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FEATURE / MOVEMENT

「ホテルニューオータニ」に教わるカルローズのSUSHIレシピビュッフェスタイル

2018.12.06

FEATURE / MOVEMENT




いまや、世界中で食べられる「すし=SUSHI」。
アメリカ・カリフォルニア州生まれの「カルローズ」は、幅広い調理法に対応できる、まさにこれからの新しいSUSHIにぴったりのおコメです。クリスマスシーズンのホテルニューオータニを舞台に、カルローズを使ったビュッフェメニューに最適なSUSHIをご提案します!




色や風味を炊き込んでドレスアップ!

今やグローバルフードとなったSUSHI。具材の種類や組み合わせ、形は様々。気軽なフィンガーフードとして、また「酢飯×具材」というパーツの中に作り手の感性を映すクリエイティブな料理としても楽しまれている。

意識はとかく具材に向きがちだが、「ホテルニューオータニ」のレストラン「ベッラ・ヴィスタ」の小出裕之シェフが提案するSUSHIには、巧みなコメ使いが見られる。「料理に合わせて色や風味、硬さを炊き分けることで、コメはドレスアップできます」。使用するのはカリフォルニア生まれの中粒種「カルローズ」。「サラっとして口の中でほどけるような食感。他の具材と混ぜやすく、冷めてもべたつかないので、ビュッフェメニューとしても使いやすいですね」。



「ベッラ・ヴィスタ」小出裕之 料理長

一品目は、「最上階からの夜景と楽しむマティーニ」をイメージして考案。抹茶と共に炊いたカルローズでマティーニの苦味を表現し、きらめくトマトのジュレと金箔でロマンチックに仕上げた。マティーニのベースであるジンに使われるハーブを、魚のマリネやジュレに忍ばせるという心憎い演出も。「コメはかなり硬めに炊き上げることで、滑らかなジュレとよく絡み、時間が経っても軽い食べ心地を維持できます」。



抹茶の風味をまとわせたおコメのカクテル 「抹茶のカルローズ マティーニ風」
40階からの夜景を映すマティーニをイメージ。カルローズは抹茶と共に硬めに炊飯した。抹茶を纏ったコメの仄かな苦味と、穴子や白身魚の旨味を、口溶けのよいトマトのコンソメジュレが包み込む。

カルローズってどんなおコメ?
日本米などの短粒種に比べて長くて大きい、ジャポニカ系のおコメ。「カリフォルニアのバラ」という意味の名前を持つ、オリジナルの中粒種です。軽い食感と吸水性の良さが特徴で、サラダやスープに最適。他、アジアから地中海、西欧料理まで、幅広いジャンルで活躍の幅を広げています。

二品目は、クリスマスカラーの赤と緑がテーマのアペリティフ。鮮やかなコメの色の正体はビーツだ。「カルローズは色、味、香りの吸収が良いので、他の食材を一緒に炊き込むのに向いているんです」。またアルデンテに炊くことで、コメ料理としての食べ応えと、サラダ感覚のヘルシーな印象を両立させている。



華やかに彩られた新感覚のおコメサラダ 「カルローズの“クリスマスリース”SUSHIスタイル」
クリスマスカラーでまとめたアペリティフ。ビーツを炊き込んだカルローズの赤が美しく、手でつまんで食べやすいのでパーティにも喜ばれる。食べ応えがありつつ、サラダのように軽やか。



料理人の創造力を刺激し、調理の過程でその魅力をさらに発揮するコメ、カルローズ。「日本人特有の米に対する固定観念を取り払うことで、すしの可能性はまだまだ広がります」。




第6回「カルローズ」料理コンテスト2018
最優秀賞者はホテルニューオータニの若きシェフ!

「SUSHIカルローズニュースタイル」をテーマに開催された第6回「カルローズ」料理コンテスト2018。レストラン部門の最優秀賞に輝いたのはホテルニューオータニの「ベッラ・ヴィスタ」で調理を担当する山口諒真さん(受賞時は「レストラン SATSUKI」)でした。イタリア料理のピカタをヒントに、豆板醤やニンニク、ゴマ油を加えたスパイシーなカルローズを巻きずし風に。すしの概念を超えた発想力と、カルローズの特徴を生かした調理法に賞賛が集まりました。



最優秀賞に選ばれた山口諒真さん

最優秀賞作品「カルローズのピカタ四川風~酸味のアンサンブル~」はUSAライスHPにてレシピを掲載中。



Recipe

◎ 抹茶のカルローズ マティーニ風

▶材料( 8 人分)
カルローズ……360g
水……300㎖
抹茶……3g
昆布茶(粉末)……適量
ネギ油*……20g
イチジク酢……25㎖
塩、白コショウ……各適量
アナゴの蒲焼……20g
キュウリ……1/2本
カンパチ(刺身用、白身魚でも可)……100g
バジル(刻む)……2枚
*みじん切りにした青ネギ70gとショウガ8gを軽く炒め、米油200㎖を加えて約90℃で15分程加熱し、香りを出す。

A
ガリの漬け汁、オリーブ油、砕いたジュニパーベリー、塩、コショウ……各適量

〈トマトのコンソメジュレ* 〉
B
完熟トマト(ミキサーで撹拌)……5個
タマネギ(薄切り)……1/2個
ニンジン(薄切り)……1/4本
セロリ(薄切り)……1/2本
トマトペースト……50g
チキンブイヨン……500㎖
ブーケガルニ……1束
甘口白ワイン……350㎖

鶏挽き肉(脂なし)……110g
卵白……150g
ベルモット酒……適量
板ゼラチン(水で戻す)……コンソメに対し1.4%量
*Bの材料を鍋に入れ、弱火で1~1.5時間煮てキッチンペーパーを敷いた金ザルで漉す。鶏挽き肉と卵白を加え、火にかけて、澄んだコンソメをとる。
ベルモット酒とゼラチンを加えて冷やし、ジュレにする。

〈 仕上げ 〉
グリーンオリーブ(種なし)……8個
金箔……適量

▶ 作り方
炊飯器にカルローズ、抹茶を溶いた水、昆布茶、ネギ油を入れて硬めに炊く。
炊き上がったら、イチジク酢、塩、白コショウを加えて調味する。
アナゴの蒲焼は粗めに刻み、キュウリは芯を除いて5㎜角に切る。カンパチは粗めに刻み、Aの材料でマリネする。
1にアナゴとキュウリ、バジルを加え混ぜる。
カクテルグラスに4を盛り付け、カンパチのマリネをのせ、トマトのコンソメジュレを流す。グリーンオリーブをピックで刺してのせ、金箔を飾る

◎ カルローズの“クリスマスリース”SUSHIスタイル
▶ 材料(約7~8人分)
カルローズ……540g
ビーツ(塩茹でまたは缶詰)……200g
水……520㎖
濃縮昆布だし……10㎖
小エビ……12尾
マグロ赤身……100g
ラディッシュ……5個
紅梅酢(梅風味の紅芋酢)……80㎖
桜でんぶ……15g
ライム果汁……1/2個分

A
タバスコ、E.V.オリーブ油、パプリカパウダー、昆布塩または昆布茶……各適量

〈 赤オニオンソース*〉
赤タマネギ(みじん切り)……180g
アンチョビーペースト……3g
醤油……30㎖
白ワイン……35㎖
米油……80g
E.V.オリーブ油……40g
ピンクペッパー……適量
*材料をすべて混ぜ合わせ、半日以上、冷蔵庫で寝かせる。

〈 仕上げ 〉
タルティーボ・ラディッキオ
(アンディーブやトレビスでも可)……12枚
イクラ……120g
赤パプリカパウダー……適量
ハーブ数種、食用花……各適量

▶ 作り方
ビーツ150gと水をミキサーで撹拌してピュレ状にし、裏漉しする。
軽く水洗いしたカルローズと1、濃縮昆布だしを炊飯器に入れて硬めに炊く。
残りのビーツ50g、小エビ、マグロ、ラディッシュはすべて1㎝角に切る。
炊き上がったカルローズに、紅梅酢、3、桜でんぶを混ぜ、ライム果汁とAで味を調える。
タルティーボ・ラディッキオの中に4を詰め、イクラを散らし、赤パプリカパウダーを振る。
皿の上にリースのように並べ、ハーブや花で飾りつけ、赤オニオンソースを添える。



NEWS!
2018年12月4日(火)~12月末日まで、小出シェフ考案のカルローズを使った「抹茶のカルローズ マティーニ風」が、ホテルニューオータニ40階の「タワー・ビュッフェ」にてオン・メニューされます(ディナーのみ)。







◎ TOWER BUFFET
東京都千代田区紀尾井町4-1
ホテルニューオータニ内
ガーデンタワー40F
☎ 03-3238-0023(直通)
6:00~10:00、11:30~14:00、17:30~21:00 無休




「カルローズ」に関するお問い合わせ



◎ USAライス連合会 日本代表事務所
☎ 03-3292-5507
www.usarice-jp.com/



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