オリーブ油を加えてジャガイモを茹でる「パターテ・プレッツェ モラーテ」
プラントベースの始め方13
2022.05.16
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photographs by Hide Urabe
連載:プラントベースの始め方
健康や環境への配慮から、植物性の食材を主体とする“プラントベース”な食事法が注目されています。肉や魚や乳製品に頼らずとも「おいしい」料理を作る知恵は、世界各地に存在します。身近なレシピからおいしくプラントベースを始めるヒントを紹介します。
教えてくれた人
東京・白山「シチリア屋」大下竜一シェフ
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大下竜一シェフ。イタリア各地のレストランやピッツェリア、都内飲食店やサローネグループなどで料理修業を重ねる。2012年に渡伊したシチリア州ミラッツォで2年弱を過ごした後、14年5月に帰国。同年9月に「シチリア屋」を開く。
たっぷりのオリーブ油で茹でる
ジャガイモを茹でる際、ニンニクと塩の他に、オリーブ油とイタリアンパセリを加えて火にかけるだけ。ミラッツォのレストランで、まかないや付け合わせによく登場した「パターテ・プレッツェモラーテ」という料理です。“キモ”はもちろん、オリーブ油。茹で汁に一緒に加えることで、ジャガイモがオリーブ油の甘味や旨味を吸って、塩味はまろやかに、こっくりとした仕上がりになります。
極端ですが他の食材は安物でも、オリーブ油だけはケチらずに、質のいいものを使ってください。シチリアのオリーブ油はフルーティな香りと味わいのバランスがよくおすすめですが、好みでトスカーナ州などコクのある地域のものでも面白いと思います。ただ、油のコクがくどくならないよう、イタリアンパセリと一緒に茹で、アクセントをつけています。貧乏な修業時代に家でもよく作った、まさに思い出の味です(笑)。
<植物性食材だけでおいしくなるコツ>
1 質のいいオリーブ油をたっぷり使う
2 煮汁はとろりとなるまで
「パターテ・プレッツェ モラーテ」の作り方
[材 料(1人分)]
メークイン(皮を剥く)・・・大1個
ニンニク(みじん切り)・・・小さじ1
イタリアンパセリ(粗く刻む)・・・2つまみ
塩・・・1つまみ
E.V.オリーブ油・・・大さじ4
水・・・適量
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[材料のポイント]
オリーブ油の旨味が味を形成するため、質のいいものをたっぷり使う。シェフは、フルーティな香り高いシチリア産「BARBERA」を愛用。
[1]ジャガイモを水から茹でる
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ジャガイモは適度な大きさに切り、鍋に入れてひたひたに水をはる。
[2]茹で汁に味をつける
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ニンニク、イタリアンパセリ、塩を加える。
[3]オリーブ油はたっぷりと
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E.V.オリーブ油を回しかける。
[4]蓋をして火にかける
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蓋をして中火にかける。
[5]沸騰を保ったまま茹でる
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沸騰したら蓋を取り、吹きこぼれない程度に火を弱め、沸騰状態を保ったまま茹でる。
POINT:火を早く通したい時は蓋をしたままでも良いが、焦げないように注意。
[6]水分を飛ばしながら茹でる
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ジャガイモに完全に火が通るまで、時々転がしながら茹でる(約15分)。
POINT:水分が足りなくなったら、水を足しながら茹でる。
[7]塩で味を調える
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水分がほとんどなくなった状態。ジャガイモが柔らかくなったら、煮詰めた汁を味見して、塩(分量外)で味を調える。
POINT:煮汁はとろりとなるまで
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鍋底にほぼ水分が残らない状態まで煮詰めた煮汁は、イモのデンプン質が溶け出し、とろりと濃厚に。パンにつけて食べてもおいしい。
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◎シチリア屋
東京都文京区白山1-5-5 MC白山ビル1F
☎03-5615-8713
12:00~13:30LO、18:00~22:00LO
月曜休(月に1度連休有)
都営三田線白山駅A1出口より徒歩6分
http://www.sicilia-ya.com/
※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため要請に合わせて営業時間が変わることがあります。
(雑誌『料理通信』2016年10月号掲載)
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