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JOURNAL / JAPAN

日本 [佐賀]

キリシタン文化との関わり深い島の柑橘

在来種を守ることと新品種への挑戦が未来をつくる

2016.06.25

名前も由来も謎が多い、佐賀県固有の希少な果実
「ゲンコウ(元寇)」(柑橘)

玄界灘に浮かぶ馬渡島(まだらじま)。そこに自生する香酸柑橘が「ゲンコウ(元寇)」です。

馬渡島は、人口約500人という小さな中に、仏教とカトリックが共存する独特の文化を持つ島。江戸時代後期、キリシタン弾圧を逃れるために長崎や平戸、五島から移住してきた人々によってカトリックが広まったと言われます。「ゲンコウ」は、そのカトリック集落のほうに生えていたことから、外国人神父が持ち込んだのではないかという説もあるんですよ。

レモンの酸味とミカンの甘味を併せ持ち、料理を引き立てる名脇役として、最近は京都の料理店でも珍重されています。カクテルやスイーツの素材としての可能性も大きい。

それにしてもなぜ、「ゲンコウ(元寇)」という名前なのかは、不思議でなりません。


目が釘付けになるビジュアル
「天使の実」(イチゴ)

佐賀県自慢の新品種は「天使の実」。見てびっくり、真っ白いイチゴです。

唐津市の農家、井出重夫さんが5年わたって育成して実現させました。現在は、井出さんを会長に6名の生産者から成る「唐津スノーベリー協会」によって栽培されています。味わいはメロンのようだとか。

60gと大粒で、80g以上のものは「天使の実プレミアム」として販売されます。100gを超える粒もあるそうです。

「唐津スノーベリー協会」では「天使の実」より小粒(35gほど)の「雪うさぎ」という白いイチゴも作ってます。

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