.」を支えるフラッグシップ商品となっています。

日本の市場と「FAIR.」の未来
社会に広がるモノづくりの視点とは?











現在、「FAIR.」は、アメリカ、ヨーロッパ(主はイギリス)、アジア約20カ国で取引されています。日本のマーケットへの進出はまだ日が浅いのですが、「フランスと日本には近いものを感じる。フェアトレード製品や、クラフトな商品に関しては、受け取り方や感覚が似ていると思います」と、密かに手応えを感じているようです。

長く愛される製品にしたい。そのためには、「Good taste=素晴らしい味」「Good design=優れたデザイン」「meaning=飲み手、モノづくりのプレイヤーがフェアであるという軸」、3つ揃ったブランドに育てることが重要だ、とアレクサンドル氏は考えています。
そして、この「フェアトレード」の視点を根底に置いたモノづくりは、今、世界中の消費者たちが注目し、共鳴するために欠かせない、重要なメソッドになりつつあります。

作り上げられる1つの製品によって幸せになるのは、会社だけではない、消費者だけではない。生産者、スタッフ、この製品に関わる全てのプレイヤーに対価を還元できる仕組みを構築し、自国が誇る伝統技術を駆使しながら、消費者に質の高いスピリッツを届けること。その全てを叶える手段として、彼が行うフェアトレードに基づくモノづくりが社会に与えるインパクトは、決して小さくはないのかもしれません。

「FAIR.」――フェアであること。シンプルなブランドネームは、そのまま彼らの指針であり、コンセプトとして、世界中に羽ばたきつつあります。今後はテキーラ、ブランデーなど、新たな商品の開発にも意欲的なアレクサンドル氏。世界初のフェアトレードスピリッツのさらなる活躍が楽しみです。
「フェア キヌア ウォッカ」で作った「Bar.TRENCH」特製のモスコミュール。スルリと滑らかでフルーティーな口当たりの後、微かに感じるスパイシーさがアクセントに。




―輸入販売元―
◎スモールアックス
http://smallaxespirits.net
―「FAIR.」が飲める店―
◎Bar.TRENCH
渋谷区恵比寿西1-5-8DISビル102
1-5-8
☎ 03-3780-5291
19:00~翌2:00(日曜、祝日18:00~翌1:00)
無休(年末年始を除く) http://small-axe.net/bar-trench






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