混ぜる、切る、和えるだけ「カニとアボカドのマヨネーズ和え」
パワーオフ・レシピ
2023.08.24
photographs by Hide Urabe
連載:パワーオフ・レシピ
エアコンの使用などで家庭での電気使用量が急増する夏。一人ひとりがエネルギー消費の節約に取り組むことが気候変動抑制につながることから、電気やガスを使わなくてもおいしく作ることができる「パワーオフ・レシピ」をシェフに教わります。暑い日に台所で火を使いたくないときはもちろん、知っておくとガスや電気が止まった災害時やアウトドアでも役立ちます。電気・ガス代が過去最高水準になっている今、家計防衛術としてもレパートリーに取り入れたいレシピです。
教えてくれた人
東京・外苑前「アミニマ」鳥山由紀夫さん
ワインビストロ「Aminima」オーナーソムリエ。福岡県出身。調理師学校を卒業後、料理人を経てサービス担当に。乃木坂「レストラン・フゥ」で13年、恵比寿「サリュー」で12年、計25年の経験を積み、2014年に独立して現店をオープン。
下味をつけるのはアボカドだけ
シンプルだけど、しみじみおいしい! 「アミニマ」の料理にはプロの知恵や技が生きている。「シンプルな料理ほど味に差が出る。定番料理でもいい食材や調味料を見つけたら取り入れ、マイナーチェンジを欠かしません」と鳥山由紀夫さん。ワインと合わせるから塩は強め? 「塩が強いと満腹になる。いろいろ食べてほしいから控えめに」。
「カニとアボカドのマヨネーズ和え」も、カニには塩分があるため下味をつけるのはアボカドだけ。カニの旨味とまろやかなアボカドの組み合わせは、特有の果実味と軽やかな甘味のあるフランス・アルザス地方のピノ・グリと相性抜群。さっと作って、夕暮れ時の一杯と共に楽しみたい。
「カニとアボカドのマヨネーズ和え」材料と作り方
[材料](一皿分)
カニの身・・・60g
アボカド・・・50g
塩・・・適量
レモン汁・・・適量
エシャロット(みじん切り)・・・5g
ディル(みじん切り)・・・2本
マヨネーズ*・・・小さじ1
ピマン・デスペレット・・・適量
*自家製マヨネーズ(作りやすい分量)
卵黄・・・1個分
酢・・・20ml
塩、コショウ・・・各適量
サラダ油・・・180ml
[作り方]
[1]マヨネーズを作る
ボウルに卵黄、酢、塩、コショウを入れて混ぜ、サラダ油を少しずつ加えて混ぜ、乳化させる。
POINT:自家製マヨネーズはしっかり乳化させる。
[2]アボカドに下味をつける
アボカドはさいの目に切る。バットに入れ、塩、レモン汁をふる。
POINT:カニに塩分があるのでアボカドだけ下味をつける。
[3]カニとハーブを加える
身をほぐし、殻、筋を取り除いたカニ、エシャロット、ディルを加える。
[4]マヨネーズで和える
マヨネーズを加えて全体を和える。皿に盛り、ピマン・デスペレットを振る。
photograph by Tsunenori Yamashita
◎アミニマ
東京都渋谷区神宮前2-5-6
☎03-6804-2846
17:00~22:00LO(月曜~金曜)
16:00~21:00LO(土曜)
日曜休
東京メトロ外苑前駅より徒歩6分
https://www.aminima.jp/
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
(雑誌『料理通信』2015年11月号掲載)
いつもの生活で、エネルギー消費量を減らしてみる
今日からできる気候変動へのアクション
国連広報センターが「SDGメディア・コンパクト」に加盟する日本のメディア有志とともに、気候変動対策のアクションを呼び掛けるキャンペーン「1.5℃の約束 – いますぐ動こう、気温上昇を止めるために。」を実施しています。料理通信はこのキャンペーンに参加し、食にかかわる気候変動への取り組みを国内外から紹介しています。
●ActNow! 今すぐできる『10の行動』
「ActNow」は、個人レベルでの気候アクションをグローバルに呼びかける国連のキャンペーン。どんなことが気候変動の抑制に役立つのか、身近な行動を10項目挙げています。「家庭で節電する」では、家庭で毎日の生活のなかのエネルギー消費量を減らすことが気候変動の防止に役立つとされています。
家庭で節電する
私たちが使用する電力や熱の大部分は、石炭や石油、ガスを燃料としています。冷暖房の使用を控え、LED電球や省エネタイプの電化製品に取り替え、冷水で洗濯し、乾燥機を使わずに干して乾燥させてエネルギー消費量を減らしましょう。
(国連・ActNowキャンペーン:気候変動の抑制に対して個人でできる『10の行動』より)
イラスト:Niccolo Canova
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