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JOURNAL / JAPAN

日本 [鹿児島]

鹿児島自慢の果物は名前がユニーク

在来種を守ることと新品種への挑戦が未来をつくる

2016.06.25

地元名「辺塚デデス」。ここだけの柑橘です
「辺塚(へつか)だいだい」

「辺塚(へつか)だいだい」は、肝付町内之浦と南大隅町佐多の町境周辺の辺塚集落に古くから自生していた香酸柑橘。橙(だいだい)の原種とも言われています。地元名は「辺塚デデス」。この周辺地域でしかほとんど生産されていない、正真正銘の地品種です。

9~10月に収穫しますが、採りたては果皮・果肉とも鮮やかなグリーンで酸味が強く、カボスやスダチのよう。爽やかな果汁が楽しめます。

地元では昔から酢の代わりとしても愛用されてきました。刺し身、鍋物、焼き魚などにひと搾り、ドレッシングにしたり、焼酎やカクテルにもぴったりです。

缶入りジュースや炭酸ジュースも販売されています。


赤い!甘い!むきやすい!デコポンの仲間です。
「大将季(だいまさき)」

もうひとつ、鹿児島ならではの柑橘をご紹介しましょう。

「大将季(だいまさき)」。演歌歌手のような名前のこの果物は、平成9年に阿久根市の農家で発見された「不知火」(デコポン)の枝変わりを増殖育成させたものです(平成18年品種登録)。

デコポンよりも、果皮・果肉共に濃い橙色。皮が薄くて柔らかいのでむきやすく、果汁が多くて甘い。種がないのはデコポンと一緒です。

ちなみに、「大将季(だいまさき)」とは、枝変わりを発見した農家の方のご家族の名前だとか。インパクト大で、記憶に残りますね。

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