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アルフィオーレの農場日記
第12回 ワイナリーを立ち上げた理由

People / Life InnovatorAug. 30, 2018





ボー・ペイサージュ 岡本英史さんとの出会い


すべては、「ボー・ペイサージュ」の岡本さんとの出会いにありました。

いつのことだったかは、すみません、記憶が定かではありませんが、たぶん2008年くらいだったと思います。
岡本さんが、友人たちとの東北遠征の途中で、当時、僕が営んでいた仙台のレストラン「アルフィオーレ」に立ち寄ってくださったのがきっかけです。

カウンター席に3人で話をしながら、楽しくお食事をされていました。
手元が丸見えのカウンターで、みなさん、会話と食事を楽しんだ後で、岡本さんが突然、「僕、ワインを造っているんです」とお話しくださったのです。
実は食事の間中ずっと、真剣でまっすぐな眼差しの岡本さんが「何をしている方なのかな?」と気になっていた矢先でした。
恥ずかしながら、当時は岡本さんのことを何も知りませんでした。日本のワインにもまったく興味がありませんでした。
しかし、その言葉を聞いた瞬間に、「この人が造るワインを飲んでみたい!」と・・・・・・。失礼ながらも、岡本さんに「ぜひ、そのワインを飲んでみたいです」と答えました。

しばらくして、ワインが送られてきました。
送られてきたのは、「La Montagne 2006」。忘れもしません。
さっそく開けて飲んでみて、衝撃が走ったのです。
「これはすごいワインだ!」
日本でこんなにすごいワインができるんだ……。

岡本さんのことを調べると、なんと有名どころか、まったく買うこともできないワインだと知って、申し訳ないことをお願いした自分の無知さを恥じたのでした。

東日本大震災の時、駆けつけてくれた。

それ以来のお付き合いだったのですが、2011年3月11日。
東日本大震災が起こりました。
岡本さんは、なんと翌日に、スタッフの方を連れて、仙台駅までバスでいらっしゃって、当時ガソリンが入手できなかったことを知って、20リットルの携行缶を1人4缶ずつ、1人で80キロのガソリンを、仙台まで担いできてくださいました。
山梨から乗ってきたバスの都合もあって、あまり会話もできないまま、トンボ帰りで帰っていきました。

その後、連絡を取り合っていると、岡本さんは貴重なワイン使って、各地でチャリティーイベントを開催してくださったり、この画像にあるTシャツを作って、チャリティーイベントを開催してくださっていたのでした。




東日本大震災の時、ボー・ペイサージュの岡本さんは自分事として活動していた。その精神を受け継がなければと思う。





私は、農園を開くために貯蓄していた全財産とチャリティーで寄付してくださった様々な方々からの支援を炊き出しに使うことに決めました。店を年間休業して、人があまり入らない牡鹿半島へと、連日7時間かけて炊き出しに通ったのでした。
毎日が必死で、背負う責任も感じながら、何がなんだかわからないまま時が過ぎていきました。

そして、お店を再開させ、農園のための資金も再度集まってきたところで、ようやっとワイナリーの計画へと移ることができたのです。

ワインでならできることがあると思った。

お気づきかと思いますが、個人で営むレストランでは個人としてできることの限界がある。そのことを痛感していました。
しかし、ワインというものづくりでは、365日自分がお店に立たずとも、ある意味、自由に動けて、かつ、食を通して、ワインを通して、たくさんの方々に文化や家族の絆、喜びなど、たくさんのことを伝えるチャンスが広がるのではないか。

岡本さんからいただいたご恩は、一生忘れることはありません。
ご縁とご恩は、私たちが造るワインでお返ししたい。次の世代につなげたいし、もし、何か自然災害でも起ったら、少しでも誰かの役に立ちたい。だから、造ったワインは、少しずつ保管しています。
オープンしたワイナリーにはストックルームがあります。いざという時のためです。





それは、東北大震災の時に受けたご恩を忘れない気持ちであり、決意なのです。
ワインに限らず、心あるものづくりとは、そういうものです。
素敵で温かい夢がたくさん込められていることを、どうか忘れないでいてほしい。

私たちはその夢を、ワインでようやくスタートさせることができました。
そして、ワインに限らずこのプロジェクトを、今後増えていくであろうたくさんのコミュニティの中で活動させていくつもりです。
そんな素敵な仲間が、今、少しずつ増えていっています。
自然の営みあればこそのブドウです。自然に従うのが人間のあるべき生き方です。



緑一面の景色。これも自然の恩恵です。



西日本豪雨災害に遭われた人々のためにできることは何か考えた。

最後になりましたが、西日本豪雨災害でたくさんの方々が被害に遭われましたことに、心よりお見舞い申し上げます。

私たちが、直接繋がっている山梨県のぶどう農家さんへのチャリティーイベントを開催したことは、他の理由などありません。
(コチラをご覧ください。)

私たちの呼びかけに賛同してくださった飲食店や農家の方々、心あるたくさんの仲間が、このイベントに尽力してくださっています。



自分自身が遭っているからこそ、自然災害の大変さがわかる。



アルフィオーレの「momo」に使われているブドウの栽培者、山梨県勝沼町「koshu vinyard」岸川勇太さんが岡山県倉敷市の農家に委託していた1万本のワイン用ブドウが被災した。



言葉も出ない景色。自然災害は誰のせいでもないと思う。人の力が試されている時なのだと思う。



支援イベントの声がけに全国80店舗を超える飲食店や酒販店が賛同、9月9日までフェアを開催。



Everything is a gift.

各地域をもっと元気に明るく存続していくこと。 そのためには第1次産業(農業)が豊かになること。 それが、地域存続のために一番必要なことだと思います。

農のある暮らしがあるからこそ、都心の人たちとも繋がれるのだと思う。
「餅は餅屋」というように、都市では都市の役割があり、地方には地方の役割があるはずです。
健全な農ある暮らしを守ることこそ、都市と地域と自然の共存を図ることになると思います。

Everything is a gift.

私たちのコンセプトです。
すべてのものは、贈り物。

自然からの恵みへの敬意、良いものをみんなでシェアする気持ち、みなさんが持っている豊かな気持ちをシェアできること、そのすべてが最高の贈り物。

いつもこの言葉の呪文で、きっとみなさんも幸せになれると信じています。



目黒浩敬(めぐろ・ひろたか)
1978年福島県生まれ。教師を目指して大学に入るが、アルバイトで料理に目覚め、飲食店などで調理の基本を身に付ける。2004年渡伊。05年、仙台市青葉区に「アルフィオーレ」を開店するも、いったん閉めて、2007年現在地に再オープン。自然志向を打ち出した創作イタリアンとして評価を得る。2014年から宮城県川崎町の耕作放棄地にぶどうを植樹。2015年、店を閉め、農場づくりに本格的に取り組み始める。 https://www.facebook.com/hirotaka.meguro







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