Taiwan[Taipei]
茶の栽培でサステナブルな環境を作る
2019.01.05
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2018年9月、サステナビリティをテーマにしたイベント、第3回「クックマニア」が2日間にわたって台北で行われ、ステージイベントの他、29のブースが並び約2100人が訪れた。
中でも印象的だったのが、“茶の栽培で、より良い環境を作る”をテーマにした「山山来茶(シャンシャンチャ)」。茶畑の一つは、1999年に大地震で2000人以上の死者を出した、集集鎮(シュウシュウチン)という地域にある。被害の一因は、山を開墾し、根の浅い檳榔(ビンロウ)を植えていたために起きた土砂崩れで、より根が深い茶の木に植え替えた地域を支援するのが目的だ。
檳榔の実は覚醒作用がある嗜好品だが、発がん性があり、健康への影響も懸念されている。茶葉を無農薬栽培することは、人々の健康と環境を守り、地域農業のシステム自体を変える取り組みでもあるのだ。また廃棄ゼロを目指しており、市場に出せない形の崩れた茶葉は、ミシュラン一ツ星で、「アジアのベストレストラン」18位の、台湾食材を提供するレストラン「ムメ」で使われている。
(『料理通信』2018年12月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Cookmania
https://cookmania.cc
◎ 山山来茶(Shan Shan Cha)
www.shanshancha.comtext & photograph by Kyoko Nakayama
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