「新しいスタイルを提示する」
ヴァッカ・ロッサ 渡邊雅之 Masayuki Watanabe
2014.10.01
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店名
ヴァッカ・ロッサ/VACCA ROSSA
1969年3月9日生 / 千葉県出身 / A型
渋谷「トゥリオ」(7年)を経て渡伊。トスカーナ州「ラ・キウーザ」で2年間働く。帰国後、2002年、青山一丁目に「ベッカッチャ」をオープン。2010年12月、六本木に移転。
FAVORITE
音楽 : バッハの室内交響楽
本 : 歴史本、ノンフィクション
映画 : 洋画
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雉のコンソメ ダ・ヴィンチ風
3000円
野生雉の濃厚なだしにオレンジが香るコンソメ。卵の白身によるスープの分離法を発見したレオナルド・ダ・ヴィンチのレシピ。フランス王の招きにイタリアからオレンジを取り寄せて作ったとされている。春以降はホロホロ鳥やシャラン産鴨のコンソメになる。
■ 前店「ベッカチャ」での仕事
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カルチョフィ リピエノ
2600円
カルチョフィの芯をくり抜き、自家製のパン、アンチョビー、オリーブと一緒に刻んで詰めて蒸している、肉を感じさせる一皿。「体のために必要な咀嚼力を要する料理」との位置付けで、普通は食べない茎の部分もつける。
必要とされるためのキーワード
料理=身体づくりと考える。
料理=身体づくりと考える。
- 昨年南青山から移転し、お披露目もせず密かにオープン。看板も出していないのに常連客に加え、有名アーティストや国内外の要人もやってくる。お目当ては渡邉雅之シェフの焼く肉とトスカーナ料理。
「レストランの語源=体を良好な状態に回復させる場。突き詰めると、料理=身体作りという、古代ローマの知恵に行きつく」と、古代ローマやルネッサンス期の文献を紐解きながら「ストレスフルな現代人にとって有効な料理」を組み立てる。たとえばコースは胃腸を整えるためのパン粥から始まる。「身体のために必要な咀嚼力」を促すべく、普段食べない茎も付けた「カルチョフィ」の一皿を用意する。ヒトのホルモンに働きかける力があるという薔薇を鳩の腹に詰める。トスカーナの薪窯で肉を焼き「理想の噛み心地」を追求する。軽井沢の湧水をイメージに調整した水を、すべての料理に使うのも、日本人に不足しがちな石灰質やミネラルを補うため。イタリア料理の原点に学んだ口福の料理は、健やかな食後感をもたらす。
text by Mieko Sueyoshi / photographs by Hiroaki Ishii
ヴァッカ・ロッサ 東京都/赤坂
住所 | 東京都港区赤坂6-4-11 ドミエメロード1階 |
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電話番号 | 03-6435-5670 |
営業時間 | 11:30~13:00LO (土曜のみ12:00~13:30LO) 18:00~21:00LO |
定休日 | 日曜、祝日、月曜昼休 |
カード | 可 |
座席 | 全28席(うち個室6席) |
タバコ | 禁煙 |
アクセス | 東京メトロ千代田線 赤坂駅より徒歩3分 |
URL | http://vaccarossa.com/ |
備考 | 昼1050円、1450円、2900円、4950円 夜6000円、8000円、10000円、15000円(税込・サ別) アラカルトあり 【WINE】 グラス 赤白各10種1000円~、ボトル 4000円~ |
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