ねっとり食感と素朴な甘味が生きる「里芋ネギ炒め」
レスキューレシピ【冬野菜編】
2026.01.08
text by Takako Sato / photographs by Tsunenori Yamashita
連載:レスキューレシピ
日本の食品ロス量は年間472万トン*と言われています。生産者が丹精込めて作った食材を無駄にしないための活用レシピをシェフに教わる連載「レスキューレシピ」。今月は冬野菜のおいしい食べ方を紹介します。第1回は「里芋ネギ炒め」。シンプルな味付けで里芋の魅力を存分に味わえます。
*農林水産省「食品ロス量(令和4年度)」(前年度比-51万トン)
目次
教えてくれた人:東京・新中野「湯気」田口雄一さん
出版社物流部門に勤める傍ら、休日は高円寺の中華道場で基礎を学び、夜は飲食各店で現場力を鍛えた。2018年、念願の店を中野駅前に開業。ビルの取り壊しに伴い閉店し、2020年に新中野で再開。自然派ワインと共に、毎日食べても飽きないやさしい中華料理が味わえる。
少ない調味料で味を決める
「料理は日式中華です」と店主の田口雄一さんは言うが、中国の家庭料理に通じる要素がたくさんあるのは、当人も気づいていないかもしれない。その特徴は、少ない調味料で味を決めていることと、市場にある食材でその日出す料理が決まること。プロセスは極力シンプル。そしていい意味で抜けがある料理には、味を決め込みすぎないナチュラルワインがよく似合う。
ワインを飲む人が多いことから「最初に身体を整えてほしい」と出しているのが日替わりのスープ。小豆と豚足、大根と昆布など、塩味を極力控えた一杯が舌に胃に満ち広がるや、誰もがほっとしてしまうはず。食べ疲れず、飲み疲れず。リピーターが後を絶たないのも納得だ。
里芋の食感と素朴な甘味を生かした「里芋ネギ炒め」は、茹でた里芋を作りたてのネギ油に絡めた店の看板メニュー。「蒸して塩が一番」という思いをぐっとこらえて、調味料は塩、白コショウのみ。おだやかなネギの香りが食欲をそそる。
「里芋ネギ炒め」の材料と作り方
[材料](1皿分)
サトイモ・・・6~7個
米油・・・大さじ1.5
青ネギ(みじん切り)・・・大さじ2
塩、白コショウ・・・各適量
[作り方]
[1]皮を剥く
サトイモは皮を剥き、水洗いしてぬめり気を取る。
[2]茹でる
中華鍋に湯を沸かし、里芋を入れて柔らかくなるまで茹でる(茹で汁は取っておく)。
[3]青ネギの香りを出す
中華鍋に米油を強火で熱し、青ネギを加えて混ぜながら香りを出す。
[4]里芋を絡める
里芋を加えて全体に油を絡めるように炒める。
[5]茹で汁を加える
2の茹で汁を里芋の2/3が浸るくらいまで注ぐ。
[6]味を調える
ふつふつしてきたら塩、白コショウで味を調える。【POINT】塩はくどいと感じないよう控えめに。
ワインを合わせるなら、日常でカジュアルに飲みたいロワール地方のシュナンブラン100%の白「エシャリエ」。エレガントな樽熟成の香りが芋の甘味を包み込む。
(雑誌『料理通信』2019年3月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)
東京・新中野「湯気」の店舗情報
◎湯気
東京都中野区本町4-5-18
☎070-3861-8300
18:00~21:00LO
水曜休
東京メトロ新中野駅より徒歩5分
Instagram:@yuge_nakano
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
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