India [Tons Valley]
ロックダウンが生んだ参加型フードウェビナー
2021.02.18
text by Akemi Yoshii, photograph by Shubhra Chatterji
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インドでは、2020年のロックダウン中からオンラインでの食関連イベントが増えている。フードリサーチャーで映像ディレクターのシュブラ・チャタルジーさんは、撮影ができなくなった期間中に、Instagramで#HistoryOnAPlate(ヒストリー・オン・ア・プレート)というインスタライブを始めた。
食の専門家に、その家庭に代々伝わるファミリーレシピを紹介してもらいながら、歴史的背景や文化についての知識を深める内容は人気を呼び、オンラインクラスルーム(ウェビナー)に発展。さらに専門家と参加者全員が自由に話せるオンライングループを設けたり、個人でリサーチプロジェクトを立ち上げるよう促したり、回を追うごとにレベルアップしている。
シュブラさんは、「食の文化・社会・政治的側面を知りたいと思う消費者が増えていると感じます」と話す。2021年1月には、インドで古くから蒸留酒の原料や郷土料理の食材として使われてきた、アカテツ科のマフアーの木の花について掘り下げるクラスルームを行った(4回シリーズで2967ルピー)。次は米や魚をテーマにしたシリーズを計画中だという。
(写真)マフアーの木の花。肉厚で、糖分は70%と高い。加工(乾燥・加熱)して甘味として料理に使ったり、蒸留酒にするのが一般的。
◎The Mahua Trail(2021年1月に開催されたオンラインクラス)
https://www.historywali.com/mahuatrail
Instagram: @historywali
1ルピー=約1.45円(2021年2月時点)
JOURNAL / 世界の食トレンド
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