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JOURNAL / JAPAN

日本 [愛知]

流通の便のいい都市型農業

在来種を守ることと新品種への挑戦が未来をつくる

2016.06.25

全国一位の生産量
「桝井ドーフィン」(イチジク)

明治末から大正初期にかけて、多くのイチジク品種が主としてアメリカから渡ってきたと言われています。当時、欧米のような乾果作業が発達しておらず、生果産業を軸としていた日本では、栽培があまり拡大しませんでした。

そんなこともあって家庭果樹のイメージがあったイチジクですが、愛知の「桝井ドーフィン」は、ハウス栽培と露地栽培で春から秋まで出荷が可能。栽培面積、収穫量、出荷量全国1位(平成25年産特産果樹生産動態等調査)を誇っています。

ほどよい甘さと、プチプチとしたイチジク独特の食感は、コンポートやフルーツソースにも重宝されています。


生産者期待の新品種
「夕焼け姫」(ミカン)

愛知県の温州ミカンの収穫期は12月に出荷が集中します。「早期に出荷でき、市場で有利に販売できる新品種が欲しい」。そんな生産者の強い要望により、昭和63年度から新品種の開発に取り組み、平成25年、「夕焼け姫」が品種登録されました。

ミカンの主力品種で11月下旬に出荷が始まる「宮川早生」より2週間ほど早い11月中旬より収穫が始まります。

鮮やかな赤橙色をした「夕焼け姫」は種がなく、皮が剥きやすい。酸味も少なく食べやすい。あくまで控えめに主力品種を支えながら、県独自の早生品種として、これからの期待を一身に背負っているのです。

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