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Journal / ilGolosario






“食べて知る”食の祭典「ゴロザリア」を知っていますか?

photographs by ilGolosario, Motoko Iwasaki

イタリアの食のガイドブック『イル・ゴロザリオ※』の筆者、パオロ・マッソブリオさんが毎月「The Cuisine Press」のために書き下ろすWEB連載 「パオロ・マッソブリオのイタリア20州旨いもの案内」
連載も8回目を迎え、イタリア各地に息づく食文化とその守り人を、歴史や地域の風習を交えながら丁寧にすくいあげるマッソブリオさんの語り口に、じわじわとファンが増えています。

そして2016年11月、マッソブリオさんが初来日するにあたり、料理通信社主宰でイベントを開催することになりました。
詳細は別途お知らせしますが、イベントのモデルとなったイタリアの食の祭典の模様を、ひと足早くお伝えします。

世界遺産の丘を舞台にイタリア各地の旨いもんを食べ歩く






「モンフェッラートの村々を、マッソブリオの車を追いかけながら巡らないかい?」とイタリアの友人からメールが届いたのは2016年1月のこと。
イタリア北部ピエモンテ州の一地域、モンフェッラートは、丘陵地帯にパッチワークのように広がるブドウ畑や小麦畑の景観が、2014年に世界遺産に登録された美しいエリアです。

そのモンフェッラートの村々を会場に、『イル・ゴロザリオ』で紹介しているイタリア各地の生産者が集う春のお祭りが 「ゴロザリアin Monferrato」秋にはミラノのコンベンションセンターを会場に大規模な 「ゴロザリアin Milano」が開かれます。





「最初はワインのテイスティングイベントが始まりだったのよ。『イル・ゴロザリオ』で紹介しているワインの生産者に声をかけたら、自分も参加したいという食材の生産者が現れて、ワインだけでなく食べ物もあるイベントにしたら、とても好評だったの。それからどんどん参加希望者が増えて、今は先着で150軒のワインや食材生産者が出展しているの」と話すのは、マッソブリオさんの奥様で、同志でもあるシルヴァーナさん。

来場者数も年々増え、11年目を迎えた今年は、週末2日間で延べ4万人の人々が春のモンフェッラートを訪れました。





連載でも紹介している ピエモンテ州アレッサンドリアの“縫い合わせた”生サラミ(サラメ・クチート)、夏の間アルプスの山で高山植物を食べた牛の乳から作るサフラン入りのチーズ「バゴス・ディ・バゴリーノ」、イタリア各地のクラフトビールの造り手や野菜のオイル漬け生産者、シチリアのピスタチオとアーモンド菓子屋さん等々、味見もできて買い物もできる。食いしん坊には、たまらないお祭りです。







マッソブリオさんはと言えば、村々を巡ってそうした生産者たちと再会の挨拶を交わしつつ、来場者を巻き込んだワインテイスティングプログラムもこなしと、五臓六臂の活躍ぶり。でも自分自身、このお祭りを楽しむことを忘れません。









国内だけでなく、近隣のヨーロッパ諸国からもこのお祭りを楽しみにやってくるバイカーたちの姿も。道行く車やバイク、自転車に乗った人々が同じようにこの日を楽しんでいる一体感も 「ゴロザリアin Monferrato」の魅力かもしれません。





味を通じて大衆文化の独自性を再発見する




さて、マッソブリオさんを追いかけて、アルフィアーノ・ナッタという小さな村へ。
ここでは昔ながらの薪窯でパンを焼く職人がいました。





これが「“縫い合わせた”生サラミを真剣に味わうなら、必須だ!」とマッソブリオさんが力説するパスタ・ドゥーラ・タイプ(硬い生地)のパン。 そのまま食べるとちょっと物足りない。けれど、サラミと一緒に食べると俄然、女房役の魅力を発揮する。
どこか足りないからこそ料理と寄り添うイタリアワインのように、決して絶やしたくないおいしさです。

「味を通じて大衆文化の独自性を再発見する」
これはマッソブリオさんが24年前に立ち上げた「クラブ・パピヨン(イタリア各地に50の支部をもつ6000人余りの美食クラブ)」のスローガンです。 「イタリア各地の小さな村の一つ一つが、隣接した村との境界線への強い意識を持ったために生まれた食の多様性」。それこそがイタリアが宿す叡智であり、その価値を“食べて知る”お祭りが「ゴロザリア」なのです。



一年365日中の250日を、イタリア各地を巡って生産者、食材店、レストランオーナーをマッソブリオさん自ら訪ねて作り上げるガイドブック。 だからこそ築かれる強固な信頼関係が、「ゴロザリア」の祝祭ムード、村人たちもこぞって祭りに参加したくなる喜びに繋がっているのだと感じました。



そんな「ゴロザリア」の気分をちょっとでも感じていただけるイベントを2016年11月16日(水)代官山「TENOHA」で開催します。
「食べて知る、食べて語って未来を耕す“ミニミニゴロザリア in Tokyo”」
どうぞお楽しみに!





『イル・ゴロザリオ』とは?

photograph by Masahiro Goda


イタリア全州の優れた「食材生産者」「食料品店」「オリーブオイル」「ワイナリー」を州別にまとめたガイドブック。1994年に創刊し、2002年からは毎年更新。全965ページに及ぶ2016年版では、第1部でイタリアの伝統食材の生産者1500軒を、サラミ/チーズ/肉/魚/青果/パン及び製粉/パスタ/米/ビネガー/瓶詰め加工品/ジャム/ハチミツ/菓子/チョコレート/コーヒーロースター/クラフトビール/リキュールの各カテゴリーに分類して記載。第2部では、1部で紹介した食材等を扱う食料品店を4300軒以上、第3部はオリーブオイル生産者約700軒、第4部ではワイン生産者約2700軒を掲載している。
数年前にはレストランのベスト・セレクション部門もあったが、現在では数が2000軒以上に達したため、単独で『il GattiMassobrio(イル・ガッティマッソブリオ)』という一冊のレストラン・ガイドとして発行するようになった。



(『Il Golosario』はパオロ・マッソブリオの作った造語ですが、この言葉はイタリア人なら一見して意味を理解し、口元に笑みを浮かべる人も多いでしょう。『Goloso』という食いしん坊とか食道楽の意味の言葉と、『dizionario(辞書)』、『glossario (用語集)』など言葉や情報を集めて一覧にしたもの示す語尾『−ario』を結んだものです。食いしん坊の為においしいものをそこらじゅうから集めてきたという少しユーモラスな雰囲気の伝わる言葉です。)







The Cuisine Pressの出発点である雑誌『料理通信』は、2006年に「Eating with creativity ~創造的に作り、創造的に食べる」をキャッチフレーズに誕生しました。
単に「おいしい、まずい」ではなく、「おいしさ」の向こうにあるもの。
料理人や生産者の仕事やクリエイティビティに光をあてることで、料理もワインもお菓子も、もっと深く味わえることを知ってほしいと8人でスタートした雑誌です。

この10年間、国内外の様々なシェフや生産者を取材する中で、私たちはイタリアの食の豊かさを実感するようになりました。
本当の豊かさとは、自分たちの足下にある食材や、それをおいしく食べる知恵、技術、文化を尊び、受け継いでいくこと。
そんな志を同じくする『イル・ゴロザリオ』と『料理通信』のコラボレーションの第一歩として、月1回の記事交換をそれぞれのWEBメディア、ilgolosario.itと、TheCuisinePressでスタートすることになりました。

南北に長く、海に囲まれた狭い国土で、小規模生産者や料理人が志あるものづくりをしている。
イタリアと日本の共通点を見出しながら、食の多様性を発信していくことで、一人ひとりが自分の足下にある豊かさに気づけたら、という願いを込めてお届けします。











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