タイの最新FOOD事情 vol.2
「世界のベストレストラン50」ランキング店訪問
~「nahm」篇~
2016.07.28
タイの最新FOOD事情
vol.2 「世界のベストレストラン50」ランキング店訪問
~「nahm」篇~
Jul. 28, 2016
日本からは「NARISAWA」「龍吟」が見事ランクインしたことでも記憶に新しい2016年「世界のベストレストラン50」において、タイ料理店として37位にランクインしたバンコク市の「nahm(ナーム)」を訪ねた。
nahmはオーストラリア人、デビッド・トンプソン氏がオーナーを務め、ここ数年、レストランランキングでも常連。外国からの観光客も非常に多いという、押しも押されもしない実力店だ。この日は、プリン・ポルスクヘッドシェフによるタイ宮廷伝統料理の数々を味わうことができた。
プリン・ポルスクシェフの織りなすタイ宮廷伝統料理
2012年からnahmのヘッドシェフを務めるプリン・ポルスクさんの料理は、由緒正しきタイ宮廷伝統料理。
タイ国内の数多ある飲食店においては調味ペーストなど、既成調味料を使用する店が多いなか、彼の料理はもちろんすべて徹底した自家製だ。
食材の安全性には大いに配慮しており、野菜、ハーブなどの食材は信頼できる特定の生産者と直接つながり入手。特に野菜についてはこのホテルの3Fでシェフ自らが育てているものもあるそうだ。
複雑な味わいが特徴のひとつであるタイ料理ではあるが、彼の料理は、味わいの出所が(いい意味で)想像でき、複雑な中にどこかピュアさとシンプルさが感じられた。
プリンシェフは、「今、タイの食シーンでは、大きくわけて、「伝統的なもの」と「海外の料理とのフュージョン」が支持されているように思う」と語る。特に伝統的なタイ料理が今一度見直されていてきているそうだ。それでいうと、タイの食シーンでnahmは非常に貴重な存在。というのもnahmの料理は、70年前のタイ宮廷伝統料理の文献内容が忠実に守られ、つくられているというのだ。
プリンシェフは「世界中の人に伝統的な素晴らしいタイ料理を食べてもらいたい。70年以上前より引き継がれたタイ料理の文献に載っている料理の数々を、これからの世代に継承していきたい。」と語った。
◎「nahm」
27 South Sathorn Road, Thung Maha Mek, Sathon, Bangkok 10120
☎ +66 2 625 3333