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アルファ ロメオ「Art of Taste」プロジェクト
第2弾 藤尾康浩シェフ #03

秋の農園で、たった一組への忘れられないおもてなし

Feature / MovementNov. 29, 2019

text by Kei Sasaki / photographs by Hide Urabe

2020年、創業110周年を迎えるイタリアの自動車メーカー、アルファ ロメオ。そのアーティスティックな美学を食のマエストロたちが“味”で表現する『Art of Taste』プロジェクトの第2弾では、藤尾康浩シェフが、たった1組のゲストのために特別なコースをつくりました。藤尾シェフは「第3回 サンペレグリノ ヤングシェフ」で世界の頂点に輝いた、今もっとも注目される若手シェフの一人。この日のためだけに用意された料理はいったいどんなものだったのか。一皿ごとに込めた思いとは? 当日の様子をレポートします。

実りの季節を迎えた農園で、アペリティーヴォのひとときを



会場となったのは、今夏、藤尾シェフがアルファ ロメオのコンパクトハッチバック「GIULIETTA(ジュリエッタ)」で食材探しに訪れた茨城県かすみがうら市の「栗の森 四万騎農園」。10月半ば、台風一過の祝日は曇りときどき小雨。時折、雲の隙間から日が射し、ひんやりとした空気が秋の深まりを感じさせる一日でした。



この日の朝、農園で拾い集めた栗の枝や葉でハマチを燻す藤尾シェフ。



藤尾シェフは、朝7時に会場に入り、同農園が栗の加工品を製造する作業場を借りて、コースの準備に取り掛かります。産地訪問から約3カ月の準備期間を経て、いよいよゲストを迎える本番の日。心境を尋ねると「台風の影響で一部、食材の変更を余儀なくされましたが、コース全体としては考えていたものが出来たと思います。あとはサービスを含め、お客様に喜んで頂けるようベストを尽くすだけです」と、引き締まった表情でそう話します。



台風というアクシデントもリカヴァーし、準備万端、気合い十分の表情でゲストを待つ藤尾シェフ。



正午過ぎ、アルファ ロメオのマーケティングディレクターであるティツィアナ・アランプレセさんとともにアルファ ロメオのSUV「STELVIO(ステルヴィオ)」に乗ったゲストが会場に到着。藤尾シェフが、駐車場でお出迎えし、アペリティーヴォの会場となる東屋へ案内します。



出迎える藤尾シェフに駆け寄るティツィアナさん。「Are you Ready?」と、笑顔で。



明治元年の開園以来、栗専門の農家として歴史を重ねてきた「栗の森 四万騎農園」は、土づくりから徹底する栗の栽培と、渋皮煮やジャムなど高品質な加工品で全国に名を知られる農園。「また来たいと思える場所に」と、農園を開放し、一息つける東屋などを用意しているのです。



アペリティーヴォの会場となった東屋。収穫期を迎える農園を望む素晴らしいロケーション。



季節はまさに収穫の秋。一面に広がる農園では、栗の木がたわわに実をつけています。一家3人でこの日の食事に訪れたゲストは、「STELVIO」から降りるなり、その景色に「わぁ!」と歓声を上げ、しばし秋の景色に見入っていました。



イガがやや青いうちに収穫する栗。生でも食べられる。実の粒が大きく艶やか。

アペリティーヴォは、きりっと冷えたフランチャコルタで乾杯。歓迎の挨拶と自己紹介の意味も込め、藤尾シェフもテーブルに加わります。



イタリアの高級スパークリングワイン、フランチャコルタで歓迎の乾杯を。


普段は忙しくてなかなか一緒に食事をする機会がない家族と、特別なコースを味わいたいという想いが叶って、みごとこの機会を獲得した女性は、「GIULIETTA」のオーナー。本来は、一家5人での参加のはずが、台風の影響でお母様と弟さんが欠け、お父様と妹さんと3人での参加になりました。

「ならば今日は、私がお母さん代わりね」と、ティツィアナさん。アペリティーヴォのひとときですっかり打ち解けた一家プラス、ティツィアナさんの4人は、食事の本会場となる石蔵へ向かいます。



“ROSSO ALFA”のテーブルセットに彩られた大谷石の石蔵で特別なコースを

建物の中に入ると、再び3人のゲストの間から小さな歓声が上がるのが聞こえます。大谷石の立派な石蔵は、二代目の兵藤保さんが建てたもの。2011年の東日本大震災で周辺の農家の蔵が被災する中、びくともしなかったという逸話を持ちます。アルファ ロメオをイメージした真っ赤なナプキンがテーブルセッティングのアクセントに。



「ROSSO ALFA」の赤をアクセントにした、ランチ会場のテーブルセッティング。



コースも真っ赤な一皿からスタートします。前菜はハマチの炙りにビーツのペーストや赤たまねぎ、赤パプリカを添えた一皿。



ランチのはじまりに、コース全体を説明する藤尾シェフ。ゲストの期待は最高潮に。



「農園で、今朝拾った葉や枝でハマチを炙り、“ROSSO ALFA”の赤をイメージして仕上げました。夏に訪問した『シモタ農芸』のアカカラシナを添えています」。藤尾シェフの解説に、感嘆のため息を漏らしながら、特別な席にまだやや緊張した面持ちで食事を始めるゲストたち。料理を口に運ぶと、「おいしい!」と、瞬時にその表情がほころびます。



前菜「カツオの炙り」。ビーツのペーストには松の実でコクを加え、スパイスの香りとワインビネガーの酸味が重なり合う一皿に。



二皿目は「キノコのスープ」。仕上げのスープを、藤尾シェフがテーブルで皿に注ぐと、マッシュルーム、マイタケ、エノキ茸と様々なキノコから秋が香り立ちます。



ほとんどの料理を藤尾シェフ自らサーブし、解説。スープは熱いままテーブルで注いで完成させた。



「アツアツのスープに込めたのは、アルファ ロメオの熱い情熱です。肌寒さが増す季節、温かなスープで体を温めて下さい」と、藤尾シェフ。



旬のきのこを使って秋の情景を描き出す。ギンナンと「シモタ農芸」のセルフィーユも。



三皿目の魚料理は、「カマスの塩焼き」。今が旬のカマスにトマトベースのソースとモッツァレッラチーズを合わせ、イタリアを表現しています。モッツァレッラチーズは、やはり産地訪問で藤尾シェがその味と味づくりの哲学に感銘を受けた「石岡鈴木牧場 ヨーグルト・チーズ工房」のもの。



魚料理「カマスの塩焼き」。「鈴木牧場」のモッツァレラチーズが贅沢に使われている。



この日は、料理に合わせて供するワインも、オールイタリアのラインナップ。前菜とスープには、北イタリアのアロマティックなソーヴィニヨンブラン、魚料理にはシチリアの黒ブドウと白ブドウをブレンドした果実味あふれるロゼ、という具合。一皿ごとにストーリーのある料理と、ぴったり寄り添うワインを味わううちに、緊張も解け、会話に華が咲きます。



肉料理「牛もも肉のソテー」。付け合わせで、深まる日本の秋の旬を表現した。ピエモンテの名門「アルド・コンテルノ」のバローロとともに。



メインの肉料理は、「牛もも肉のソテー」。焼いたカブに糀味噌、落花生を載せ、「シモタ農芸」のケールの素揚げやカブの漬物、菊花をあしらい、仕上げの香り付けは柚子で。イタリアを表現した魚料理から、日本を表現した肉料理へ。イタリアと日本を「つなぐ」藤尾シェフの二皿が、深い感動を呼びます。



ものづくりの哲学とドライバーの喜びが交わる瞬間を確かめる食事の時間

食事が進む間に、様々な偶然が明らかに。驚きとともに、会話がいっそう盛り上がります。当選者の女性が所有するのが、藤尾シェフが産地訪問の際に乗ったものと同じ、赤の「GIULIETTA」であること。彼女が、偶然にも茨城県の出身で、お父様と妹さんは現在も、県内にお住まいということ。さらにお父様は、和食の店を営まれているという、食に縁の深い一家であること。

「素晴らしい。ご縁を感じるわね」と、嬉しそうにほほ笑むティツィアナさん。「自立した素敵な女性に選んで頂ける車であることを、とても誇らしく感じます」と、その率直な想いを伝えます。

「実は3台、車を持っているのですが、そのうち2台は仕事で使っています。プライベートで乗るのは、やはりアルファ ロメオ。独特のエンジン音が気分を高めてくれ、走りもスムースで、心地よいドライブの時間で気持ちが切り替わるんです。色は、当初白を検討していたのですが、ショールームで見た瞬間、すっかり赤に心を奪われてしまって!」はつらつとした表情で語られる言葉に、ティツィアナさんは感慨深い様子で静かに頷きます。



「家族が食事をともにする時間」という長女からの最高のプレゼントに、感無量の表情を見せるお父様。



「自分で拓いた道を生きる人が、自由に動き回る、その人生に寄り添える。アルファ ロメオにとって何よりの喜びです。そしてそんな素敵な方が、このスペシャルな機会をファミリーと過ごすひとときとして選んでくれたこと。ドライバー一人ひとりの感動につながるものづくりをしたいと考える我々にとって、これ以上嬉しいことはありません」

デザートのサーブ前には、この日の厨房となった作業場を4人が訪れる一幕も。シンクの脇に用意されたのは、カセットコンロと低温調理器1台のみ。これまでの料理が、この設備だけでつくられていたことに一同目を丸くします。甘い香りに期待を膨らませながらテーブルに戻ったゲストにサーブされたのは、「四万騎農園」の栗のデザート。



「茨城で出会った四万騎農園の栗のデザートは栗ごはんのようでも」と、藤尾シェフ。



「四万騎農園さんの加工品が、素晴らしくおいしいので、その力をお借りして仕上げた一皿です。ゴマを練り込んだ香ばしい生地に、ラム酒風味の栗ジャムと渋皮煮、含め煮を載せて、収穫したての栗をチップスにして食感を加えました。米を牛乳で甘く炊いたリオレというデザートには、鈴木牧場さんの牛乳を使っています」。「シモタ農芸」のカラシナで緑を添えたシンプルなデザートから、藤尾シェフの生産者への敬意が滲みます。



“くつろぎの時間”を第一に考えたコースに、生産者の想いをのせて

コースでの食事を終え「カンパチの前菜の赤い野菜の味わいに感動した」「魚の火入れが素晴らしく、素材の味が堪能できた」と、それぞれの感想を口にするゲストたち。藤尾シェフもほっとした表情です。



会場となった「栗の森 四万騎農園」代表の兵藤昭彦さんもご挨拶。



これまで修業してきた厨房で、そして世界の舞台への挑戦で、新しい調理法や今の時代に合ったプレゼンテーションなどを体得してきた藤尾シェフ。でも、この日は「前菜からスープ、魚、肉と王道の構成で、安心して召し上がって頂けるコースにしました」と、話します。

「ひとつには今日お越し下さるご家族が、久しぶりに外で食卓を囲む機会であると伺っていたからです。手の込んだ演出、奇抜なプレゼンテーションは抜きに、まずは心地よい時間を過ごして頂きたかった。そのことで、伝統的な仕事の中に革新を見出す、アルファ ロメオの哲学にも寄り沿えると考えたからです。オーソドックスな料理に、茨城の産地訪問で出会った生産者さんの食材が、この日だけの特別な何かを加えてくれたと感じています」。



素材の香り、温度もシェフ自らそのままテーブルに。シンプルだが、一組だけのためのコースだからこそ叶う演出だ。



藤尾シェフの締めくくりの言葉に、惜しみない拍手と賛辞が贈られます。

「今後二度と同じものをつくることはないであろう、皆さんのためだけにご用意した今日限りのコースです」と藤尾シェフ。

「パーフェクト。藤尾シェフのおもてなしの心、生産者の想いがこもった素晴らしい食材でつくる料理を、一人ひとりに届けたいというパッションが伝わってきました。“今日限り”と、いうけれど、私は、家で再現してみせるわよ」と、ティツィアナさんは笑いながらそう話します。

ドライバー一人ひとりの感情を動かすものづくりを。アルファ ロメオの哲学は、5皿のコースの味わいとともに、幸福な記憶として刻まれたはずです。



最後は藤尾シェフ、「四万騎農園」兵藤昭彦さんを交え、記念撮影。左前が当選者の女性。特別な1日の思い出に。



彼女の「アルファ ロメオ」愛はこんなところにも!

プライベートダイニングの様子を是非動画でご覧ください!

藤尾シェフによる食材探しの旅の様子をぜひ動画でご覧ください!

世界中で1組だけのお客様のために創造するプライベートダイニングのために、最高の食材探しへ





 ■アルファ ロメオ「ジュリエッタ」






https://www.alfaromeo-jp.com/models/giulietta/

アルファ ロメオ「ジュリエッタ」に乗って、藤尾シェフはイベントのための素材探しの旅に出かけました。産地訪問の様子はコチラ

アルファ ロメオ ジャパン オフィシャルサイト
https://www.alfaromeo-jp.com/ 






















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