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PROFILE
1987年12月18日生まれ メキシコ・カンクン出身 O型
09年 ポール・ボキューズ調理師学校で料理とマネージメント(後者はリヨンのマネージメント大学との提携)のディプロム取得
07~17年 フランス国内は「ポール・ボキューズ」、「ル・ムーリス」、ル・ブリストル内「エピキュール」、「アストランス」。
海外はフィレンツェ「エノテカ・ピンキオーリ」、ロンドン「ル・リッツ」、京都「菊乃井」、東京「小十」、コペンハーゲン「ノーマ」、メキシコ・シティ「プジョル」で第一コミから魚の部門シェフまで経験を積む
17年 9月独立
FAVORITE
好きな音楽 そのときによって聞きたい音楽も変わってくる。今はJAZZ の気分
好きな映画 フランス映画
好きな本 ガブリエル・ガルシア=マルケスの小説
『料理通信』2018年7月号取材時点
近年、急速にボーダレス化する食の世界。国を超えて働く先を選ぶことはもちろん、ジャンル、食材、また店間の垣根を越えて、互いの哲学や素材へのアプローチに刺激を受ける1980年代以降生まれのシェフたちが増えています。資源の枯渇や高齢化社会、深刻な人材不足など、食を取り巻く課題が溢れる中、アイデアとテクニックを武器に生き抜く、新世代の料理人たちの発想はどのように生まれるのでしょうか。これからの食の世界のキーパーソンに、未来を切り拓く仕事術を一問一答で伺いました。
言葉以前に、人を重んじる気持ち、優しさ
Q1 : 食べ手の心を動かすアイデアとテクニックを、どう身につけてきたか?
A1 : 好奇心を持って常に学ぶ姿勢。料理だけでなく、パンやチョコレートなど、その道のプロの元で学び、本質をそばで見ることができたのは幸運だった。旅をし、街場の店にも食べに出掛ける。あらゆるところで得た知識、技が、そのうちに一つとなる。
Q2 : 世界で働く際に、必要な資質。日本人(自分)の強みはどこにある?
A2 : 言葉以前に、人としての資質。オープンな心、優しさ、人を重んじる気持ち、注意深くあること。文化や土地の懐に入るということは、そういうことだ。
Q3 : 今、世界とどう繋がっている? 気になる世界の料理トレンドや料理人
A3 : 自分の店で起きていることを大切にしたい。
Q4 : 尊敬する人とその理由(食の世界に限らず)
A4 : ポール・ボキューズ。懐の深さ、シンプルさ、好奇心は並外れていた。
Q5 : 個性を打ち出すために店づくりで工夫したポイント
A5 : 自分自身でいること、ありつづけることを大切にしている。自身の料理、ひと時を過ごしてくださるお客さまなど、すべてとのハーモニーある空間づくり。
Q6 : スペシャリテについて。料理でもっとも大切にしていることは?
A6 : 味わい深い、ローストだけで素材自身の質が物語る肥育鶏に、子供の頃祖母がよく作ってくれたペーストを添えた。落花生を焙煎して揚げ、ドライと生とスモークの唐辛子、ドライのアボカド、プルーンを入れてミックスし滑らかに仕上げた、ニュアンスのある、メインを引き立てる味わい。メニューの内容はいつも白紙。日本の「おまかせ」、パスカル・バルボに似た考えで、押しつけるのではなく、今自分が表現できる、できるだけ最良のものを提供したいと思っている。
Q7 : 料理人として、これからどう生きていきたいか?
A7 : 好奇心を持って、常に学びを得て、自身の腕を磨いていくことを忘れない。
text by Aya Ito / photographs by Shiro Muramatsu
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SPECIALITE
クロワゾー農家の肥育鶏、
メキシコ風落花生のソース、
キャラウェイ風味のニンジン
パリ・9区「ラ・コンデッサ La Condesa 」
住所 | 17 rue Rodier 75009 Paris |
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電話番号 | ☎+33 (0)1 53 20 94 90 |
営業時間 | 12:30~14:00LO 19:00~22:00LO |
定休日 | 日曜、月曜休 |
アクセス | メトロ8番線CADET駅より徒歩5分 |
URL | http://lacondesa-paris.com/ |
MENU | 昼38€(ワインペアリング20€)、夜62€(4皿、火~木のみ、ワインペアリング30€)、78€(6皿、ワインペアリング40€ |