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JOURNAL / 世界の食トレンド

China [Hong Kong]

中国と東南アジアの文化が融合した「ニョニャ料理」に注目

Jan 20, 2022

text by Rie Suzuki

欧米への渡航はもちろんのこと、近隣のアジア諸国を訪れることさえまだ難しい状況の中、外国の味を気軽に楽しめるエスニック料理店のオープンが続く。2021年夏に開店した「ビビ・アンド・ババ(Bibi and Baba)」は、東南アジアの国々以外では稀少な、伝統的ニョニャ料理(プラナカン料理)を提供する店だ。

ニョニャ料理とは、15世紀のマレーシアやシンガポールで中華圏移民の男性ババと現地女性ニョニャとの結婚から生まれたプラナカン文化の料理。中国と東南アジアを融合した複雑な食文化は、中国料理の料理法や食材、調理器具を用いて、地元のスパイス、木の実、ハーブなど取り入れ、風味豊かに、味わい深く仕上げる。代表的な万能スパイス「サンバル」は、乾燥エビと唐辛子を主原料とし、魚肉や野菜、ニンニク、砂糖、醤油と炒めて甘辛く仕上げたもの。ニョニャが発祥の「ラクサ」は、魚介ベースのスープに野菜とココナッツミルクを加えた麺料理だ。

料理は華やかな装飾が施されたパステルカラーのプラナカン食器でサーブされ、多くは取り分けて食す。レシピだけでなく食の作法や習慣も代々伝えられ、長い歴史の中で柔軟に形を変えながら受け継がれてきたニョニャ料理。受け入れやすいメニュー構成とプレゼンテーションで、今後香港でも定着し、後世へと受け継がれていくことだろう。

(写真)華やかなプラナカン食器が目を引く。「ビーフルンダンカレー」など9皿セット(480香港ドル/1人)。



◎Bibi and Baba
7 Ship Street, Wan Chai
☎+852-2555-0628
12:00~15:00、18:00~23:00
月曜休
https://www.bibiandbaba.hk
Instagram:@bibibabahkg

*1香港ドル=14.5円(2021年12月時点)

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