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FEATURE / MOVEMENT

GALBANI ASSAGGIAMO! ガルバーニ通信

vol.7 リコッタ x 「リストランテ山崎」矢島 直樹シェフ 編

1970.01.01

text by Mieko Sueyoshi / photographs by Hide Urabe

日伊のプロが愛用する「ガルバーニ」のチーズ。
現地の味を、体で知っているシェフに、その魅力を引き出す料理を教えていただきます。

連載7回目は、日本を代表するイタリア料理人を輩出してきた老舗イタリアン「リストランテ山崎」の6代目シェフを務める矢島直樹シェフに、リコッタを使ったソースが決め手となる夏らしい一皿を教わりました。

リコッタの旨味に、アーモンドが香るソース

料理にドルチェにと汎用性の高いイタリアチーズ。中でも1882年創業の老舗ブランド「ガルバーニ」のチーズは、伝統製法から生まれる繊細な味わいと高い品質で、世界中の食のプロに愛され続けている。
今回紹介するのはミルキーで上品な口溶けが特徴のリコッタ。
「シチリアのノートで出会った食材をちりばめた料理です」。そう語る矢島直樹シェフが作ったのは「ピスタチオと愉しむ夏の鮮魚 アーモンドとリコッタのラッテ」だ。
世界遺産であるノートはアーモンドの産地としても有名。色鮮やかなピスタチオを纏わせたマナガツオをソテーし、アーモンドミルクにリコッタを合わせたソースとフランボワーズビネガーを煮絡めたニンジンを添える。
マナガツオの中にはレモンジャムとケイパーを忍ばせ、夏らしい爽やかな味を運ぶ。

「アーモンドミルクにリコッタを合わせたソースは野菜のグリルや鶏肉にも合います。ただ、注意したいのは加熱時に沸騰させないこと」。沸騰すると乳脂肪分が分離し、味も変化する。60℃位で仕上げるのがポイントだ。
香ばしいピスタチオと爽やかなレモンが香る魚にまろやかなソースを絡め、甘酸っぱいニンジンと共に食べた時の複雑な味わいは、繊細で印象深い。
「ガルバーニのリコッタは塩分が穏やかでソースの塩分調整がしやすく、どんな食材にも合わせやすい。ザラ付きのない滑らかな舌触りも僕好み。味も品質も常に安定している点も信頼できますね」

Pesce in crosta di pistacchi,latte di mandorle con ricotta
~ピスタチオと愉しむ夏の鮮魚、アーモンドとリコッタのラッテ~

シェフの技がわかる動画付きのレシピはコチラから!

[材料](1皿分)
マナガツオ(季節の魚) …… 1切れ(50g)
レモンジャム※ …… 大さじ1
ケイパー(オイル漬け) …… 大さじ1
卵白、塩 …… 各適量
※鍋に1個分のレモンの皮とレモン汁とグラニュー糖を全体の30%加えて、ヘラで混ぜながら水分がなくなるまで弱火で煮る。

<衣> 混ぜ合わせる
ピスタチオ(粗く砕く) …… 50g
セモリナ粉 …… 5g
オリーブ油 …… 大さじ1
ニンニク(皮付き) …… 1片
タイム …… 1枝
レモン(スライス) …… 1枚

<ソース>
アーモンド(スライス・皮なし) …… 100g
水 …… 200g
ガルバーニ リコッタ …… 100g
塩 …… 適量

<付け合わせ>
ニンジンのカラメリゼ(縦にスライス)

<トッピング>
ニンジンの葉、ディルの花、アマランサス ……各適量

[作り方]
1. マナガツオの皮を引き、横から包丁を入れて中央部分に幅2cmの切り込みを入れる。
2. レモンジャムとケイパーを混ぜ合わせ、スプーンで1の切れ込みに詰める。
3. 2の全体に塩を振り、片面にコシを切って混ぜ合わせた卵白、衣をまぶす。
4. フライパンにオリーブ油、ニンニク、タイムを入れて中火にかけ、3を衣の面を下にして加える。
5. 表面の衣が固まったら裏返し、もう片面も軽く焼く。ここで火は通し過ぎない。
6. 耐熱皿にレモンを敷き、5を重ね、180℃のオーブンで3 ~4分中まで火を通す。

ここがPoint!
7. ソースを作る。ミキサーにアーモンドと水を入れ約1分、滑らかになるまで撹拌し、目の細かいザルで漉す。
8. ボウルに7 を100g入れ、リコッタを加え、再びミキサーで10秒程撹拌する。味見をして、塩を加える。
9. 鍋に移し、弱火にかけ、ふつふつとする直前で止める。
10. 器にソースを敷き、ニンジンのカラメリゼを並べ、6 の魚を盛る。トッピングを散らし、E.V.オリーブ油(分量外)を垂らす。

Pointは 動画でチェック



今回のレシピに使用しているチーズは、ガルバーニ リコッタ 250gです。



   Column 僕とイタリアチーズの想い出




「リストランテ山﨑」矢島直樹シェフ
最初に修業したミラノの店は北から南まであらゆるチーズを扱っていて、イタリアチーズは地方色が豊かで、フレッシュなものが入手しやすく、抜群においしいことに感動しました。
夏に修業したノートのお菓子屋では毎日カンノーロを作っていましたが、現地では羊のリコッタがメイン。濃厚な味がドルチェやパスタの詰め物にぴったりでした。



◎ Ristorante Yamazaki リストランテ山﨑
東京都港区南青山1-22-10 ウェスト青山ガーデン2F
☎ 03-3479-4657 11:30 ~14:00LO、18:00 ~ 21:00LO
日曜休(月曜祝日の場合は翌火曜休)
東京メトロ乃木坂駅より徒歩3分
http://ristorante-yamazaki.jp/

お問い合わせ先
◎ ラクタリス・ジャポン
☎ 03-5730-6191
www.galbani.jp




















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