Singapore [Singapore]
「日本料理 天空龍吟」のシェフが独立
2015.04.05
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都心から車で30分、国の北西部「クランジ地区」周辺は、湿地保護区などで知られる緑豊かなエリア。しかし小さな農園が集まり、わずかな国内食糧生産を支える地域であることは、あまり知られていない。そこで生産者有志が、農や食、レクリエーションを通して郊外の自然に親しむ大切さを提唱したいと、「クランジ・カウントリーサイド・アソシエーション」を設立した。
特に好評なのが、消費者に地元食材や持続可能な食糧生産のあり方に意識を向けてもらおうと始めた「ファーマーズマーケット」だ。3回目となる2015年1月には約1万人が訪れ、大盛況。一般的な農産物からヤギ乳、カエル肉まで豊富な品揃えに驚く人も多く、協会役員のケニーさんも「郊外の会場へ足を運び、生産者と直接交流して食材を買い求めたいという需要は高まるばかり」と手応えを語る。
輸入食材に頼る現状から、生産者との交流は不可能に近い同国。農園と食卓が繋がる地元食材は、新鮮さという価値以上の喜びを人々にもたらしているように見える。
(『料理通信』2015年4月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Kranji Countryside Association
240 Neo Tiew Crescent, Singapore 718898
www.kranjicountryside.com
www.facebook.com/farmersmarketsg
www.hongkong-ic.intercontinental.com/dining/yan_toh_heen.php
text by Eri Sasaki / photograph by Kranji Countryside Association
JOURNAL / 世界の食トレンド
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