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日本[東京] 「SAKE2020プロジェクト」キックオフイベントが開催されました | The Cuisine Press WEB料理通信

2016.04.18

JOURNAL / JAPAN

日本[東京]

「SAKE2020プロジェクト」キックオフイベントが開催されました

Apr. 18, 2016




「飲みにくい」「悪酔いする」そんなイメージをもたれていたのはもう遠い過去の話。
蔵元やメーカー、提供する飲食店の努力により、日本酒のイメージは一新され、今では、多くのメディアに取り上げられ、各地で日本酒イベントが開催されるなど確実な盛り上がりをみせています。
『料理通信』3月号「気持ちいい酒場」特集でもはじめてお燗酒をフィーチャー、その魅力に迫りました。

そんな日本酒をもっと多くの方に味わってほしい、そして、現在の人気が一時的なものではなく、永続的なものであってほしい・・・そう願う、多くの日本酒ファン、並びに関係者を中心に「SAKE2020プロジェクト」が発足。
3月5日にキックオフイベントが開催され、蔵元、酒販店、飲食店関係者、日本酒ジャーナリストなど日本酒業界の有志達、総勢80名が一堂に会しました。





海外へ向けて“日本酒”を翻訳する




2020年に開催を控えたオリンピック・パラリンピックに向け、SAKE2020プロジェクトでは以下の3点を基軸に活動を行っていきます。

1. 日本酒業界関係者のコネクティング
2. 一般消費者に向けた日本酒イベントの開催
3. 海外へ向けた“日本酒”の翻訳

まず、日本酒業界関係者の勉強会・セミナーを行い、それぞれのフィールドで活動している日本酒業界内の発信力のある有志達をつないでいく。
そして、今まで日本酒に馴染みのなかった一般消費者の方々にもっと気軽に日本酒に触れ、楽しんでいただけるようなイベントを、その有志達の発案・企画のもと、提供していきます。
「3. 海外へ向けた“日本酒”の翻訳」では、日本を訪れる旅行客に向け、日本酒のラベル表記やメニューの翻訳、日本酒提供に関わるスタッフの語学スキル向上の手助けなどを行う他、日本酒を海外の人たちに説明するための“共通認識”もここで固めていきたいとのこと。

日本酒は、そのひとつひとつにストーリーを持っています。単に喉を潤し、酔うためだけのものではなく、縁起ものや清めの象徴などとして古の昔から日本文化のなかに根付いてきました。
その歴史の深さや酒米が育つ田園風景の美しさ、過酷な蔵仕事のなかで蔵人ひとりひとりが造りにかける思い、それらのストーリーもすべて合わせて“日本酒”なのです。 これらも含めて言語化し伝えていくことで、ワインにおけるA.O.Cのような地域呼称やメキシコのテキーラの文化遺産登録などのように日本酒も、文化的価値が見出される存在となっていくのではないでしょうか。

まずは多くの方に「日本酒はおいしい」を感じてもらい、そのおいしいをその人自身の感動とともに伝えてもらう、個々人の感動体験の伝播とそこから生まれるコミュニケーションがこのプロジェクトのカギであると感じました。

このプロジェクトを皮きりに、さらなる盛り上がりをみせるであろう日本酒業界。
「SAKE2020プロジェクト」の今後の展開に期待大です。



「SAKE2020プロジェクト」実行委員会
代表:John Gauntner – 日本酒ジャーナリスト
   松崎 晴雄 – 酒類ジャーナリスト、コンサルタント
委員:飯田 永介–株式会社岡永代表取締役社長、日本名門酒会本部本部長
   今田 周三 – 日本酒マーケティングコンサルタント(株式会社山水舎代表取締役)
   山本 洋子 – 酒食ジャーナリスト
   川越 智勇 – クリエイティブディレクター(有限会社TOMOGRAPH代表取締役)
   柴田亜希子 – プロジェクトマネジメント担当(株式会社東京酒店代表取締役)









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