HOME 〉

JOURNAL / 世界の食トレンド

Australia [Sydney] FURIKAKEで食感や旨味をプラス。シドニーで羽ばたくフリカケ文化

2022.10.11

text by Akiko Ganivet

近年シドニーのおしゃれなカフェのメニューに、「YUZU(ユズ)」や「MATCHA(マッチャ)」に加えて、「FURIKAKE(フリカケ)」の文字がじわじわと浸透してきた。

和食人気の延長もあるが、トッピングするとカリカリした食感が楽しめ、料理に旨味がプラスされることが評判の背景にある。市内にセレクトショップを構える「パラマウント・コーヒー・プロジェクト(Paramount Coffee Project)」では、シドニーっ子が大好きな「アボカド・トースト」にアーモンドのフリカケをまぶしている。

日本で一般的なゴマや乾燥ワカメ入りのフリカケは、スーパーの棚でも見つかる。厳選した食材を取り扱うスパイス専門店「ハービーズ・スパイシズ(Herbie’s Spices)」では、黒ゴマや海苔、柑橘系のレモン・マートルや花椒をブレンドした「フリカケ・ジャパニーズ・シーズニング」をテイクアウトのスシにまぶそうと提案し、「“Foo-ree-kar-key”と発音する」と自社サイトでも説明してフリカケをアピール。「調理されたシーフードや白身と赤身の肉料理にも合う」といい、塩やコショウ代わりにシーズニング・ミックスとして使うことを勧めている。

グルメ食材メーカー「エッセンシャル・イングリディエンツ(Essential Ingredient)」では、“ナッツのように香ばしい”オリジナルフリカケを、ポップコーンにまぶすことを提案。“フリカケ=ご飯のお供”という固定観念を打ち破る斬新なフリカケ使いに、今後も注目したい。

(写真トップ)「パラマウント・コーヒー・プロジェクト」の「アボカド・トースト」(18.40豪州ドル)は、タマネギのピクルスやエアルーム(固定種の)トマト、シソ、ラズベリービネグレットをトッピングし、アーモンドフリカケをふんだんにかけた。


「ハービーズ・スパイシズ」の「Furikake Japanese Seasoning」(5.95豪州ドル/40g)。

「エッセンシャル・イングリディエンツ」の「The Essential Ingredient Frikake」(7.50豪州ドル/45g)。


◎Paramount Coffee Project
80 Commonwealth St, Surry Hills, NSW 2020
7:00~16:00 無休
https://www.paramountcoffeeproject.com.au/

*1豪州ドル=93.5円(2022年9月時点)

料理通信メールマガジン(無料)に登録しませんか?

食のプロや愛好家が求める国内外の食の世界の動き、プロの名作レシピ、スペシャルなイベント情報などをお届けします。