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RECIPE

シャクシャク食感のチップス「揚げ菊芋 花椒ゆかり添え」

レスキューレシピ【新顔野菜編】

2024.04.04

シャクシャク食感のチップス「揚げ菊芋 花椒ゆかり添え」

photographs by Masahiro “Lai” Arai

連載:レスキューレシピ

日本の食品ロス量は年間570万トン*と言われています。生産者が丹精込めて作った食材を無駄にしないための活用レシピをシェフに教わります。今月のテーマは、産直便やマルシェで見かけることが増えている【新顔野菜】。買ってみたものの使い方に悩む、レシピのバリエーションが少ないために買うのをためらってしまう。そんな目新しい食材の攻略法と、上手に使い切るレシピをご紹介します。

*農林水産省「日本の食品ロスの状況(令和元年度)」

目次






教えてくれた人
トリセツ担当:八百屋「青果ミコト屋」鈴木鉄平さん

「青果ミコト屋」代表。全国を巡って出会ったグッドバイブスな農家が手がける自然栽培の野菜を主とし、宅配や飲食店卸、イベント出店などをする“旅する八百屋”として10年間の活動を経て、地元である横浜市青葉台に八百屋の実店舗とクラフトアイスクリームを販売する「KIKI NATURAL ICECREAM」を併設した「micotoya house」をオープン。著書に『旅する八百屋』(アノニマ・スタジオ刊)。

レシピ担当:料理家「つむぎや」マツーラユタカさん

物書き料理家。金子健一氏と共にフードユニット「つむぎや」として活動後、地元である山形県鶴岡市にUターン移住。暮らしの装飾家として活動する妻のミスミノリコ氏とともにカフェ&ギャラリー「manoma」を営み、在来野菜などの食材豊かな土地で二十四節気のごはんを提案。つむぎやとしての著書に『お昼が一番楽しみになるお弁当』(すばる舎)など多数。その活動のかたわらライター稼業も行う。


食感、香りはゴボウ × メークイン

少量多品種栽培で取り組む農家が増え、ヨーロッパやアジアの品種や固定種といった新顔野菜に出会う機会が増えた。そんな初顔合わせの野菜はどう食べる? ヒントを「青果ミコト屋」鈴木鉄平さんと、料理家のマツーラユタカさんに教わった。まずは、キクイモ(菊芋)から。

「ショウガに似ているけど、ジャガイモのような甘味とゴボウやヤーコンに似た土の香りがあります。健康に良いと人気が出て、育てやすいのもあって近頃流通が増えています。生食でき、薄くスライスすればシャクシャク。味噌漬けも美味。煮込めばトロリとした食感に。保存は、土の中に埋めるのが一番ですが、一定温度以上になると芽が出てしまうので、新聞紙に包んで野菜室へ」

【食材名】アカキクイモ

北アメリカ原産。エルサレムアーティチョークやトピナンブールの別名でも知られる。血糖値を下げる食材としても注目されている。

【準備POINT】皮は極薄。スプーンで剥く
皮付きのままでも使えるが、気になる部分はスプーンの側面で削り取るようにすればよい。

【調理POINT】揚げる、炒める、で香ばしく
キクイモに粉を絡める。揚げたり炒める際はサッとに留め、シャクシャク食感を残す。

「揚げ菊芋 花椒ゆかり添え」材料と作り方

[材料]
キクイモ・・・4~5個
米粉(または小麦粉)・・・大さじ2~3
塩・・・大さじ1/3
揚げ油・・・適宜
花椒ゆかり(ゆかり2:花椒1を混ぜる)・・・適量

[作り方]
[1]切る
キクイモは縦に4等分する。

[2]粉と塩をまぶす
 米粉、塩と一緒にビニール袋に入れて振り、揉んで、表面に程良くまぶす。

[3]揚げる
180℃に熱した揚げ油でが浮いてくるまで揚げる。

[4]仕上げ
油を切り、花椒ゆかりを添える。

シャクシャクの食感を残したチップス。花椒+赤紫蘇を合わせるだけのエキゾチックな香り塩を添えて。


「青果ミコト屋」「つむぎや」の情報


◎青果ミコト屋
「micotoya house」
神奈川県横浜市青葉区梅が丘7−8
☎045-507-3504
平日: 11:00~18:00
土日祝日: 10:00~18:00
ランチ(土から水曜):11:00~14:30L.O
木曜休
http://micotoya.com/
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

◎つむぎや
www.tsumugiya.com

(雑誌『料理通信』2018 年5月号掲載)

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