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登美の丘・塩尻・津軽の生産者を訪ねて

サントリー日本ワインを生み出す“風土・人・仕事”

Feature / MovementSep. 6, 2016

Photographs by Tsunenori Yamashita

サントリー日本ワインには、山梨の自園で栽培から醸造まで一貫して行う「登美の丘ワイナリー」シリーズと、日本各地の産地や品種の個性を打ち出した「ジャパンプレミアム」シリーズがあります。
どちらのシリーズも、描き出すのは日本ワインでしか表現できない味わい、それらを支えるのは畑を取り巻く風土と、ぶどうを育てる人々の丹精込めた仕事です。

山梨 登美の丘ワイナリー
優しさ、柔らかさ、繊細さ。日本の美意識がワインに結実。




この地にぶどうの樹が植えられたのは、もう100年以上も前のことでした。
鬱蒼と繁る小高い丘を切り拓き、外国人技師を招聘してワインづくりに取り組み始めたのが1909年。以来、登美の丘ワイナリーの歩みは、日本ワインの挑戦の歴史そのものと言ってよいでしょう。

標高約600m、富士山を眼前に仰ぎながら甲府盆地を見下ろす南斜面に、ぶどう畑は広がっています。
「1.雨が少ない。2.日照時間が長い。3.昼夜の寒暖差がある」という、ぶどう栽培に適した気候条件を備えた中で、一貫して目指してきたのは、土地を表現するワインづくりです。

「優しさ、柔らかさ、繊細さを持ち、緻密で凝縮感のあるワイン」̶̶渡辺直樹ワイナリー長は、登美の丘のワインのキャラクターをこう言い表します。「決して濃く強いワインができる風土ではありません。ここの土壌や気候を生かせば、優しくて繊細で緻密なワインになる。それを突き詰めた時、この地の本領が発揮されたワインが生まれるのです」。

大切なのは「適地適種」。登美の丘の土壌や気候に合う品種、登美の丘で栽培されてこそ持ち味が生きる品種を見出すこと、渡辺ワイナリー長はそう考えています。
「今、私たちが着目するのは甲州の可能性です。秋の冷え込みが10月以降になるこの土地で、晩熟型の甲州はちょうどそのタイミングに味わいを深める。日本の固有品種の甲州は登美の丘でいっそう花開くはず」

カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シャルドネなどの国際品種で高い評価を得てきた登美の丘のワインづくりは、いよいよ日本の品種で頂点を目指していくことになります。

<畑memo>




約150haの敷地に広がる約25haの畑は、日照・土質・水はけなどの条件によって細かく区画分け。各区画に最適の品種を植え、区画ごとに最適のタイミングで収穫・醸造を行うことで、土地と品種のポテンシャルを最大限引き出している。

<「登美の丘ワイナリー」シリーズから>



カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、プティ・ヴェルド等の絶妙なアッサンブラージュにより贅沢な味わいに仕上げた「登美 赤」、日本のシャルドネの最高峰「登美 白」、世界的にも稀有な貴腐ワイン「ノーブルドール」など、キャッチフレーズ「世界を感動させる“日本ワイン”を」にふさわしいクオリティ揃い。写真は「登美 赤 2011」「登美の丘 甲州 2015」。









長野 塩尻ワイナリー
端正な仕事が生み出す強さと華やかさ。




左)山本園 山本博保さん 右)塩尻ワイナリー 篠田健太郎ワイナリー長

自園で栽培から醸造まで一貫して行う「登美の丘ワイナリー」シリーズに対して、優れたぶどう栽培農家と連携することで高みを目指すのが「ジャパンプレミアム」産地シリーズです。ラインナップには、津軽(青森)、かみのやま(山形)、塩尻、高山村(以上長野)が揃います。

長野県産ぶどうの醸造を一手に引き受けるのが塩尻ワイナリー。「土地に根を張る人々と手を携えることで、良いぶどうが得られ、良いワインができる」と、塩尻ワイナリー長の篠田健太郎さんは語ります。
写真は、塩尻の岩垂原地区にある山本博保さんのぶどう畑。訪れた誰もが感嘆の声をあげるほど、ぶどうの樹々が丹精されて美しい……。

「山本さんが独自に編み出した仕立て方なんですよ。樹の列も枝の伸ばし方も規則正しく整えることで、樹勢をコントロールし、風通し良く、万遍なく日が当たるようにしています。この緻密な仕事が質の高いぶどうをもたらすのです」と篠田さん。
「いやいや、根がズボラなので、揃っているほうが仕事がしやすいんです」と山本さんは笑いながら謙遜します。

元来、塩尻はワイン用ぶどうの栽培適地とされてきました。700m前後の標高ゆえ、冬は寒く、日較差が大きく、陽射しが強い。従って、着色が良く、香りが強く、熟度も増し、メルロやマスカット・ベーリーAなどの赤系品種に力強さと凝縮感を与えるのです。
塩尻ワイナリーの開設は1936年。「赤玉ポートワイン(現・赤玉スイートワイン)」の原酒供給の役割を長らく担ってきた歴史があります。開設当時から活躍する伝統のセラーが、現在は、岩垂原や桔梗ヶ原、高山村のワインの熟成を見守ります。

<畑memo>




不耕起草生栽培を実践し、下草が繁る。ここはかつて川が流れていた場所で、土中は石がゴロゴロ、水はけがいい。また、周囲を山に囲まれているため降雨量が少なく、雨除けが要らない。

<「ジャパンプレミアム」産地シリーズから>



塩尻という土地の個性はメルロやマスカット・ベーリーAなどの赤系品種で発揮され、「塩尻メルロ」や「岩垂原メルロ」の力強さや華やかさは特筆もの。「塩尻マスカット・ベーリーA ミズナラ樽熟成」は国産樽を使用しためずらしい品。写真は「塩尻マスカット・ベーリーA ミズナラ樽熟成2012」「岩垂原メルロ 2012」。











青森 津軽
これからの日本ワインの要となる地。




津軽太田園 太田勇蔵さん



木村農園 木村 登さん

「ジャパンプレミアム」産地シリーズの中で最も北に位置するのが津軽です。「8月下旬から冷え込む気候がぶどうにアロマを蓄えさせるんですね」と、シリーズを監修する渡辺直樹ワイナリー長が津軽の優位性を語ります。「北にありながら夏は暑い。緯度が高いため、夏の日照が長く、夜温が下がります。加えて湿度が低いなど好条件を備えています」。 

津軽のポテンシャルを証明するかのように、今年の日本ワインコンクールで「津軽ソーヴィニヨン・ブラン 2015」が見事金賞を獲得しました。昨年は「津軽シャルドネ2013」が金賞に輝いています。

津軽での栽培を担う一人、太田勇蔵さんがワイン用ぶどう栽培に取り組み始めたのは30年近く前。
「この辺りには欧州系ぶどう栽培の先駆者がおらず、すべてが手探りでした」。
もう一人の栽培農家、木村登さんは、代々続くりんご畑を、親の反対を押し切ってぶどう畑に植え替えたのが30代。 共にサントリーの技術者に導かれながら経験を重ね、今では「栽培技術をほぼ確立できた」と胸を張ります。金賞受賞は何よりの証でしょう。

白系品種への評価を手応えとしつつ、2人が思いを寄せるのはピノ・ノワールです。アロマは得られる、でも着色しにくい土地柄で、「苦労の連続」と口を揃えながらも、そのぶどうは「津軽ピノ・ノワール ブラン ド ノワール*」という稀有なワインを生み出しました。
「栽培がむずかしいピノ・ノワールも津軽でなら可能性がある。日本ワインの今後にとって要となる産地」と渡辺ワイナリー長の期待は膨らみます。太田さんは力強く語ります、「ピノで世界と渡り合いたい。東京オリンピックの年には世界と闘えるようになっていたいですね」。

*ブラン ド ノワール・・・・・赤ワイン用ぶどうでつくる白ワイン。

<畑memo>




太田さんの畑の向こうにそびえるのは津軽のシンボル岩木山。ボトルのラベル絵はここからの風景。一方、木村さんの畑は高台にあって、見下ろす先に集落が広がる景色はまるで欧州。冬の積雪は1mを超えるが、その雪が畑を凍害から守る。

<「ジャパンプレミアム」産地シリーズから>



シャルドネやソーヴィニヨン・ブランが高い評価を得ているが、日本でも数少ないピノ・ノワールの栽培適地であり、そのアロマはピノ好きを魅了する。あえて白として仕込むブラン ド ノワールなど特色あるラインナップが揃う。写真は「津軽シャルドネ 2013」「津軽ピノ・ノワール 2013」。


















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