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RECIPE

ダッチオーブンを活用

調理時間は10分! エリックサウスの「豪快キーマカレー」

アウトドアレシピ07

2022.05.19

photographs by Shinya Morimoto

連載:アウトドアレシピ

アウトドアの新メニューに加えたい、外でも作りやすく、家でもリピートしたくなる味を人気店に習います。今回は、アウトドアの定番、カレーに新顔登場! 本格南インドカレー専門店「エリックサウス マサラダイナー」に、ダッチオーブンを使って短時間で作るキーマカレーを教わります。

教えてくれたシェフ
東京・渋谷「エリックサウス マサラダイナー」稲田俊輔さん

「エリックサウス」、「エリックサウス マサラダイナー」総料理長・稲田俊輔さん。鹿児島県生まれ。京都大学卒業後、飲料メーカー勤務を経て「円相フードサービス」の設立に参加。2011年、東京駅八重洲地下街に南インド料理店「エリックサウス」を開店。レシピ・業態開発や店舗プロデュースを手掛ける一方で情報発信を積極的に行い、著書も多数。レシピ本『南インド料理店総料理長が教えるだいたい15分! 本格インドカレー』(柴田書店)には、「短時間で作れるアウトドア向きのカレーレシピが満載です」。


厚手の鉄鍋で短時間蒸し煮

「ダッチオーブンは、厚みがあり熱伝導がよい。インドで米と食材を重ねて蒸し煮するビリヤニの手法、ダム調理に適しています」と稲田俊輔さん。この鉄鍋で作るのは、“ごった煮”キーマカレー。

「挽き肉は短時間で旨味を引き出せる優秀食材。後はBBQ用の肉や野菜を拝借して一緒に蒸し煮するイメージです。スパイスはどんな食材でも合わせやすい配合にしました」

ニンニクもタマネギもみじん切りしない。ホールスパイスのテンパリングや細かな計量も不要で、誰でも手軽に挑戦できる。意識するのはただ一つ。スパイスの香りがきちんと立ってから蓋をすること。

約10分後、密封された鍋内で野菜から水分が出てトマトのエキスが全体に回ったら完成だ。もはや、家庭の定番時短カレーになる予感!

「豪快キーマカレー」材料と作り方

【材料】

サラダ油・・・大さじ2
ニンニク・・・4片
赤唐辛子・・・4本
合い挽き肉・・・400g
好みの肉(今回は豚バラ)・・・100g
タマネギ(半月切り)・・・1個
塩・・・10g
<パウダースパイス> 
コリアンダー・・・小さじ1.5
クミン・・・小さじ1.5
ターメリック・・・小さじ1.5
カイエンペッパー・・・小さじ1.5
ガラムマサラ・・・大さじ1
水・・・200ml
トマト(四つ割り)・・・1個
ピーマン(二つ割り)・・・2個
キャベツ(ざく切り)・・・ひとつかみ
ソーセージ(半分に切る)・・・100g
レモン、ショウガ(せん切り)、パクチー(ざく切り)・・・各お好みで

[作り方]

[1]ニンニクと赤唐辛子を火にかける

鍋にサラダ油を引き、潰したニンニクと赤唐辛子を入れ、ニンニクの香りが立つまで強火にかける。

[2]挽き肉を炒める

挽き肉を加え、炒める。最初はハンバーグを焼くように、なるべく触らずに香ばしい焼き色を付ける。

[3]スパイスを加える


他の肉、タマネギ、塩を加え炒める。すぐにパウダースパイスを加え、中火で全体がなじむように木ベラで混ぜ炒める。

 [4]野菜を加えて蒸し煮する

スパイスの香りが立ち、肉に火が通ったら水を加える。野菜、ソーセージを順に敷き詰め、蓋をして約10分蒸し煮に。

[5]火から下ろす

蓋を開け、野菜がしんなりしていたら火を止める。野菜から出る水分で焦げ付きにくいので途中で混ぜたりしなくてもよい。

[6]全体を混ぜる

木ベラで鍋底から肉を返すように全体を混ぜる。

重ねて蒸し煮するインドの“ダム調理”を取り入れて!


<シェフの道具>

ダッチオーブン
熱伝導がよく、短時間で肉の脂、野菜の水分、スパイスをなじませ、旨味を引き出せる。ビリヤニ試作用に買った「ニトリ」製。蓋付きの他の鍋でも可。


◎エリックサウス マサラダイナー
東京都渋谷区神宮前6-19-17
GEMS神宮前5F
☎03-5962-7888
11:30~14:30LO
17:30~22:00LO
(日曜、祝日11:30~21:00LO)
水曜休
各線渋谷駅より徒歩8分
https://enso.ne.jp/erick-masala

※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

(雑誌『料理通信』2020年11月・12月合併号掲載)

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