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RECIPE

実はキャンプ飯で大活躍

メキシコのフラットブレッド「フラワートルティーヤ」

アウトドアレシピ06

2022.05.12

photographs by Kouichi Takizawa

連載:アウトドアレシピ

アウトドアの新メニューに加えたい、外でも作りやすく、家でもリピートしたくなる味を人気店に習います。今回は、タコスでおなじみ、メキシコの「フラワートルティーヤ」のレシピを紹介します。皿代わりになり、アウトドアで重宝するアイテムです。

教えてくれたシェフ
東京・三軒茶屋「ロス・タコス・アス―レス」マルコ・ガルシアさん

東京・三軒茶屋「ロス・タコス・アスーレス」オーナーシェフ。メキシコ北東部のモンテレイ出身。大学時代に日本に留学し、日本の食文化に魅せられる。帰国後、メキシコ料理研究家のダイアナ・ケネディ氏に出会い、料理の世界へ。2011年地元に「ロス・タコス・アスーレス」をオープンし、人気を集める。18年、伝統的な製法「ニクスタマル」で作る焼き立てのトルティーヤと日本の食材を組み合わせたタコスを提供する現店をオープン。


皿にもなれば、パンにもなる

小さなおかずをのせたり、BBQの肉を挟んだり・・・皿代わりに使えて、アウトドアの時に重宝するのが、タコス人気で知られるようになったトルティーヤ生地だ。メキシコではトウモロコシ粉だけでなく、小麦粉でも作られる。

「北部は小麦粉のほうがポピュラー。時間が経っても形が崩れにくく、味や食感の変化が少ないのでアウトドアにも向いてます。粉は強力粉のほうがおいしくできますよ」とマルコさん。

専用のプレス機ではなく麺棒で伸ばすのも、トウモロコシ粉のトルティーヤと大きく違うところだ。「餃子の皮を作る感覚に近いと思う。焼かずにサモサの具を包んで揚げてもおいしいし、冷たいバターと冷水で作ればタルト生地になりますよ」。こちらも是非、覚えておきたい。

「フラワートルティーヤ」材料と作り方

【材料】

強力粉・・・250g
塩・・・小さじ1/4
バター(無塩)・・・63g
ぬるま湯(40~50℃)・・・約100ml

[作り方]

[1]バターを粉になじませる

強力粉と塩をボウルに混ぜ合わせ、溶かしたバターを加えて粉全体になじませる。

[2]ぬるま湯でこねる

ぬるま湯を少しずつ加えて、生地がまとまったら打ち粉をした台に移し、3分ほどこねる。生地はやわらかめ。

[3]生地を休ませる


掌の上で生地を交互に行き来させ、表面を滑らかにしたら、ラップに包み15~30分休ませる。

[4]20gにちぎる

1個20gにちぎる。丸めて指で平らな円盤状に整えておくと、きれいな円形にしやすい。

[5]円形に伸ばす

麺棒で、直径12cmほどの円形に伸ばす。麺棒は手前に動かし、生地のほうを回転させていくとよい。

[6]生地を焼く

熱した鉄板(フライパン)に生地を置く。表面が膨らんだら返し、全体で約2分かけて焼く。火は中火。

具をたっぷりのせても生地が破れにくいのは強力粉だから。


専用の道具は不要!
小麦粉のトルティーヤは、プレス式の道具は使わず、麺棒で伸ばす。「アウトドアの時は、空き瓶でやる人もいますよ」とマルコさん。


◎ロス・タコス・アスーレス
東京都世田谷区上馬1-17-9
☎03-5787-6990
9:00~14:00LO(水~金曜)
9:00~15:00LO(土、日曜)
月、火曜休
東急線三軒茶屋駅より徒歩7分
https://www.lostacosazules.jp/

※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

(雑誌『料理通信』2020年11月・12月合併号掲載)

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