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JOURNAL / 世界の食トレンド

Germany [Berlin]

屋内市場でウクライナを支援 フードが繋げる助け合いの輪

Jun 13, 2022

text & photograph by Hideko Kawachi

ロシアによるウクライナ侵攻が始まってから3カ月以上。ポーランドにも近いドイツの首都ベルリンには、1日に1500~2000人のウクライナ難民が到着しており、飲食業界も様々なかたちでサポートを行なっている。


ベルリン市内中心部にある屋内市場「マルクトハレ・ノイン(Markthalle Neun)」は、広い空間を生かして、交流のためのプラットフォームを作っている。例えば、毎週木曜日に開催される人気のストリートフードイベントでは、ウクライナ料理のスタンドを後押し。30以上の難民支援団体が集まるイベントに会場を提供し、市場内にある店の協力で避難民に無料でフードやドリンクを提供した他、ウクライナ料理のフードスタンドも設置。家や学校探しなどをサポートする団体の屋台の横には遊び場を作り、子ども連れが来やすいようにするなどの工夫もあり、1日で何千人もの人が訪れた。

突然の避難生活と故郷での戦争という大きなストレスを抱え、険しい顔だったウクライナの人も、焼きたてのピッツァやオーガニックのアイスのおいしさに、ほっと笑顔を見せる。戦争が始まる前まではキーウのカフェでボンボローニを売っていたという「air+day」のスタンドの前には長蛇の列。作るたびにあっという間に売り切れ、寄付金を募る缶はいっぱいに。お客からの「おいしかった!」の声が嬉しいと店主は笑う。コーヒーにぴったりと、市場に近いカフェのオーナーから声がかかり、週末はカフェでの販売が決まった。

おいしいフードが人を繋げ、助け合いの輪が広がっている。

(トップ写真)2022年5月8日にMarkthalle Neunで開催された「Leuchtturm Ukraine」。ウクライナからの難民との交流と直接のサポートを目的としたイベントで、4月に第1回目がこの市場で開催され、5月にはドイツ各地に広がった。



◎Markthalle Neun
https://markthalleneun.de/

*1ユーロ=136円(2022年5月時点)

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