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RECIPE

100均グッズを組み合わせて道具から作る「自家焙煎コーヒー」

【DIYレシピ】

2026.03.02

100均グッズを組み合わせて道具から作る「自家焙煎コーヒー」

photographs by Daisuke Nakajima

連載:DIYレシピ

塩蔵、乾燥、発酵・・・調理メソッド&テクニックを身に着けて、普段買っている食べ物を一から作ってみると、自分で味を作る喜びや安心感を得られます。シンプルな材料と道具で作れる自家製アイテムをシェフに教わる連載「DIYレシピ」。今回は、100円均一のグッズを組み合わせて道具から手作りする「自家焙煎コーヒー」です。

目次






教えてくれた人:東京・高島平「VIVA COFFEE」中川亮太さん

中川亮太さん

アドバンスドコーヒーマイスター。自由な発想でコーヒーの愉しみ方を提案する。2021年、東京・高島平に自家焙煎コーヒー角打ち「VIVA COFFEE」をオープン。月に1回ほどのペースで、焙煎教室や抽出教室などの講座も行なっている。


遠赤石の輻射熱で生豆の芯まで熱を届ける

専門店しかできないと思いがちなコーヒーの焙煎、なんと家庭でもできるらしい。

「専門店に行けば、焙煎前の生豆と、家庭用コンロで使える手網焙煎器が数千円ほどで売っています」とはコーヒーマイスターの中川亮太さん。しかし三日坊主の身には、少々高価でためらわれる・・・「手作りすれば材料費1000円以内で組み立てられますよ!」と教えてくれたのが、全て100円均一ショップで材料が揃えられる手づくり焙煎器。

「ゴマや銀杏を煎る要領です。ポイントはガス火が直接当たらない工夫と、生豆を撹拌しながら加熱する構造。熱を逃さない蓋付きです!」。ザルとバケツを駆使し、5分で完成。中国の火鍋を思わせる集熱筒付き!「熱くなるので、接着に化学製品はご法度。気を付けて」。

焙煎の目的は、生豆が持つ成分を加熱による化学変化で香りや旨味成分に変えること。「最初に石をしっかり温めておくことでやわらかい火入れが実現でき、生豆の芯まで熱が届きます」。加熱温度や所要時間は豆の種類や状態、天候や季節で変わるので、色や匂い、音の変化を目安に。ポン!と爆ぜた音が聞こえた後は、煎り止めは好みで。「出したらすぐに冷ましてください」。浅いほど酸味が、深い程苦味が立ち、香りも変わる。


「焙煎器」材料と組み立て方

[材料]

[材料]

裏漉し網(アルミ製/直径18.5cm)×2 個
脚付きザル網(アルミ製・垂直/直径20cm)
蒸し蓋(アルミ製/直径20cm)
バケツ(アルミ製/広口径18cm以下)
石(ゼオライトなど遠赤外線加熱用、河原で拾った石でもOK)

[組み立て方]

[1]バケツの取っ手を外して取っておく。

[1]バケツの取っ手を外して取っておく。プラスチック製の留め具が付いていれば外す。(加熱時に溶け焦げて悪臭の原因になる)。

[2]バケツの底を缶切りで抜く

[2]バケツの底を缶切りで抜く。熱を側面に逃さず上へ送る筒になる。

[3]裏漉し網に遠赤石を敷き、1を被せれば加熱筒の出来上がり

[3]裏漉し網に遠赤石を敷き、を被せれば加熱筒の出来上がり。このままコンロの上に置いて加熱する。

[4]バケツから取り置いた取っ手を蒸し蓋の穴にかけて取り付ける。ダンパー(蓋)の出来上がり。

[4]バケツから取り置いた取っ手を蒸し蓋の穴にかけて取り付ける。ダンパー(蓋)の出来上がり。開閉自由で、蒸らしもいい具合。

[5]ザル網の中に裏漉し網をはめ込む。

[5]ザル網の中に裏漉し網をはめ込む。ねじや接着の必要はなし。

簡単に組み立てられる自信作です

「コーヒー焙煎の原理に則って、どこでも手に入る材料で置き換えてみました。缶切りとペンチだけで簡単に組み立てられる自信作です!(笑)」


焙煎の方法

[1]欠損豆を取り除く(ハンドソーティング)

[1]欠損豆を取り除く(ハンドソーティング)

購入先によっては、過剰乾燥豆、皺豆、未成熟豆、奇形豆など、左のような欠損豆がある場合も。焼きムラの原因になるので、取り除き、右のようなきれいな豆だけを残す。均一な豆の方が火の入り方もムラが出ず、焙煎しやすい。

[2]遠赤石を温める

[2]遠赤石を温める

最初に遠赤石を強火で温めておく。【POINT】一旦、ガス火の熱を遠赤石が受け止め、そこから輻射熱として全体を温めるので柔らかい火入れが実現できる。

[3]豆をザルに入れ、揺すりながら温める

[3]豆をザルに入れ、揺すりながら温める

内側のカゴに100g程の生豆を入れて、即席ダンパーで蓋をする。コンロの火を中火に落として熱筒の上にかざし、細かく揺すりながら温めてゆく。

[4]豆が黄色に(時間経過2分18秒)

[4]黄色に(時間経過2分18秒)

生豆の水分を抜く。豆100gの場合、2~3分で薄緑色から黄色へ。

[5]膨らむ(時間経過4分24秒)

[5]膨らむ(時間経過4分24秒)

水分が抜け切ると一度豆が萎み、再度膨れて色づき始め、チャフ(薄皮が飛び始める。

[6]1ハゼ(時間経過:5分40秒)

[6]1ハゼ(時間経過:5分40秒)

更に2分程度経つと香ばしい香りへと変わり、豆が弾け始める(=1ハゼ)。

[7]2ハゼ(時間経過:8分31秒)

[7]2ハゼ(時間経過:8分31秒)

ピチピチ囁く音に(=2ハゼ)。この先は好みで。浅い程酸味が強く、深い程苦い。

[8]窯出し
火から下ろしたら、ザルにあけて、うちわで仰ぐなどして急いで粗熱を取る。余熱でも焙煎が進んでしまうので気をつける。


東京・高島平「VIVA COFFEE」の店舗情報


自家焙煎コーヒー角打ち VIVA COFFEE
東京都板橋区高島平1丁目38−11 プレリエ高島平 103
☎03-6906-5251
日曜、月曜、木曜 11:00~19:00
金曜、土曜 11:00〜18:00
火曜、水曜 定休日
https://viva-vivacoffee.com/

※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。

(雑誌『料理通信』2017年5月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)

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