前世紀の巨大廃駅が豪華ホテルに。列車を改装したレストランはミシュラン一ツ星を獲得 Spain[Canfranc]

20世紀、スペイン北部ピレネー山麓に国際駅として建設されたカンフラン駅。2023年夏、50年近く廃駅となっていた駅舎は五ツ星ホテルに、古い列車ワゴンは高級レストラン「カンフラン・エクスプレス(Canfranc Express)」に変身を遂げ、話題となっている。 19世紀半ばに蒸気機関車がスペインにも登場すると、マドリードとスペイン北東部アラゴン州そしてフランスへの鉄道網計画が早々に始まった。両国をつなぐトンネル大工事の後、スペイン側ピレネー山麓にカンフラン駅が創業したのは1928年のこと。サッカー場が20個も入ると言われるほどの広大な敷地の国際駅だ。

野菜、豆、穀物。人と地球が一緒に健康になれる料理とは? 東京・代々木「CIMI restorant」向井知

3月1日、東京・代々木にオープンした「CIMI restorant チミ・レストラン」の不思議な魅力をひと言で表現するのはむずかしい。ドーナツと食料品の店「FarmMart & Friends」との空間シェア、素材の力強さ全開のプラントベース料理、「慈母」と呼びたくなる雰囲気の若き料理人・・・。必要最小限の装備しか持たないけれど、多くの人々の良心を取り込んで形作られるその陣容は、飲食店の新しいあり方への示唆満載である。

ふんわり発酵の風味が広がる「自家製バター」 【DIYレシピ30】成田一世

塩蔵、乾燥、発酵・・・調理メソッド&テクニックを身に着けて、普段買っている食べ物を一から作ってみると、自分で味を作る喜びや安心感を得られます。天日に干したり、発酵させたり、自然の力にゆだねるレシピは、人間本位ではない生き方を学ぶ処方箋。シンプルな材料と道具で作れる自家製アイテムをシェフに教わります。今回は、チーズやスパイスを加えることでアレンジ自在な「自家製バター」をご紹介します。

パリパリ&ザクザクのダブル食感「金目鯛のうろこ焼きカツレツ」 ブルーフード・レシピ

海に囲まれ、豊かな漁場を有する日本には魚食文化が根付いています。魚を食べるなかで培われ、受け継がれてきた知恵や知識を継承し、上手に食べることは、多様性豊かな海の保全につながります。日本周辺でとれる水産物(ブルーフード*)の魅力を再発見するレシピを人気店のシェフに教わります。今回はパリパリザクザクのダブル食感が楽しめる新しい金目鯛のウロコ焼きです。 *ブルーフードとは、淡水・海洋環境に由来する植物、動物、藻類など水生生物性食品のこと。食料危機や気候変動などの課題に対応し、健康的で持続可能な食料システム構築への貢献が期待されている。**日本の漁獲量ランキング(農林水産省:令和3年漁業・養殖業生産統計)1位マイワシ(21.1%)、2位サバ類(13.7%)、3位ホタテガイ(殻付き)(11.0%)、4位カツオ(7.6%)、5位スケトウダラ(5.4%)、6位カタクチイワシ(3.7%)、7位ブリ類(2.9%)、8位マアジ(2.8%)、9位マダラ(1.8%)、10位サケ類(1.8%)。

酢酸アカデミーから誕生したイタリア初バルサミコ酢のノンアルコール飲料 Italy[Saronno]

北イタリア・ロンバルディア州サロンノにある「アチェティカ(Acetyca)」社は、酢酸菌に特化したバイオテクノロジーの研究と酢酸文化の普及を目的としたベンチャー企業。フードコンサルタントで実業家のパオロ・トゥッチと、料理人のベアトリーチェ・グッツィ、レッジョ・エミリアのバルサミコ酢生産者「アチェタイア・サン・ジャコモ(Acetaia San Giacomo)」のアンドレア・ベッツェッキが立ち上げた。 同社初の商品が、酢を使ったノンアルコール飲料「アチェティコ(Acetyco)」だ。イタリアが誇る伝統食材バルサミコ酢の新しいアプローチでもある。原材料に、アチェタイア・サン・ジャコモの有機リンゴと白ブドウを木樽で長期発酵させた有機ビネガーを使用。マンダリンやレモンなどの柑橘エキスも加え、フレッシュでほろ苦い印象をもたらしている。焼きリンゴの香りやきめ細かな酸がもたらす爽やかな飲み口が特徴だ。

食べるシチュエーションでレシピも売り方も変える 東京・代々木公園「パス」後藤裕一

一度食べたら忘れない、「この人のお菓子をまた食べたい」と思わせるお菓子には、その人にしか描けない味の着地点と、おいしくなる原理原則が詰まっています。若手からベテランまで、6人のパティシエの人格のあるお菓子への道筋を解き明かします。最終回は東京・代々木公園「パス」のマドレーヌ。

酸味が肝「ゴマサバのオリーブオイル煮 ビネガーとオレガノ風味」 ブルーフード・レシピ

海に囲まれ、豊かな漁場を有する日本には魚食文化が根付いています。魚を食べるなかで培われ、受け継がれてきた知恵や知識を継承し、上手に食べることは、多様性豊かな海の保全につながります。日本周辺でとれる水産物(ブルーフード*)の魅力を再発見するレシピを人気店のシェフに教わります。今回はシチリアの風を感じるゴマサバのオリーブオイル煮を紹介します。 *ブルーフードとは、淡水・海洋環境に由来する植物、動物、藻類など水生生物性食品のこと。食料危機や気候変動などの課題に対応し、健康的で持続可能な食料システム構築への貢献が期待されている。**日本の漁獲量ランキング(農林水産省:令和3年漁業・養殖業生産統計)1位マイワシ(21.1%)、2位サバ類(13.7%)、3位ホタテガイ(殻付き)(11.0%)、4位カツオ(7.6%)、5位スケトウダラ(5.4%)、6位カタクチイワシ(3.7%)、7位ブリ類(2.9%)、8位マアジ(2.8%)、9位マダラ(1.8%)、10位サケ類(1.8%)。

たっぷりのオリーブオイルとマッシュポテトで作る 伸びやかな「ブリオッシュ」 ヴィーガンパン・レシピ04 ベルリン「フレア・ベーカリー」

ヴィーガンパン専門店の登場とともに、植物性の食材のみで作るパンのレシピが注目されています。動物性の旨味や油脂によるマスキングがなく、素材の味がダイレクトに伝わるというメリットを生かし、パン好きも満足するヴィーガンパンを焼く、職人たちの知恵と工夫に迫ります。今回はヴィーガン先進国、ドイツから。

五味の調和で酒がすすむ「ホタルイカとトレビス、金柑のソテー」 レスキューレシピ【新顔野菜編】

日本の食品ロス量は年間570万トン*と言われています。生産者が丹精込めて作った食材を無駄にしないための活用レシピをシェフに教わります。今月のテーマは、産直便やマルシェで見かけることが増えている【新顔野菜】。買ってみたものの使い方に悩む、レシピのバリエーションが少ないために買うのをためらってしまう。そんな目新しい食材の攻略法と、上手に使い切るレシピを紹介します。今回は、トレビス。*農林水産省「日本の食品ロスの状況(令和元年度)」

知る人ぞ知る?ニューメキシコ州で栽培される希少なトウガラシ「チマヨ・チリ」 America[New Mexico]

米国内外にカルトファンを持つと言われる「チマヨ・チリ(Chimayó chile)」。“人々を癒す聖なる土”の言い伝えで有名なカトリック教会(国定歴史建造物)や、ユニークな柄の織物で知られるニューメキシコ州北部の小さな村、チマヨが原産のトウガラシだ。17世紀(諸説あり)に中南米経由で入植したスペイン系移民によって持ち込まれ、北米先住民族と共に栽培されていくうちに、チマヨの風土に合わせてユニークな特徴が形成された在来種なのだ。 かすかな甘味を帯びた奥行きのある香り、スモーキーなのに渋味がない風味と、体に沁み渡るじんわり温かな辛さが独特。代々チマヨに住む家族によって主に自給自足用に栽培されてきたが、生産者の高齢化が問題に。そこで20年ほど前、種の保存を目指した次世代農家育成プロジェクトが立ち上がったが維持は叶わず、現在、地元や近隣のサンタフェで販売できる量を生産している農家は数名のみとなった。

“ゼロ・ウェイスト”を追求したら、ヴィーガンベーカリーに辿り着いた。ベルリン「フレア・べーカリー」

10年ほど前から“草食化”が進むドイツ。背景にはベジタリアン志向の高まりや、留学生や移民の増加、ムスリム人口が増えていることがあります。ゴミを出さないゼロ・ウェイストレストラン「FREA(フレア)」とベ―カリー「FREA Bakery(フレア・べーカリー)」はオール・ヴィーガンです。「“ゼロ・ウェイスト”を追求したら、自然とヴィーガンにたどり着いた」とオーナー。植物性原料なら保管の冷蔵、包装コストも抑えられ、再利用の幅も増える、コンポストでもよい堆肥ができるというわけです。

グラスを掲げ、存分に楽しみ、困難にある人を支援する Vol.72 パオロ・マッソブリオが仲間と育て上げたチャリティ活動

列車というものに、僕は昔から魅力を感じていた。飛行機と違い、出発点と到着点の間に走るレールに沿って移動するところが好きだ。コースは変えられない。だが、それが理由で驚きが減ることはない。列車なら風景が楽しめるし、車中では出会いや予期せぬハプニングだって起こり得る。人生において、時には車窓を流れる景色を眺めるように過ごすのも良いという。だが、充実した人生を送るには、途中下車も必要だ。ジャーナリストとして、食の評論家としての僕の人生が滑り出すきっかけの一つも、そんな列車に関係していた。あれは偶然ではなかったと今では思っている。