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JOURNAL / 世界の食トレンド

France [Paris]

ティエリー・マルクスが手掛けるエッフェル塔の地産地消レストラン

Aug 18, 2022

text by Sakurako Uozumi / photograph by Victor Bellot

パリの飲食店は、今、かつてないほどルーフトップがブームとなっている。一軒家がほとんどなく、庭を持たないパリジャンたちが、眺望に“癒し”を求めて、上へ上へと向かう現象が続いているのだ。

エッフェル塔の第一展望台、地上57メートルの高さに位置するのは「マダム・ブラッスリー(Madame Brasserie)」。かつてはアラン・デュカス監修のレストランだったが、2019年にティエリー・マルクスの手にバトンが渡された。

2年半にわたるリニューアル工事を経て、2022年6月にオープンした同店は、パリを含むイル=ド=フランス圏内のオーガニック食材*にこだわったブラッスリーに生まれ変わった。朝食、ランチ、ティータイム、ディナー、バーと朝から晩までフル回転。料理は野菜、ハーブ、シリアル、スペルト小麦、キヌア、ヒヨコ豆などをふんだんに用いる、現代人の嗜好に沿ったヘルシー路線だ。料理の提供も早くて、昼夜ともに2回転。観光地のレストランというと敬遠しがちだが、美しい眺めを目にしながら、シックな空間で子連れでも気兼ねなく食事が楽しめる穴場である。

*使用食材のうち約70%がイル=ド=フランス産。

(写真トップ)パリを望む席からはトロカデロのシャイヨ宮が目の前に広がる。アクセスにはエレベーター代(8.6ユーロ)が必要で、チケットはエッフェル塔のレストラン専用のキオスクで購入できる。レストランを予約済みの人は、コンファームの証を見せれば無料でチケットを発行してくれる。

「カンタル山産仔豚の肩肉、新キャロット、グリーンピース、グリーンアスパラガス、キヌア添え」。低温で火を通した仔豚に、様々な歯応えの野菜と穀物の味わいがハーモニーを奏でる食べ応え充分の一皿。


料理監修のティエリー・マルクスはこう述べる。「職人としての私の使命は、儚いものに記憶を与えることです。私の挑戦は大建造物(エッフェル塔)と同じくらい持続可能で、シンプルで健康的な料理と喜びの場を作ることです」


◎Madame Brasserie
ランチ 12:00~と13:30~の2部制
2皿36ユーロ、3皿48ユーロ
ディナー 18:30~と21:00~の2部制
3皿90ユーロ〜
https://www.restaurants-toureiffel.com/en/madame-brasserie.html

*1ユーロ=138円(2022年7月時点)

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