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RECIPE

プレーンな肉の旨さがプリッと弾ける「ポークウィンナー」

【DIYレシピ】「マルディグラ」和知徹さん

2025.04.03

プレーンな肉の旨さがプリッと弾ける「ポークウィンナー」

photographs by Tsunenori Yamashita

連載:DIYレシピ

塩蔵、乾燥、発酵・・・調理メソッド&テクニックを身に着けて、普段買っている食べ物を一から作ってみると、自分で味を作る喜びや安心感を得られます。シンプルな材料と道具で作れる自家製アイテムをシェフに教わります。今回はシンプルな材料でつくる、肉のおいしさ全開の「ポークウィンナー」です。

目次






教えてくれた人:東京・銀座「マルディグラ」和知徹さん

東京・銀座「マルディグラ」和知徹さん

「レストランひらまつ」、「グレープガンボ」を経て01年「マルディグラ」をオープン。フランス料理にとどまらず、世界各国の料理を自身のフィルターに通して表現。『マルディ グラ 和知 徹の牛肉料理: プロのための火入れメソッドと料理バリエーション』(柴田書店)を出版するなど、肉料理のスペシャリストとしてTVや雑誌などメディアでも活躍。メニュー開発など飲食店プロデュースも手掛ける。


微量のスパイスで肉の味を引き出す

今回は肉以外の味を感じさせない「プレーン感」とウィンナーらしい「ぷりぷり感」にこだわって作ります。

ウィンナーといえば、まず肉はすり身状です。フランスにも滑らかな白いソーセージ「ブーダンブラン」がありますがこれは生クリームが入っています。今回はなるべく入れなくて済むものは使わず、柔らかいヒレを選んですり身の状態を再現しました。ただヒレは脂が少ないのでラードで旨味と滑らかさを補います。

スパイスは数種類使いますが、量はほんのわずか。仕上がった時には完全に隠れて、肉の味を引き立てる役目を担ってくれていることがわかります。スパイスを入れないと、逆にウィンナーらしさが出ない。スパイスの働きは侮れません。

次は食感です。ここはさすがに試行錯誤を重ねました。肉は、必ず塩漬けして最低2日は置いてください。3日だとよりぷりぷり感は増します。また羊腸に詰めた後、最低1日置く。これですり身の結着度が高まってウィンナーらしい食感に変身します。ここで8割完成です。冷凍保存はこの段階をおすすめします。

最後の加熱&燻製も少し苦戦しました。茹でてから燻製して干せば、ぷりっと感が増すと思ったのですが、納得のいく食感が得られず、フライパンでゆっくり焼いてから燻製にかける方法に落ち着きました。焼く時に少しパプリカパウダーを加えると、見た目にもウィンナーらしさがアップしますので、お忘れなく!


自家製ポークウィンナーの極意


1.肉はペースト状になりやすい柔らかな部位で。
2.塩漬けして水分を抜くことでプリプリ感が増します。
3.腸に詰めてから1日置くとウィンナーらしい食感へ変身します。

材料のポイント

【1】肉よりも前に出ないスパイス使い

シナモンとオールスパイスは指にパウダーを付けて
カレー粉はやや多いがそれでも耳かき1杯分

シナモンとオールスパイスは指にパウダーを付けて(写真上)、肉に塗るようにして各2、3度。カレー粉はやや多いがそれでも耳かき1杯分(写真下)。

【2】ラードは液状で使用

ラード

肉全体に脂分を行き渡らせるため、ラードは少しだけ温めて液状にしてから加える。そうすると、しっとりとしたすり身状に仕上がる。


「ポークウィンナー」材料と作り方

「ポークウィンナー」材料

[材料](18cm×4本分)
豚ヒレ肉・・・600g(作り方で筋を除去後の分量)
塩・・・10g
卵・・・2個
ラード・・・大さじ7

 キビ砂糖・・・小さじ2
 白コショウ・・・小さじ1
 シナモン・・・微量
 オールスパイス・・・微量
 カレー粉・・・耳かき1杯
パプリカ・・・大さじ1
羊腸(塩抜きする)・・・1m

[作り方]
[1]塩漬けして2~3日置く

ヒレ肉を塩漬けして2~3日置く

ヒレ肉に塩をして、ラップで包み冷蔵庫に2~3日置く。途中水が出てきたら、ペーパーで拭きとる。

【2】筋をきれいに取り除く

ヒレ肉の筋を取り除く

ヒレ肉の筋をすべてきれいに包丁で取り除く。この状態で600gの肉を用意する。

[3]材料をペースト状に

材料をペースト状にする

フードプロセッサーに5cm幅に切った豚肉と卵、ラードを入れてペーストにし、途中Aを加え、さらに回す。

[4]詰め物の完成

詰め物

ピンクサーモン色の詰め物が完成。これを1.5cmの口金を付けた絞り袋に詰める。

[5]腸を口金に通す

腸を口金に通す

腸を10cm程口金に通したら、口から詰め物を少し出して、残りの腸を口金に寄せてスタンバイ。


[6]詰めたらラップに包んで冷蔵庫で1日

詰め物を絞り出して腸に詰める

詰め物を絞り出して腸に詰め、ひねって口を閉じ、間隔を空けて同様に詰める。長さはお好みで。今回は18cm。

[7]弱火でゆっくり焼く

弱火でウィンナーを焼く

温めたフライパンにラードとパプリカパウダーを入れ、弱火でウィンナーを焼く。芯温が65℃になればよい。

[8]茶色になるまで燻製

ウィンナーを燻製する

鍋に桜のチップを敷き、網にウィンナーを置く。煙が出るまで強火、その後、弱火に落とし蓋をして燻製。

[9]燻製終了、ポークウィンナーの完成

ポークウィンナーの完成

今回は蓋をしてから5分で完成。燻製の強さはお好みだが、強めがよりウィンナーらしい仕上がりに。

ホットドッグ

微量のスパイスがウィンナーらしい肉の香りを見事に引き出している。まずは出来立てをマスタードと一緒に。キャベツなどと一緒にパンに挟んでホットドッグにしたり、ベニエ生地をつけて揚げてアメリカンドッグにしても。

東京・銀座「マルディグラ」の店舗情報


Mardi Gras
東京都中央区銀座8-6−19 B1F
☎ 03-5568-0222
12:00~13:30LO(金曜、土曜)
17:00~20:00LO
日曜休
Instagram:@mardi_gras_official_1

※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

(雑誌『料理通信』2016年4月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)

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