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JOURNAL / JAPAN

日本 [群馬]

句にも詠まれる梅の里

在来種を守ることと新品種への挑戦が未来をつくる

2016.06.25

季節を知らせる白加賀
「白加賀」(ウメ)

「春風に梅も桜も散り果てて名のみぞ残る箕輪の山里」。これは、永禄年間(1560年頃)に箕輪城主長野業盛が武田信玄に攻められた折に詠んだ辞世の句です。ここからも、群馬県の梅の歴史の古さが窺えますね。

本格的に「白加賀」の栽培が始まったのは、明治時代以降。箕郷町(現高崎市箕郷町)で100本程度の木が植え付けられたのを皮切りに、明治末から大正にかけて県南西部の中山間地域(旧松井田町、安中市、旧榛名町、旧箕郷町等)で集団栽培が広まりました。梅の樹木が多く栽培されている場所は「梅原」と呼ばれ、子供たちの格好の遊び場でした。初夏に梅の実が収穫されると、子供たちは梅漬けの仕込みを手伝います。2月下旬から3月中旬にかけては、白くぽってりとした花を付け、梅原は多くの観光客で賑わいます。梅原から爽やかで甘い香りが漂ったら、群馬県の春の訪れの合図です。


群馬ブルーベリー三兄弟!
「おおつぶ星」「あまつぶ星」「はやばや星」(ブルーベリー)

群馬県が開発したブルーベリーの3つの新オリジナルは、通称「群馬三兄弟」。平成10年、11年、16年にそれぞれ品種登録され、この三兄弟の品種開発により、群馬県は全国的なブルーベリー産地となりました。それぞれ、「果実が大きいこと」、「甘いこと」、「収穫時期が早いこと」から命名されています。

3種とも糖度が高く、果汁が多く酸味がほどよい爽やかな味わい。どれもハイブッシュ系で、山間部の冷涼な気候を好みます。収穫期は、6月下旬~7月下旬。その時期には、多くのブルーベリー農家が一斉に開園します。避暑がてら訪れてみては?

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