RECIPE

夏の不調やリフレッシュに！効能別「デトックスウォーター」

パワーオフ・レシピ

2024.07.25

photographs by Daisuke Nakajima

家庭での電気使用量が急増する夏。電気やガスを使わなくてもおいしく作ることができる「パワーオフ・レシピ」をプロに教わります。今回は、夏の様々な不調に効く「デトックスウォーター」をご紹介します。手間もマシンも不要。手軽に作れて心身ともにリフレッシュできます。

教えてくれた人：ヴィーガン料理家・庄司いずみさん

「庄司いずみベジタブル・クッキング・スタジオ」主宰。ヴィーガン料理家。ヴィーガン料理のレシピを伝える著書は70冊以上。自らもプラントベースの食スタイルで、レストランやカフェ向けに100％植物性の料理やドリンクメニューの開発も行っている。 http://shoji-izumi.tokyo

水溶性のビタミンや食物繊維のある素材を選んで

ウォーターサーバーにレモンやハーブを加えたフレーバーウォーターを、お客さんに無料で提供する飲食店が増えている。「実は香りを楽しむだけでなく、果物と野菜をうまく組み合わせると、デトックス効果のあるドリンクになるんですよ」と教えてくれたのは、ヴィーガン料理家の庄司いずみさん。

１日に２Ｌの水を飲むと体によいと言われるが、一方で水だけで毎日飲むのはつらいという声も。「野菜や果物の甘味や酸味がほんのり感じられるデトックスウォーターだと、効能もありながら飲み飽きません。さらにスムージーやジュースのように専用のマシンが必要ないので、とても実践しやすい」

野菜と果物をカットして、ミネラルウォーターに２時間～１晩浸けるだけ。加熱しないので栄養素が失われる心配もない。「ただし、水溶性のビタミンや食物繊維を持つ素材を選ぶことがポイントです」。

栄養素の中で水に溶けやすいのがビタミンＢ群とＣ、カリウム。柑橘やリンゴ、キウイ、イチゴなどのベリー類。野菜ならキュウリやトマト、レタスやキャベツ、ダイコンやカブなども向いている。
逆に脂溶性で水に溶けにくいのがカロテンやビタミンＥ。カボチャやホウレン草などは向かない。

野菜や果物など自然の物で体調を整えたい人にとって、デトックスウォーターはとても便利。レタスにはリラックス効果、柿は二日酔い防止に効果があるなど、素材一つひとつの効能も改めて知ると興味深い。冷蔵庫に作り置いてこまめに飲むもよし、食中にお酒と一緒に楽しむもよし。「外食先でも、デトックスウォーターがふつうに頼める時代がきてほしいですね」

「果物は甘味と酸味を、野菜は青さやすっきり感を担ってくれます」と庄司さん。ガラスの容器に作ってテーブルに置くと、空間が一気に華やぐのでパーティにもぴったり。「視覚的にも美しいデトックスウォーターで体の中からキレイになってください」