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RECIPE

プラントベースの始め方05

“つゆだく”で仕上げるナムル3種(モヤシ・ホウレン草・紅白なます)

「韓灯(ハンドゥン)」金 順貞(キム・スンジョン)さん

Jan 17, 2022

photographs by Kouichi Takizawa

健康や環境への配慮から、植物性の食材を主体とする“プラントベース”な食事法が注目されています。肉や魚や乳製品に頼らずとも「おいしい」料理を作る知恵は、世界各地に存在します。身近なレシピからおいしくプラントベースを始めるヒントを紹介します。

教えてくれた人
東京・月島「韓灯」金 順貞(キム・スンジョン)さん

韓国出身。1980年代から福岡・北九州市に店を構える。その後東京・月島に移転。「コロナを経ても、毎日厨房で元気に働いています」


ナムル= 韓国風の“お浸し”

ナムルとは、野菜や山菜に味付けをした料理の総称。韓国の食卓には欠かせない副菜で、キムチなどと一緒に、数種類のナムルが出されます。ナムルは野菜のだしに浸けた、つゆだくのお浸し。だから、昔は冷めたご飯におかずとナムルをかけて、その汁でご飯をほぐして食べていたんですよ。

シャキシャキした野菜の食感が、ナムルの一番の醍醐味です。野菜は茹ですぎず、絞らない。和える時も手で優しくふわっと混ぜると、野菜の繊維を傷めず、水分が逃げないのでみずみずしさを保てます。ナスはさっと蒸すと、水っぽくならずプリッとジューシーに仕上がります。

また、素材の持つ旨味を活かすことも重要。モヤシナムルには、モヤシのだしがたっぷり溶け出した煮汁を使います。優しい甘味と旨味が出ているでしょう。これが味の決め手。淡口醤油とゴマ油を加えるだけで複雑な味わいになります。韓国では、この汁をスープとして飲む人もいます。

どれも素朴な家庭料理ですが、野菜を丁寧に扱い持ち味を活かせば、ぐっとおいしくなりますよ。


<植物性食材だけでおいしくなるコツ>


1 モヤシは水から茹でて、茹で汁を浸し地にする
2 ホウレン草は絞らず、滴る水分をだしに使う
3 紅白なますは、手切りをして、揉まず、絞らず、仕上げる

「モヤシのナムル」の作り方

日本のなますとは違い、ダイコンとニンジンはフレッシュなパリパリ食感。優しい酸味と甘さでたっぷり食べられる。

[材 料 (作りやすい分量)]
豆モヤシ・・・1袋
淡口醤油・・・大さじ1.5
ゴマ油・・・小さじ2


[1]モヤシを水から茹でる

豆モヤシは洗って鍋に入れる。半分浸かるくらいの水(分量外)を入れて蓋をし、強火にかける。POINT 水の分量はヒタヒタくらいで

[2]2度沸騰させる

沸騰したらモヤシ全体を持ち上げて裏返すように混ぜる。蓋をして10秒ほどで再沸騰したらすぐ火を止める。

[3]茹で汁に調味料を加える
茹で汁を1/3残して取り除き、淡口醤油とゴマ油を加えて箸で混ぜる。

[4]塩で味を調える
味を見て好みの塩梅に調整する。浸し地を飲んで少し濃いくらいが目安。

[5]そのまま冷ます
粗熱が取れるまで置き、味を馴染ませる。


「ホウレンソウのナムル」の作り方

ゴマ油と醤油の香りでホウレン草の旨味が引き立つシンプルな味付け。茎がシャキッとして目にも美しい。

[材 料 (作りやすい分量)]
ホウレン草・・・1/2袋
淡口醤油・・・大さじ1
ゴマ油・・・小さじ1

[1]ホウレンソウを茹でる
鍋に湯を沸かし、ホウレン草を根元から入れて色が鮮やかになるまで茹でる。

[2]氷水に浸け、流水でゆすぐ

氷水に放ち、一呼吸置いてから流水でゆすぎ、汚れを落とす。

[3]絞らずに引き上げる

ホウレン草を持ち上げてボウルに移し、1株ずつ取り出して向きを揃え、4cmの長さに切る。POINT ボウルに残った水分は捨てない。

[3]調味料を加え、和える

ボウルに切ったホウレン草を戻し、淡口醤油、ゴマ油を加えて手で持ち上げるようにふわっと和える。味を見て調整する。POINT 絞らずに手で和えることでホウレン草を傷めず、シャキシャキ感も残る。


「紅白なます」の作り方

日本のなますとは異なり、パリパリしたフレッシュな食感に仕上げます。

[材 料 (作りやすい分量)]
ダイコン・・・5cm分
ニンジン・・・ダイコンの1/3量
塩・・・ひとつまみ
砂糖・・・大さじ2/3
みりん・・・小さじ1

[1]具を包丁でせん切りにする

ダイコンは皮を剥き、薄い輪切りにしてからせん切りにする。ニンジンは斜めに薄くスライスしてからせん切りにする。POINT スライサーは使わない

[2]塩を振る

ダイコンとニンジンをボウルに入れ、塩を振って手で持ち上げるように優しく混ぜる。POINT 塩分が抜けないので、塩加減は控えめに。

[3]染み出た水分を捨てる

15分ほど置き、水分が出てきたら捨てる。

[4]調味料を加え、和える
砂糖、みりん、酢の順に加え、その都度手で和える。塩揉みせずに作る酢のものは、1週間経ってもパリパリした食感が変わらない。


◎韓灯(ハンドゥン)
東京都中央区月島2-8-12-B1F
☎03-3536-6635
17:30~23:00LO
月曜休
東京メトロ月島駅より徒歩3分
https://handung.com/

※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため要請に合わせて営業時間が変わることがあります。

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