ドミニク・ブシェシェフによるART BRUT(アールブリュット)~皿の上で奏でる子どもたちとのハーモニー~
2019.11.25
FEATURE / MOVEMENT
ART BRUT(アールブリュット)とは「障がいのある者の芸術」を示し、パリでは今、この活動を支援する動きが多く見られます。2008年日仏交流150周年を記念し、パリで開催された「ART BRUT JAPONAIS」に出会ったブシェさん。ART BRUTの生み出す豊かな創造性と多様な価値観に心を動かされました。
その後日本で「知的・発達障がいの子どもたちの持つ可能性とプロの仕事を掛け算(クロス)して社会とビジネスに貢献する」と掲げて活動する「CROSS TEAM(クロスチーム)」とブシェさんは出会います。
東京 銀座にあるレストラン「ドミニク・ブシェ トーキョー」を舞台として、CROSS TEAMと一緒に何かできないだろうか。ブシェさんとCROSS TEAM加藤勝也さん・久世迅さんは動き出しました。
子どもたちが創造力のボタンを押してくれた
ある日のワークショップにて子どもたちに、形が特徴的なロマネスコやフェンネルといった野菜を見てもらい、各々の感性で作品を創作してもらいました。
子どもたちの作品を発想の源として、ブシェさんは料理を考案。ART BRUTとガストロノミーが“クロス”します。
ドミニク・ブシェさんは言います。「ART BRUTでパリの人々が大切にしているのは、おいしく・楽しく貢献すること。子どもたちの創造力に敬意を払い、共に様々な活動を楽しみながら続けることが、支え合う社会の実現につながると信じています」。
2019年10月6日には、子ども達の作品と、作品にインスパイアされ考案されたブシュさんの料理のお披露目に、銀座「ドミニク・ブシェ トーキョー」に於いて「ART BRUT×ガストロノミーの饗宴」が開催され、ART BRUTの活動に賛同した“仲間たち”が集まりました。
共に楽しみ、支え合う
自閉症のお子さんをお持ちのCROSS TEAM を手伝っている加藤勝也さんは「子どもたちは決して障がい者ではありません。個性ある、可能性を持った子どもたちなのです」と話してくれました。
「自分にもまだまだ学ぶことがたくさんあるのだと、子どもたちが教えてくれました。この活動は小さなものかもしれません。しかしながら、様々な個性や可能性をもつ人々が、暮らしやすい、生きやすい世界を築き上げていこうよ、というメッセージが広く届くことを願っています。私自身もこれを機に、彼らの世界をもっともっと発見していきたいと思っています」とブシェさんは結びました。
◎ Dominique Bouchet Tokyo (ドミニク・ブシェ トーキョー)
東京都中央区銀座1-5-6 銀座レンガ通り 福神ビル2F
☎ 03-6264-4477
ランチ 12:00~13:00(L.O.)15:30 close
ディナー 18:00~20:00(L.O.)
https://www.dominique-bouchet.jp/
◎ CROSS TEAM
https://crossteam.jp/