カクテルブームで透明氷のブランドが登場!プロ仕様の氷をホームパーティでも
Australia [Sydney]
2024.04.11
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text by Akiko Ganivet
(写真)プロのバーテンダーも使う「ベア・ボーンズ・カンパニー」の氷。不純物を取り除き、ゆっくり凍らせた氷は透明で硬く、溶けにくい。
自宅で洒落たカクテルパーティを開きたい、というシドニーっ子に朗報。透き通ったキューブ状の氷が、2023年12月からUber Eatsでデリバリーできるようになった。
カクテルのクオリティが年々高まるシドニーで、氷に対するこだわりが増すバーの影響か、家でも溶けにくくお酒の味を邪魔しない氷が欲しいという需要が高まった。コロナ中に家飲みが増え、ロックダウン明けにホームパーティが激増したことも背景にある。シドニーには1軒しかなかった氷販売店が、この3年で4軒に増えた。
中でも「ベア・ボーンズ・アイスカンパニー(Bare Bones Ice Company)」の氷は、シドニー屈指のバーマンに人気で、高級店でも使われている。今や町場のパブでも、カクテルを頼むとベア・ボーンズの氷で提供されることがある。
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(写真)業務用氷販売店「ベア・ボーンズ・カンパニー」では、氷にレストランの名前をエンボス加工するオプションも。ソーシャルメディア時代には欠かせない。
バーテンダーとして13年の経験を持つダミエン・リオットさんは、同社を2017年に創業。不純物や気泡を取り除いた水をゆっくり凍らせ、150kgサイズのブロック状の氷をキューブ、または直方体に切っていく。カクテル先進都市であるニューヨークや東京でバー巡りをしたダミエンさんは、シドニーでも透明な氷の需要が高まると確信し、2023年工場を拡大移転、同時にデリバリーも始めた。
現在、市内近辺の酒販チェーン10店舗では、氷専用の冷凍庫を置いて小売しており、家ではなかなか作れない透明な氷が気軽に買える。デリバリーも順調なので売上拡大を予測し、「ウェブの購入オプションを増やしていく」そうだ。ワンランク上の氷を使って、家でもバー気分を味わえるのは嬉しいニュースだ。
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(写真)150㎏もある氷の塊を、チェーンソーなどを使って様々な形にカットする。
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(写真)シドニーの酒販店では、レジ近くにベア・ボーンズ社冷凍庫を設置。
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(写真)一辺10センチ程度の大きめのブロック氷8個入りは小売店、Uber Eats共に14豪州ドル。
◎Bare Bones Ice
https://www.barebonesice.co/
*1豪州ドル=98.3円(2024年3月時点)
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