道具を使わず、直に燻製
「真鯛の瞬間燻製カルパッチョ 野菜の炭火焼サラダ」
アウトドアレシピ08
2022.05.26
photographs by Shinya Morimoto
連載:アウトドアレシピ
アウトドアの新メニューに加えたい、外でも作りやすく、家でもリピートしたくなる味を人気店に習います。今回は、炭火を利用して簡単&短時間でできる燻製術を銀座「炭火屋るぷりん」に教わります。
教えてくれたシェフ
東京・銀座「炭火屋るぷりん」西塚晃久さん、海老澤淳一さん
炭火+スモークウッドで1分半
燻製と聞くとじっくり燻すイメージがあるが、「炭火の上でも燻製はできます。しかも短時間で」と海老澤淳一シェフ。炭上に散らばらないスモークウッドをのせ、魚の上にボウルを被せて片面を約1分半燻すだけで、レアに燻された即席カルパッチョのできあがりだ。
仕込みは、魚のサクに塩をふってペーパータオルとラップで包み、数時間冷蔵庫へ。アウトドア時は、保冷バッグに入れて持っていけば、現地に到着後すぐに使える状態にできる。
網で焼いても問題ないが、「串打ちをすると、肉や魚の脂や身の一部が網に張り付き焦げつくのを防げます」。燻した魚は、野菜を焼く間、再度ラップに包んでおくと燻香が回りやすい。家で挑戦する場合は、魚焼きグリルの底にチップを敷いて焼くと、同様に楽しめる。
<シェフの道具>
炭火+スモークウッド
スモークウッドは炭の上に散らばらず、食材と炭との距離を調整する際にも便利。しっかり火を付けることで、短時間で燻すことができる。
「真鯛の瞬間燻製カルパッチョ 野菜の炭火焼サラダ」材料と作り方
【材料】
真鯛(サク)*・・・150g
焼き野菜・・・お好みで(今回は、甘長唐辛子2本、丸オクラ3本、黄ビーツ1個、丸ナス1/3本を使用)
ミニトマト・・・7粒
ベビーリーフ・・・適量
バルサミコ酢・・・適量
<材料A>
E.V.オリーブ油・・・大さじ3
コラトゥーラ(魚醬でも可)・・・大さじ3
レモン汁・・・1/2個分
*真鯛は、塩を薄めにふり、キッチンタオル、ラップの順で包み冷蔵で2~3時間置く。
[作り方]
[1]スモークウッドを焼く
炭の上にスモークウッドを置き、煙が出るまで焼く。炭をならし上に置く(食材との距離は約3㎝)。
[2]魚を串打ちして燻す
煙の当たる箇所に串打ちした魚(網上でも可)を渡す。上からボウルを被せ、片面(皮を剥がした面)のみ1分半燻す。
[3]燻香をつける
1分半燻した状態。じんわりレアに火が入り、弾力が出る。燻香を付けるのが目的なので焼き色はほぼない。
[4]野菜を焼く
スモークウッドを外し、野菜を焼く。水分が抜けない程度に両面を焼き(焦げ目がつく程度)、食べやすい大きさに切る。
[5]サラダを盛り付ける
ボウルにベビーリーフ、ミニトマト、4を合わせる。材料Aを加え、手でさっと混ぜ和えた後、器に盛っておく。
[6]魚を盛り付ける
3を薄めに切り、5のボウルに残ったドレッシングに絡ませ、盛り付ける。上からバルサミコ酢をかける。
「焼く」のではなく、炭火と煙で瞬間的に燻す!
◎炭火屋るぷりん
東京都中央区銀座6-7-7 浦野ビル2F
☎03-3289-8010
15:00~22:00LO(土、日曜~21:00LO)
月曜休、不定休あり
各線銀座駅より徒歩4分
https://www.lupulin-ginza.com/
※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
(雑誌『料理通信』2020年11月・12月合併号掲載)
掲載号はこちら
関連リンク