Singapore [Singapore]
最新ホテルで楽しむエレガントな郷土料理
2017.07.18
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2016年12月、歴史的建造物を改装した「ザ・ウェアハウス・ホテル」が開業。モダン・シンガポール料理で人気の「ワイルド・ロケット」オーナーシェフ、ウィリン・ロー氏が館内のレストラン「ポー」を手掛け、話題となっている。
各国の食が溢れる国で、あえて郷土料理の価値を高めたいと、食材を厳選しエレガントな盛付けで提供。特に力を入れるのは、小麦粉の薄焼き生地に野菜や肉等を煮込んだフィリングを包んで味わう「ポピァ」だ。干しエビのだしをベースに、食材の甘さと旨味のバランスを追求したフィリングはシェフの自信作。各自が卓上で包んで食べる。
「昔は家族が集い、賑やかに楽しむひと時と共にあった素朴な料理だが、今では店のポピァを食べる人が大半。失われつつある“食を囲む体験”を大切にしたい」と語るローシェフ。旧正月に家族と食す潮州風刺身サラダ(イーシェン)に着想を得た「バラマンディ・サラダ」なども含め、歴史の一部として郷土料理を継承しようとするシェフの思いが伝わって来る。
(『料理通信』2017年6月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Restaurant Po (The Warehouse Hotel内)
320 Havelock Road, Robertson Quay, Singapore 169628
☎ +65-6828-0007
7:00 ~10:30 12:00~14:30、18:00~22:00
月曜休
www.po.com.sg
ポピァ 28 シンガポールドル
text by Eri Sasaki
photograph by Restaurant Po
JOURNAL / 世界の食トレンド
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