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RECIPE

ひと鍋で作る! タイのスパイシーな春雨サラダ「ヤム・ウンセン」

フェーズフリーな食材レシピ:春雨

Sep 01, 2022

photographs by Hiroaki Ishii

乾物や漬物など、常温で長期保存でき、ビタミンやミネラルなど栄養価も高い食材は、備蓄食品にも向く優れもの。普段から食事に取り入れ、使い慣れることで、「いざという時に賞味期限が切れていた」「食べ慣れない味で食が進まない」という問題も避けられます。「いつも」と「もしも」をつなぐフェーズフリー*な食材を、おいしく活用するレシピ。今回は、春雨を使ったタイ料理の定番サラダ、「ヤム・ウンセン」を東京・丸の内「サイアムヘリテイジ東京店」に教わります。


常備したい食材:春雨
教えてくれたシェフ:東京・丸の内「サイアムヘリテイジ東京店」ヴィチアン・リアムテッドさん

タイ政府から“タイセレクトシグニチャー”認定を受けたタイ料理レストラン、「サイアムヘリテイジ東京店」料理長。1970年、タイ北部ベチャブン県生まれ。バンコクの有名レストランを経て2009年に来日。2013年より現職。

手早く和えて、温かいうちに食べる

「ヤム・ウンセン」は、タイの家庭でも食べられている定番のサラダ。ピリリと辛味が効いてビールのつまみにもぴったりです。辛味の元、プリッキーヌは日本の唐辛子より断然辛味がありますが、手に入らない場合は唐辛子の種類や加える量、切り方でお好みの辛さに調整してください。

野菜、肉、魚介などたくさんの具材を使うのは、具材を揃えた分だけ、おいしくなるから。ネギは長ネギと万能ねぎの2種を、セロリは葉も使うことで、香りも味わいもより複雑になります。お好みでパクチーやニンニクを加えてもおいしいですよ。

調味料を合わせるとき、砂糖の量が多いと感じるかもしれませんが、きちんとした量を入れないとタイの味になりません。甘味、酸味、辛味の“三味”一体が大事なのです。レシピ通りに作って砂糖だけ減らすとバランスが崩れるので、ここは基本に忠実に。

春雨は事前に20分ほど水に浸けて戻しておきます。ひと鍋に魚介、肉、春雨を一緒にゆで、旨味を春雨に吸わせます。具材に火が通ったら、熱いうちに手早く調味料を和えて、味を染み込ませましょう。次に刻んだ野菜を加えて和え、温かいうちに提供します。生温かい状態で食べるのがヤム・ウンセン。温度が下がる前に食べないと春雨が束になったり、生野菜から水気が出たり、風味が悪くなりますから、出来たてを召し上がれ。


春雨スパイシーサラダ「ヤム・ウンセン」 材料と作り方

[材料](作りやすい分量)

アーリーレッド・・・15g
長ネギ、万能ネギ・・各7g
セロリ・・13g
プリッキーヌ・・・2本
ナンプラー・・・30ml
レモン汁・・・30ml
砂糖・・・大さじ1
エビ(ブラックタイガー)・・・2尾(35g)
イカ(松笠)・・・4切れ(30g)
豚挽き肉・・・40g
春雨(水で戻す)・・・100g
キクラゲ・・・15g
干しエビ・・・10g
バターピーナッツ・・・15g
桜エビ・・・1~2g

[作り方]

[1] 繊維に沿って切る
アーリーレッドは皮をむき、横半分に切る。芯を取り、繊維に沿って薄くスライスする
POINT:シャキシャキの歯応えに

[2] 長ネギを切る
長ネギの白い部分を縦に4等分し、まとめて押さえて細かく刻む。

[3] 2種のネギをミックス
万能ネギは小口切りにする。と混ぜ合わせる。
POINT:事前に混ぜて、和えやすく!

 [4] セロリは葉も使う
セロリは葉と茎に分ける。茎は筋を取り、斜め切りに。葉はざく切りにする。


[5] プリッキーヌは欠かせない
タイの唐辛子、プリッキーヌを小口切りにする。

[6] 調味料を合わせる
容器にナンプラー、レモン汁、砂糖を入れ、よく混ぜて溶かす。のプリッキーヌを加える。砂糖の代わりにガムシロップを使ってもよい。
POINT:砂糖をきちんと溶かす

[7] エビをゆでる
エビは尾を残して殻をむき、背に切れ目を入れる。沸騰した湯でゆでる。

[8] イカ、豚肉をゆでる
同じ鍋にイカ、豚肉、春雨、キクラゲ、干しエビを加えてゆでる。
POINT:旨味が出たゆで汁を春雨に吸わせる

[9] 熱いうちに和える
具材に火が通ったら、水を切り、熱いうちにに加えて和え、味を染み込ませる。


[10] 野菜を加えて和える
1~4の野菜、バターピーナッツ、桜エビを加えて手早く混ぜる。

[11] 温かいうちに提供する
パクチーなど葉物野菜を添えた皿に盛り付ける。
POINT:温かい状態で提供

ナンプラーの熟れた旨味が味のベース。野菜の香味や辛味、魚介に豚肉と味わいが幾重にも広がる。甘味は前面に出ず、プリッキーヌの辛さとレモンの酸でスパイシーかつフレッシュ。

<番外>

カービングで華やかに
野菜や果物に専用ナイフで鳥や花などを彫刻するタイの伝統工芸。サイアムヘリテイジではカービングのスペシャリストが料理に華を添える。



◎サイアムヘリテイジ東京
東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸ビル6F
☎03-5224-8050
11:00~14:30LO
17:00~22:00LO(日曜、祝日~21:00LO)
無休(1/1及び法定点検日は除く)
JR東京駅、東京メトロ東京駅直結
https://siamheritagetokyo.owst.jp/

※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

*フェーズフリー(Phase Free)は、防災の専門家として活動を続けてきた佐藤唯行氏が2014年に提唱した考え方。

(雑誌『料理通信』2018年9月号掲載)

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