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RECIPE

表面サクサク、中はしっとり!

魚好きシェフに教わる「アジの香草パン粉焼き」

2022.05.30

表面サクサク、中はしっとり! 魚好きシェフに教わる「アジの香草パン粉焼き」

photographs by Atsushi Kondo

初夏~夏に旬を迎える「アジ」を使った、おかずにもつまみにもなる香草パン粉焼き。シンプルな工程の中に、魚料理のおいしさをぐんと引き上げるシェフの技が光ります。アジの下に敷いたジャガイモのピュレ、ハーブが効いたパン粉などパーツも様々に展開できる一石三鳥なこのレシピを、シェフの厨房からInstagramでライブ配信します! 2022年6月2日(木)12時~、詳細はページ最後をご確認ください(食のメディア「macaroni」と「料理通信」のコラボレーションでお届けします)。

教えてくれるシェフ
東京・代官山「falò」樫村仁尊(かしむら・のりたか)さん

1994年より日髙良実シェフの下で研鑽を積み、「マンジャ ペッシェ」「アクアパッツァ」のシェフを務め、2016年、炭火焼イタリアンと自然派イタリアワインの店「falò」のシェフに。炭火を使って肉や魚、季節の野菜をシンプルに焼き上げる。焼き台の前に鉢巻き姿で立つのは「お客さんに肩肘張らず気軽に楽しんでほしくて、炉端焼き屋を思わせるこのスタイルに」。釣り好き。

1994年より日髙良実シェフの下で研鑽を積み、「マンジャ ペッシェ」「アクアパッツァ」のシェフを務め、2016年、炭火焼イタリアンと自然派イタリアワインの店「falò」のシェフに。炭火を使って肉や魚、季節の野菜をシンプルに焼き上げる。焼き台の前に鉢巻き姿で立つのは「お客さんに肩肘張らず気軽に楽しんでほしくて、炉端焼き屋を思わせるこのスタイルに」。釣り好き。


ジャガイモとパン粉で挟んで蒸し焼きに。

魚のパン粉焼きは、よくあるスタンダードな料理だと思いますが、「falò」では、魚の下にジャガイモのピュレを敷きます。このジャガイモが、いい仕事をするんです。

まず、鍋から魚の身に直接熱が当たらず、ソフトに火が入ります。鍋底に身がくっついたり、焦げ付いたりもしません。さらに、ピュレが魚の脂や旨味を吸って、奥行きのある味わいになります。特に、脂の多い魚は相性がいい。下に敷くジャガイモは、ピュレが難しければ、薄くスライスして並べても構いません。

イタリアンパセリやオレガノを合わせた香草パン粉は、たっぷり隙間なく、蓋をするように。パン粉とピュレで魚を挟み、蒸し焼きにしていきます。スキレットは、コンロにかけて温め、オーブン内との温度差を最初からなくすことで、身の生焼けを防ぎ、表面はサクサク、中は旨味を湛えた魚のしっとりしたコントラストが味わえます。

「アジの香草パン粉焼き」材料と作り方

[材料(1皿分)]
アジ・・・1尾
塩・・・適量
ジャガイモのピュレ(※1)・・・適量
香草パン粉(※2)・・・適量
E.V.オリーブ油・・・適量

※1
タマネギ70gを薄切りにし、甘味が出るまで炒める。ジャガイモ薄切り320gと水200gを加え、ジャガイモに火が入ったら、ミキサー等でピュレにして塩(分量外)で味を調える。木べらで粗くつぶしてもOK。ジャガイモのホクホク感を楽しめる。

※2
ボウルにイタリアンパセリ6g、オレガノ2g、パルメザンチーズ12g、ニンニク(みじん切り)4g、パン粉30gを混ぜ合わせる。


[作り方]

[1] アジは三枚におろして、キッチンペーパーで水分を拭き取る。両面に塩を振る。

[1] アジは三枚におろして、キッチンペーパーで水分を拭き取る。両面に塩を振る。

[2] 食べやすい大きさにカットする。

[2] 食べやすい大きさにカットする。

[3] スキレットにE.V.オリーブ油を多めに敷き、ジャガイモのピュレを流し込む。上に2を並べる。

[3] スキレットにE.V.オリーブ油を多めに敷き、ジャガイモのピュレを流し込む。上に2を並べる。

[4] 香草パン粉をたっぷりのせる。 POINT:隙間なく蓋をするイメージで。

[4] 香草パン粉をたっぷりのせる。
POINT:隙間なく蓋をするイメージで。


[5] E.V.オリーブ油を回しかける。スキレットを火にかけ、スキレットが熱くなったら火を止める

[5] E.V.オリーブ油を回しかける。スキレットを火にかけ、スキレットが熱くなったら火を止める

[6] 250℃に予熱したオーブンでパン粉の表面に香ばしい焼き色が付くまで焼く。

[6]  250℃に予熱したオーブンでパン粉の表面に香ばしい焼き色が付くまで焼く。

[7] 完成

[7] 完成


【ここがポイント】

●ジャガイモを敷き、直接火に当てない ジャガイモのピュレをスキレットの底に敷くことで、魚へ熱が直接当たらず、ソフトに火が入る。同時にジャガイモも魚の旨味を吸って味が入る。

●ジャガイモを敷き、直接火に当てない
ジャガイモのピュレをスキレットの底に敷くことで、魚へ熱が直接当たらず、ソフトに火が入る。同時にジャガイモも魚の旨味を吸って味が入る。

●オーブン前にスキレットを温める スキレットが冷たいままだと身が生焼けになるリスクも。オーブンで焼く前にコンロでスキレットを温めるひと手間で、魚の火入れ不足を防ぐ。

●オーブン前にスキレットを温める
スキレットが冷たいままだと身が生焼けになるリスクも。オーブンで焼く前にコンロでスキレットを温めるひと手間で、魚の火入れ不足を防ぐ。


Instaライブのお知らせ

食から暮らしを豊かにするライフスタイルメディア「macaroni」と「料理通信」の両編集部がInstagramでコラボレーション。樫村シェフをゲストに迎えインスタライブで「アジの香草パン粉焼き」の作り方をお届けします。パーツとなるジャガイモのピュレ、香草パン粉は他の料理にも展開できるすぐれもの。厨房からシェフ愛用の道具や調味料などもご紹介します! また、macaroniに掲載されている『皮パリっ!「たっぷりきのこと鶏肉のレンガ焼き」【樫村シェフのキャンプごはん:前編】』も併せてお楽しみください。

●日時:2022年6月2日(木)12:00~
●ゲスト:「falò」樫村仁尊シェフ
●レシピ:アジの香草パン粉焼き
●配信アカウント:macaroni( @macaroni_news )、料理通信( @team_trippa )



◎焚き火イタリアン「falò」
東京都渋谷区代官山町14-10 LUZ代官山B1F
☎ 03-6455-0206
17:00~21:30LO(土日・祝日15:00~21:00LO)
木曜休
東急線代官山駅より徒歩3分
https://falo-daikanyama.com/

※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

(雑誌『料理通信』2020年4月号掲載)

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