HOME 〉

RECIPE

タイプ、気分、シーンでアレンジ「ジンを使ったカクテル3種」

【アウトドアレシピ】「トーキョー ファミリー レストラン」三浦武明さん

2025.05.08

タイプ、気分、シーンでアレンジ「ジンを使ったカクテル3種」

photographs by Tsunenori Yamashita

連載:アウトドアレシピ

アウトドアの新メニューに加えたい、外でも作りやすく、家でもリピートしたくなる味をプロに習います。今回は、お気に入りのジンが1本あれば楽しめる「ジンを使ったカクテル3種」を紹介します。ジンのタイプや、気分、シーンに合わせて、アレンジが楽しめます。

目次






教えてくれた人:東京・渋谷 「トーキョー ファミリー レストラン」三浦武明さん

東京・渋谷 「トーキョー ファミリー レストラン」三浦武明さん
(写真提供:三浦武明)

店舗のトータルプロデュースを行う「フライングサーカス」代表取締役。ジンの普及と発展を目指し「ジンフェスティバル東京」を主宰し、日本のジンカルチャーを牽引。2006年にオープンした直営店「TOKYO FAMILY RESTAURANT」では、現在1100銘柄以上のクラフトジンをラインナップ。ジン専門の酒販店「GIN BOTTLE SHOP」やジンの蒸溜所「Distiller M」も併設。自らジンの蒸留やプロデュースも行う。


ジンは自由度の高い酒

ジンが他のスピリッツと根本的に違うと感じるのは、ベースの蒸溜酒やボタニカルのブレンドなどに縛りがなく、フレーバーを自由にデザインできる酒だということ。特に、クラフトビール好きの方は、ホップや副原料=ボタニカルと考えると入口として入りやすい。ジンをリリースしているビールのブリュワリーもありますよ。

カクテルにする時は、ハーブやスパイス、茶葉などの植物とは基本的に相性がいいので、使うジンの特性をみて、いろいろ試してほしいですね。ショリゲルは、ずばり「嫁にしたいジン」。ジュニパーベリー主体の滑らかな味わいと低めのアルコール度数は、シンプルでどんな料理にも寄り添い、かつハーブやスパイスを浸しても負けません。

近年のジンは個性的なものが増えているので、アレンジの自由なカクテルを入口に、最終的にはストレートでも味わってほしいですね。

アレンジにおすすめなジン

ショリゲル38%

ショリゲル38%

いくつものボタニカルを組み合わせる技巧的なジンが生まれる一方で、ジンの基幹ボタニカルであるジュニパーベリーを主体としたシンプルな設計。ドライジンよりも柔らかな飲み口で、さまざまな料理に合わせやすい。また、主張が少なくピュアな味わいのため、飲む人を選ばないところも魅力です。


「パーフェクト・ジントニック」材料と作り方

パーフェクト・ジントニック

ジンのボタニカルをクリアに味わう究極のジントニック。常温保存のジンと冷えたトニックウォーターは混ざりがいいのでステアは軽く。繊細な最初の一口はそのまま味わい、好みでライム等の果汁を軽く搾っても。

[材料]
ジン・・・40ml
トニックウォーター※1・・・120ml
フィンガーライム※2・・・お好みで

※1 店では「フィーバーツリー」のトニックウォーターを使用。食中など甘さを控えたい時は、トニックウォーター80mlと炭酸40mlで割る
※2 タスマニア産のライム。果肉はキャビアのような粒状。他のライム等で代用する際は、薄めのスライス1枚で十分。

<準備>
・氷が泳がないよう口の広すぎないグラスを用意し、しっかりと冷やしておく。
・トニックもしっかり冷やしておく。
・ジンは常温でOK。

[作り方]
[1]ジンを注ぐ
グラスに氷(分量外)を入れ、ジンを注ぐ。
[2]トニックを注ぐ
トニックを直接氷に当てないようゆっくり注ぐ。
[3]ステアする
ライムの粒を押し出して加え、ごく軽くステアする。【POINT】ライム等の果汁は搾りすぎに注意。

「フレッシュボタニカル・ジントニック」材料と作り方

フレッシュボタニカル・ジントニック

ジュニパーベリー主体で力強い味わいのショリゲルは、ハーブやスパイスを使ったアレンジに最適。ローズマリーやビオラなど季節のハーブを自由に組み合わせて楽しめる。レモンピールを加えて爽やかな印象に。

[材料]
ジン・・・30ml
トニックウォーター※1・・・90ml
ローズマリー、ジュニパーベリーの葉、イエルバブエナ(キューバのミント)、ビオラなどお好みの花やハーブ・・・適量
レモンピール・・・適量
フィンガーライム・・・お好みで

[作り方]
[1]ジンを注ぐ
グラスに氷(分量外)を入れ、ジンを注ぐ。【POINT】柑橘やフルーツ、スパイス類を入れる場合は、ここで加える。
[2]トニックを注ぐ
トニックは直接氷に当てないようゆっくり注ぐ。
[3]ステアする
ごく軽くステアする。【POINT】ハーブ類やエディブルフラワーはステア後に加える。

「ジン&ティー」材料と作り方

ジン&ティー
(写真提供:三浦武明)

ジンと煎茶の相性は抜群。ダージリンやアールグレイなど好みの茶葉で色々試してみたい。いずれの茶葉もタンニンを抑えるために常温での浸漬がおすすめ。ジンに浸した、ほのかに漂う茶葉の香りと、まろやかに続く余韻を合わせて楽しみたい。

[材料]
ジン・・・120ml
煎茶・・・5g
トニックウォーター・・・60ml
炭酸・・・30ml
塩・・・お好みで、ひとつまみ程度

[作り方]
[1]茶葉を浸す
ジンに煎茶の茶葉を1時間浸す。【POINT】常温で。軽くかき混ぜて茶葉を泳がす。
[2]漉す
軽くステアしてから茶漉しで漉す。【POINT】保存する場合はこの状態で冷蔵庫へ。
[3]トニックと炭酸を加える
グラスに氷(分量外)を入れ、を30mlと、トニック、炭酸を氷に直接当てないようにゆっくりと注ぐ。
[4]塩を加える
お好みで塩をひとつまみ。【POINT】味がしまり、煎茶の甘味が引き立つ。


東京・渋谷「トーキョー ファミリー レストラン」の店舗情報


TOKYO FAMILY RESTAURANT
東京都渋谷区東1-3-1 カミニート20 3F
☎03-3797-3355
12:00~17:00LO(ランチ12:00~14:00LO)
土曜、日曜、祝日休
各線渋谷駅より徒歩10分
Instagram:@tokyofamilyrestaurant

(雑誌『料理通信』2015年4月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)

料理通信メールマガジン(無料)に登録しませんか?

食のプロや愛好家が求める国内外の食の世界の動き、プロの名作レシピ、スペシャルなイベント情報などをお届けします。