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RECIPE

ハーブが香る自家製フライドポテト

「トスカーナフライドポテト」

スローレシピ03

Jan 27, 2022

photographs by Hiroaki Ishii

材料をイチから用意し、時間をかけて、料理すること自体をゆっくりと楽しむ。それが“スローなレシピ”。時短とは真逆の価値観の先に、とびきりの味が待っていることがあります。完成品や冷凍食品で便利に食べられる時代だからこそチャレンジしてほしい、プロの秘訣をお届けします。

教えてくれたシェフ
東京・新橋「マルディグラ」和知徹さん

「レストランひらまつ」、「グレープガンボ」を経て2001年「マルディグラ」をオープン。フランス料理にとどまらず、世界各国の料理を自身のフィルターに通して表現。『マルディ グラ 和知 徹の牛肉料理:プロのための火入れメソッドと料理バリエーション』(柴田書店)を出版するなど、肉料理のスペシャリストとしてTVや雑誌などメディアでも活躍。メニュー開発など飲食店プロデュースも手掛ける。


失敗しない、ポテトの極意

どこにでもある料理だけど、何かが違う。それは僕がずっと目指しているところです。「トスカーナ フライド ポテト」は、まさにその原点。外国の紀行文で読んだトスカーナのレストランのフライドポテトに触発され、20年以上前に考案しました。

大切なポイントはいくつかありますが、中でも重要なのは、“粉をまぶす”ことと、"休ませ揚げ"。粉は、強力粉がいい。グルテンの効果で、ガリッガリの食感を生み出せるから。また粉でコーティングするため、冷めても食感が持続します。

揚げるのは、冷たい油から。触りたくなるのをぐっと堪えて、温度が高くなったら火を止め調整しながら、じっくりじんわり水分を抜き、ジャガイモの糖度を上げていくのです。カサカサと軽いいい音がしてきたら、完成。ポテトはもちろん、揚げ切ったローズマリーのハーブ香も程よく抜け、お子さんも食べられる。唐辛子は辛味を抽出しすぎないよう、仕上げ前にお好みで。結局、現地のポテトとは全然違うものに落ち着いたけれど、料理はコピーではない。想像を膨らませて日々進化させていくものだと思っています。

「トスカーナ フライドポテト」材料と作り方


【材料】(作りやすい分量)
ジャガイモ(皮を剥く)・・・500g
強力粉・・・適量
ニンニク(皮付き)・・・4片
ハーブ(ローズマリー、タイム、セージなどフレッシュなもの)・・・30g
ピーナッツ油・・・350g
唐辛子・・・2本(※)
塩、黒コショウ・・・各適量

※注:唐辛子は彩りのため。なくてもよい、お好みで。

【1】ジャガイモを切る

ジャガイモは、粉質でホクホクした男爵イモの“ひね”を使う。貯蔵する間に適度に水分が抜け、甘味が増しておいしい。皮を剥いて幅1.5~2cmの拍子木切りにする。

【2】粉をまぶす

切ったジャガイモに霧吹きをかけ、強力粉を表面にラフにまぶす。強力粉をつけることでカリカリ食感が、わざとダマを残すように混ぜることで食感に奥行きが生まれる。

【3】冷たい油からじっくり揚げる


鍋にジャガイモ、ニンニク、フレッシュハーブ、ピーナッツ油を注ぎ、強火にかける。ハーブの香りを油に移し、ジャガイモを油で“茹でる”感覚で火を入れていく。

【4】時々火を止めて揚げる

油がジュクジュクと沸いてきたら中火に落とし、しばらく触らずに揚げる。油の温度が高くなったら時々火を止めて温度を調節する。この“休ませ揚げ”でジャガイモの水分を抜き、糖度を上げる。

【5】混ぜる

ニンニクに串を刺して8割がた火が通っていたら、ジャガイモが崩れないよう菜箸と平たいスプーン等で上下を返す。

【6】色づくまでさらに揚げる

ほどよく水分が抜け、色付くまで、20分ほど揚げる。油から上げる20秒程前に唐辛子を加える。ハーブを触った感じもカサカサと軽い音になっている。

【7】油を切って、味を付ける


ザルに上げて油を切り、塩と黒コショウを多めにふり、ザルを振って全体に混ぜる。両手でザルを振りながら混ぜると、ハーブが砕けて全体に行きわたる。

【8】完成

クッキングシートや厚めの紙をクシャッとラフに崩して、油を切ったポテト、ニンニク、ハーブを豪快に盛り付けて。


◎Mardi Gras
東京都中央区銀座8-6−19 B1F
☎ 03-5568-0222
18:00~24:00(23:00LO)
日曜 休
Instagram:@ mardi_gras_official_2

※新型コロナウイルス感染拡大等により、営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
※現在、店のメニューでは「トスカーナフライドポテト」は提供していません。

(雑誌『料理通信』2016年9月号2020年7月・8月合併号掲載)

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