Singapore [Singapore]
日本食材を使うレストランにも、変化の兆し
2015.01.05
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食材の多くが輸入品という国の事情を反映し、世界中の食材が溢れるシンガポール。日本食材は、ファインダイニングや日系、日本人シェフの店が消費の中心で、高級なイメージも根強い。
しかし、地元密着型モール内の「ヌーヴォ レストラン&ラウンジ」は、そのいずれにも該当せず、新料理長就任を機に、日本食材を多用したメニューに一新した。親しみやすい価格で、イタリアン・ジャパニーズをコンセプトにメニューを考案。「麦茶で薫香を付けたウニと温泉卵のカルボナーラ」など、ユニークな料理を揃え、ダイニング誌でも「最も革新的なメニューの店」(西洋料理)に選出された。
地元出身料理長のマークさんは、国内外の名店での修業中に日本食材と出会い、生産者が誇りを持って食材づくりに情熱を注ぐことを知り魅力を感じたと語る。馴染みの薄そうな日本の加工食品や調味料もメニューにしっかり謳う。そんな店やシェフの姿勢や意識が、日本食材、食品の伸びやかな広がりに追い風となることを期待したい。
(『料理通信』2015年1月号/「ワールドトピックス」より)
◎ NUVO Restaurant & Lounge
6 Raffles Boulevard, #02-100, Marina Square Shopping Mall, Singapore039594
☎ +65-6822-2098
11:30~15:00、17:00~23:00
ラウンジ17:00~24:00
無休
昼セット15SG$、夜セット35SG$
text by Eri Sasaki
JOURNAL / 世界の食トレンド
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