China[HongKong]
香港料理界における女性シェフの進出
2015.06.05
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伝統が重んじられる中国・香港の料理界において、女性が認められることは難しい。が、近年、欧米で教育を受けた後、自国のアイデンティティと海外で培った感性を融合させ、自身の皿に活かす女性シェフの進出が目覚ましい。
中でも2015年の「ヴーヴ・クリコ アジアの最優秀女性シェフ」に表彰された、「Tate」オーナーシェフのヴィッキー・ラウ氏は、幼少時からの多彩な食文化の記憶、ニューヨークでのグラフィックデザイナーとしてのキャリアを、料理を通して表現する。“エディブル・ストーリー=味わうことのできる物語”をテーマに、アートとクラフト感溢れるフェミニンなスタイルで、季節ごとにアジアの要素を調和させたフレンチを提供。
「今日の料理界において、女性シェフの活躍は、もっと称賛され、認められるべきだと思います。厨房でのハードな労働条件や体力面については、女性ならではの感性と柔軟な適応力で乗り越えられるのです」とラウ氏。香港料理界での女子力に一層期待したい。
(『料理通信』2015年6月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Tate Dining Room & Bar
59, Elgin Street, Central, Hong Kong
☎ +852-2555-2172
18:00~23:00 日曜休
コースは980HKD(6コース)、1280HKD(8コース)
www.tate.com.hk
text by Rie Suzuki
JOURNAL / 世界の食トレンド
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