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シェフのオフタイム
オールドパーのある暮らし

Vol.2 「酒肆 一村」大野尚人さん

後篇

Feature / MovementJan. 6, 2018

text by Noriko Horikoshi
photographs by Kiyu Kobayashi

木枯らしの吹く季節には、お酒もホットなお湯割りで。
ただし、単純にタンブラーグラスで割るのではなく、陶器の徳利で湯煎した“オールドパー 12年燗”を楽しむのが、大野さんの家飲みスタイル。
体が内側からぽかぽか温まって、一日の疲れもリセット。
冷たい水割りとは一味も二味も違う冬ならではの“口福”です。
もっともおいしく味わうための温度、料理の合わせ技など、名酒場の主ならではの工夫とヒントをじっくりと教えていただきましょう。





徳利に入れて湯煎で温める
70~80℃のお湯割り




――ホットウイスキーといったら、タンブラーグラスでのお湯割りを思い浮かべる人が多いのでは。二合徳利にショットグラスとは、なんとも粋な景色です。

大野 信州に旅したとき、立ち寄った酒屋さんの角打で“お湯割り”を頼んだら、温めたちろりと小さな盃が出てきて「これは、いいぞ」と。
ダルマストーブの上のヤカンで湯煎する、その風情が、またよかった。店では日本酒専用の酒燗器を使いますが、家では鍋と燗度計だけでも。ウイスキーと水の割合は、水割りより薄めの1:3を目安に。
90℃に保ったお湯に徳利を入れて、70~80℃くらいまでゆっくり温めると、水とアルコールが穏やかに対流して、旨味がまろやかに開きます。

――日本酒のお燗より高い温度ですね。

大野 70℃というのは、液体を飲むときに素材の旨味を一番強く感じられる温度だそうです。かつおだし、鶏だし、昆布だしもそう。
もともと、日本酒でもアツアツの“飛切燗”が自分の好み。ぬる燗だと旨味がぼけるでしょう? 冷たいのも熱いのも、ぴしっと締まっているほうがいい。酒飲みの好みですね。

――飲むと体に温かさがじわっと染みて、自然とお腹が空いてくるような。口当たりも香りも柔らかくて、癒されます。

大野 味のまとまりがいいブレンデッドならではの飲み方とも言えます。
これがアイラ系モルトなら、温めることでクセのあるピート香が強調されてしまう。
だらだら飲むには、ちょっとキツイかもしれません。

――おつまみには、油揚げにブルーチーズを詰めて焼いた一皿を。そのココロは?

大野 チーズのような乳製品と油脂は、溶けてとろけ出すところが最高においしい。ここで冷たいお酒をもってくると固まってしまうけれど、温かいお酒なら逆の化学反応が起こります。
焼いてとろりとクリーミーになったチーズに、じゅっとコクがしみ出た油揚げ。そこへ熱いお湯割りが流れ込むと、口内調味で二乗の旨味が花開く。想像するだけで、たまらないでしょ(笑)?
ペアリングがどうたら言うのは無粋で好きじゃないけれど、お酒と料理の温度を揃えるのは、舌にも体にも理にかなっているのかなと思います。

――別皿のハチミツが加わると、また別物のおいしさになりますね!

大野 デザートピザやタルトに使われる組み合わせを応用しました。
ついでに言うと、土台のレシピも湯島の名居酒屋の定番つまみをアレンジしたもの。
オリジナルはラクレットですが、より塩気と味のパンチがあるブルーチーズに替えて。
そう、憧れのスタイルの真似から生まれることが多いんです、僕の料理は。
思えばオールドパーとの付き合いも、浴衣姿の文豪が手にしている写真を本で見て、「自分もいつか」と憧れたのが最初のきっかけかも。夢がかなって幸せです(笑)。



Recipe
焼きつねブルーチーズ

[材料(1皿分)]

油揚げ……1枚
ゴルゴンゾーラチーズ(ドルチェ)……30g
醤油……適量
万能ネギ(小口切り)……適量
ハチミツ……適量

[作り方]
1 油揚げを半分に切り、ゴルゴンゾーラチーズを詰め、楊枝で口を留める。
2 フライパンを弱火にかけ、1を並べる(油はひかない)。アルミホイルを被せ、焦げないよう両面を5分ほど焼く。
3 半分に切って器に並べ、醤油をかけて万能ネギを散らす。ハチミツを添えていただく。



◎酒肆 一村(しゅし いっそん)
東京都江東区深川2-1-2 岡野ビル2F
☎ 03-5875-9963
18:00~24:00
日曜、月2回月曜休
東京メトロ、都営線門前仲町駅6番出口より徒歩2分
※2018年1月6日から約2カ月間、「酒肆 一村」にてオールドパー 12年のお湯割りをお楽しみいただけます。詳しくはお問い合わせください。













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