HOME 〉

JOURNAL

〉

JOURNAL / JAPAN





日本 [岩手]


「いわて果実 Premium Afternoon Tea」開催ルポ

Journal / JapanDec. 17, 2020

text by Shiho Takahashi / photographs by Norihiko Yamakage

「いわて果実」の魅力を発信する事業に取り組んで、今年で3年目となる「ラペ」松本一平シェフと「メゾンジブレー」江森宏之シェフ。
これまでは東京を会場に、いわて果実を使った料理やスイーツを発表していたが、3年目となる今年は「産地である地元の人にこそ、味わってほしい」という両シェフの思いから、11月10日、岩手県盛岡市のリサージュ・ラヴィモアを会場に「いわて果実Premium Afternoon Tea」が開催された。当日は地元の生産者やパティシエ、料理人などが参加。いわて果実の地元で、新たな魅力を再発見する催しとなった。




産地視察から着想を得たコラボコース

岩手県副知事・保和衛氏による挨拶

岩手県副知事・保和衛氏による挨拶の後、(有)サンファームのリンゴジュースと陸前高田市の北限のゆずを使った「りんごとゆずのスパークリング」でコースはスタート。
アミューズの一品、産地視察で訪れた佐藤ぶどう園のシャインマスカット(フレッシュとレーズン両方)に、三陸のサンマを合わせた「秋刀魚とシャインマスカットを神田葡萄園の白ワイン(ナイヤガラ)で作ったジュレシートで覆ったタルト仕立て」を口にした参加者は、松本シェフの独創的な素材の組み合わせに目を丸くした。


りんごとゆずのスパークリング(奥)、秋刀魚とシャインマスカットを神田葡萄園の白ワイン(ナイヤガラ)で作ったジュレシートで覆ったタルト仕立て(右)、(有)清水川養鱒場の八幡平サーモンのムースに、紫波農園の洋なし、(有)サンファームのりんごジュレを乗せたベリーニ(左)

続いての一皿は、がらりとカジュアルにハンバーガーが登場。(有)石黒農場のホロホロ鳥のパテに、(有)サンファームのリンゴのコンフィチュールとソテーを合わせた、松本シェフと江森シェフのコラボメニューだ。リンゴのソテーには酸味のある「紅玉」を、スパイスコンフィチュールには「ピンクパール」を使って、それぞれの品種の持ち味を引き出している。

産地視察で食用ほおずきの畑を訪れた際、生産者の早野崇さんから「ココナッツのような香りがすると言われます」と聞き、「確かに!」と頷いていた江森シェフ。食用ほおずきにココナッツ、オレンジを加えて作ったジェラートに炭酸を加え、飲むソルベ仕立てに。アントルメグラッセへ移る前の口直しとして提供した。


ホロホロ鳥のパテとりんごのスパイスコンフィチュールとソテー、雫石チーズ工房のフロマージュブランとヨーグルトのソースを挟んだハンバーガー(奥)、ほおずきシャーベットスパークリング(手前)

お楽しみのデザート1皿目は、メゾン ジブレーの2020年クリスマスのアントルメグラッセ「クランブル ポム」を、この日のための特別仕立てにしたもの。(有)サンファームのリンゴ「さんたろう」のタタンを下段に、上段に果肉の赤いりんご「ジェネバ」のソテーをと、ここでも2種類のリンゴ使いが光る。
そこに松本シェフが、雫石チーズ工房のチーズで作った温かいチーズキャラメルソースを仕上げにかけてテーブルへ。熱くて冷たい「ショーフロワ(chaud-froid )」なコラボデザートに会場が沸いた。


クランブル ポム チーズキャラメルのソース

2皿目のデザートは、目の覚めるような鮮やかな色合いがインパクトある木苺のバシュラン仕立て。(株)リアスターファームのフレッシュないちご「信大BS8-9」を下に敷き、(有)サンファームのラズベリーを使用したシャーベットをメレンゲにのせ、酸味と香りのバランスを追求した。ベリー好きにはたまらない一品だ。


木苺のバシュラン仕立て


江森シェフによる「いわて果実」を使用したアントルメグラッセを持って。左から「佐藤ぶどう園」佐藤徹さん、松本シェフ、「(有)サンファーム」吉田聡さん、保和衛副知事、江森シェフ、「(株)リアスターファーム」太田祐樹さん。

岩手県内の視察では、桑の葉茶の生産者と交流し、さらに松本シェフが注目している食材「冬虫夏草」の研究所も訪問した。「冬虫夏草」とは、蚕に寄生するキノコの一種「カイコハナサナギタケ」。蚕は桑の葉を食べるので、桑産地・岩手らしいお茶菓子で締めくくることに。
子供のころ、よく近所の桑の実を摘んで食べていたという江森シェフ。いわいの里の桑の葉茶パウダーを試食して、「抹茶のような鮮やかな緑色だけど、苦味が少なくほんのり甘味を感じる」と製菓食材として可能性を感じたようだ。


松本シェフの「冬虫夏草のタルト仕立て(左上)」は、小さなグラスデザートながら味わい深く余韻が長く続く。江森シェフの「桑の葉ティグレ(右下)」は隠し味に冬虫夏草を使用。色鮮やかな桑の葉茶と共に。

コースを味わった後は、「いわて果実の可能性〜産地の物語をいかに表現するか」をテーマに、シェフによるトークが行われた。幾度となく産地視察に訪れている両シェフ。すでに顔なじみの生産者も参加していたことから、終始和やかなトークとなった。


意外性のある食材との組み合わせで、いわて果実の可能性を広げた松本一平シェフ


「岩手に来るたび、食材の宝庫だと感じる」と江森宏之シェフ

今回、ほとんどの皿にその果実が使われた「(有)サンファーム」の吉田聡さんは、現在86種のリンゴを栽培。リンゴの産地岩手において、他の生産者と同じもので競合するのではなく、パティシエや料理人に需要がありそうな酸味の強いリンゴなどを多品種栽培する道を選んだ。自らリンゴを持って東京に行き、特徴を伝え、調理方法を提案して歩き、江森シェフや松本シェフと交流を深めていったという。
江森シェフは「熱い想いを持って提案してくれるので、こちらも応えなければと思う。岩手の生産者はプライドがあり、探究心がすごい」と語り、これまでの交流を振り返った。


サクランボ、ラズベリー、ブルーベリー、ハスカップ、リンゴなどの生産者、「(有)サンファーム」の吉田聡さん


リンゴ生産者でカフェ「ミズサキノート」経営者の及川由紀子さん

地元開催ということもあって、盛岡市内のパティシエや料理人、専門学校生もスタッフとして加わった「いわて果実Premium Afternoon Tea」。江森シェフは「普段みなさんが食べているものがどれだけおいしいか、地元の人は知っているのかなって思っていた。料理人やパティシエにもっと自信を持って勧めてもらいたい」との想いをメニューに込めたという。
地元の生産者とパティシエの交流も深まり、松本シェフ、江森シェフの強いメッセージを受けて、自信を持って「いわて果実」を発信していくことができそうだ。


料理提供のサポートには地元のシェフも加わった。右から「銀河堂1890」佐藤功崇さん、「La Krône」高橋光行さん、「リサージュ・ラヴィモア」小綿詩乃さん、舘澤奈穂さん


スタッフとして参加した「盛岡外語観光&ブライダル専門学校」のパティシエ科1年生の皆さんと。

熱心にシェフの話に聞き入る参加者




◎ラペ
東京都中央区日本橋室町1-9-4 B1F
TEL 050-3196-2390

◎メゾンジブレー
神奈川県大和市中央林間4-27-18
TEL 046-283-0296

◎「いわて果実」に関するお問い合わせ
岩手県農林水産部流通課
〒020-8570
岩手県盛岡市内丸10番1号
TEL 019-629-5732
FAX 019-651-7172



いわて果実公式ホームページ
https://iwatekajitsu.jp/



  • 1
  • 2






JOURNAL / JAPAN





JOURNAL / EUROPE





JOURNAL / AMERICA





FEATURE / MOVEMENT





PEOPLE / PIONEER





FEATURE / WORLD GASTRONOMY





JOURNAL / AUSTRALIA





JOURNAL / ASIA





PEOPLE / CREATOR





PEOPLE / CHEF





PEOPLE / LIFE INNOVATOR





MEETUP / REPORT





ログイン

まだ会員になっていない方

現在登録しているメールアドレス

パスワード

パスワードを忘れた

パスワードを忘れた方へ

パスワードを忘れた方は以下のフォームに登録時のメールアドレスを入力し、送信して下さい。
ご登録されているメールアドレスに仮パスワードをお送りします。

まだ会員になっていない方はこちらから新規会員登録

パスワードを忘れた方へ

パスワードを忘れた方は以下のフォームに登録時のメールアドレスを入力し、送信して下さい。
ご登録されているメールアドレスに仮パスワードをお送りします。

ご注意:送信ボタンは一度だけ押してください。

まだ会員になっていない方はこちらから新規会員登録

パスワードを忘れた方へ

ご登録されているメールアドレスに
仮パスワードをお送りいたしました。

まだ会員になっていない方はこちらから新規会員登録