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FEATURE / MOVEMENT

「カルネヤサノマンズ」高山いさ己シェフが産地を探訪 厳しい冬が育む深い旨味、雪降り和牛を味わう | The Cuisine Press WEB料理通信

1970.01.01




text by Kei Sasaki / photographs by Hide Urabe



実家は焼き肉屋、自身はステーキレストランを展開する「カルネヤサノマンズ」の高山いさ己シェフ。数あるブランド牛の中から、今回は雪降り和牛の産地、山形県尾花沢市へ飛びました。

雑誌『料理通信』2016年4月号(P.68~69)では、その“探訪記”を掲載していますので、ぜひ併せてご覧ください。

料理界屈指の“牛マニア”として知られる、西麻布「カルネヤサノマンズ」の高山いさ己シェフ。

飛騨の高山、越後の高田と並び日本三雪といわれる豪雪地帯・山形県尾花沢市。
肉牛飼育を中心に畜産の盛んな山形県内でもトップの生産量を誇り、平成22年に誕生した銘柄牛「雪降り和牛 尾花沢」は、日本国内に数多あるブランド牛の中でも知名度と評価を上げつつある。豪雪地帯で育つ雪降り和牛とはいったいどんな肉なのか。料理界屈指の“牛マニア”として知られる西麻布「カルネヤサノマンズ」の高山いさ己シェフとともに尾花沢を訪ねました。

「雪降り和牛 尾花沢」を名乗れるのは、未経産のメス牛のみ。経産牛に比べ肉の繊維がきめ細かく、サシが適度にあり柔らかい。月齢32カ月以上の長期肥育により旨味成分であるオレイン酸の割合が高くなり、脂肪の融点が下がってくる。口に入れるとさらりと溶け、肉の旨味がしっかり感じられる。

県内の共進会でチャンピオン牛を輩出したこともある「(株)大類畜産」では、「牛が喜んで食べてくれるように」と、複数の飼料を使っている。「濃厚飼料だけでは、胃の微生物が餌を分解しきれない」と大類さん。

2008年に新築した「(株)大類畜産」の牛舎。13メートルの天井高は、全国的に見ると珍しいが、尾花沢ではスタンダートだという。夏場は最高気温が40℃に届く猛暑地で、空気の循環や換気に配慮した構造だ。牛舎はすみずみまで清掃が行き届いていていることが写真からも伝わるだろう。飼料の稲わらは通路に置かれ、清潔に保たれている。



雪降り和牛が食べられます!




2016年3月5日(土)~4月5日(火)までの期間中、以下にご紹介する料理が「カルネヤサノマンズ」のディナーメニューに登場。食べ比べ、カネロニ両方を組み込んだ雪降り和牛コースを10000円のコースで、カネロニはアラカルトでもお楽しみいただけます。

~ランプ肉を使って~雪降り和牛と熟成牛の食べ比べ
炭火で表面を炙ってから、ステーキサラマンダーで火を入れる。カリフラワーを雪に見立てて。火が入ってなお赤々しく、繊細な食感、クリアな旨味を堪能できる。(2700円/100g、2種で300g~のオーダー)

~スネ肉を使って~雪降り和牛のカネロニ、ブロード仕立て
沸騰させずに8時間炊いたスネ肉をカネロニにし、そのブロードに浮かべた。「アクを取る必要もないほど」だったというブロードは澄んだ味わい。肉には甘味がある。(2600円)



SHOP DATA
◎カルネヤサノマンズ

東京都港区西麻布3-17-25 KHK西麻布ビル2F
☎ 03-6447-4829
11:30~14:00LO 18:00~21:30LO(最終予約受付は20:30)
無休 東京メトロ広尾駅より徒歩8分
★フェアは、2016年3月5日(土)~4月5日(火)まで開催





■「雪降り和牛」に関するお問合せ先
◎尾花沢産牛振興協議会

☎ 0237-22-1111
http://www.yukifuri-obanazawa.jp/









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