JOURNAL / 世界の食トレンド

エリゼ宮の向かいにフランス菓子の魅力を堪能できるカフェが誕生

France [Paris]

2025.01.16

text by Yukino Kano / photographs by Présidence de la République
FR（フランス共和国）のモチーフを表面にあしらった、栗粉と米粉を使ったビスキュイ・サヴォワ。アンズのコンフィチュールとクレームアングレーズ添え。

「エリゼ宮」と呼ばれるフランス大統領官邸には、革命後のフランス史の壮麗な遺産がぎっしり詰まっている。その魅力を広く紹介したいと、2024年秋に誕生したのが「ラ・メゾン・エリゼ（La Maison Elysées）」。美術館、カフェ、ブティックからなる、エリゼ宮に伝わるフランスの卓越した遺産にフォーカスした施設だ。

美術館はもちろん魅力的だが、我々食いしん坊がとりわけ興味を引かれるのは、カフェ。ここでは、エリゼ宮のシェフ＆シェフパティシエが創作した、フランスの魅力満載のパティスリーを楽しめる。

エリゼ宮の一隅を飾る鮮やかなガラス装飾をモチーフにしたピスタチオとユズのお菓子、ジャック・シラクとフランソワ・オランドという２人の大統領の故郷コレーズの特産であるリンゴが主役のシャルロット、フランス海外県マヨット産のバニラを使ったフラン、ゲランドの塩をアクセントにしたパリ・ブレストなど、フランスやエリゼ宮をイメージした全７種(９〜12ユーロ）。エレガントなプレートは、ベルナルドーやアビランドといったフランスが誇る磁器メゾン製で、パティスリーの美しさを引き立てている。

フランスの歴史文化＆お菓子の魅力に浸れる、注目の新スポットだ。