煮汁を吸わせたパンが止まらない「甘塩タラのギオッタ」
ブルーフード・レシピ:「ピスカリア」出雲択逸さん
2026.10.22
photographs by Shuhei Iwasawa
連載:ブルーフード・レシピ
海に囲まれ、豊かな漁場を有する日本には魚食文化が根付いています。魚を食べるなかで培われ、受け継がれてきた知恵や知識を継承し、上手に食べることは、多様性豊かな海の保全につながります。日本周辺でとれる水産物(ブルーフード*)の魅力を再発見するレシピを人気店のシェフに教わります。今回は、イタリアの魚の煮込み「甘塩タラのギオッタ」です。
*ブルーフードとは、淡水・海洋環境に由来する植物、動物、藻類など水生生物性食品のこと。食料危機や気候変動などの課題に対応し、健康的で持続可能な食料システム構築への貢献が期待されている。
**日本の海面漁業の漁獲量ランキング(漁獲量/前年比)【農林水産省:令和5年漁業・養殖業生産統計】
全体(282万3,400t/-4.3%):1位マイワシ(68万900t/+6.1%)、2位ホタテガイ(33万600t/-2.8%)、3位サバ類(26万1,100t/-18.3%)、4位カツオ(15万2,600t/-20.0%)、5位スケトウダラ(12万2,900t/-23.4%)、6位カタクチイワシ(11万4,000t/-7.3%)、7位マアジ(9万2,000t/-7.0%)、8位ブリ類(8万1,000t/-12.9%)、9位サケ類(6万t/-31.8%)、10位マダラ(5万4,000t/-6.9%)
目次
教えてくれた人:神奈川・葉山「ピスカリア」出雲択逸さん
アパレル&インテリア業界から転身、料理の道へ。「バスタパスタ」等を経て渡伊。帰国後、2006年にシチリア料理を提供する現トラットリアをオープン。
スムーズな乳化には、フライパンの大きさも大切
甘塩タラの旨味や塩気がトマトやオリーブと溶けあって、滋味深いコクを生み出す魚の煮込み、ギオッタ。ニンニクの香りを引き出したフライパンに具材と水を入れ、沸かすようにして煮汁を乳化させながら煮ていく。
乳化をスムーズにするためには、具材の量に合った大きさのフライパンを使うことがカギになる。
ジャストなサイズで煮ていけば、煮汁の対流がスムーズで乳化が進みやすいため、蓋をして待つだけでおいしい煮込みが完成する。魚の旨味が詰まった煮汁を最後まで味わうために、パンの用意もお忘れなく。
「甘塩タラのギオッタ」の材料と作り方
[材料]
<材料・2 人分>
甘塩タラ・・・250g
タマネギ・・・1/4 個
プチトマト・・・8個
黒オリーブ・・・8 ~ 10 個
ジャガイモ(メークイン)・・・2個
ニンニク・・・1/2 片
唐辛子・・・1/2 本
水(野菜のブロード)・・・適量
トマトペースト(ごく少量の水で溶かす)・・・小さじ1
オリーブ油・・・適量イタリアンパセリ(みじん切り)・・・適量
[作り方]
[1]材料の下準備
甘塩タラは腹骨をすくなどして掃除する。タマネギはみじん切りに、プチトマトは半分に切り、オリーブは包丁の腹で軽く潰す。ジャガイモは皮を剥いてザク切りに。
[2]ニンニクと唐辛子の香りを立てる
フライパンにオリーブ油を引いて中火で熱し、ニンニクと唐辛子を入れて香りが立つまで熱する。
[3]具材と水を加える
タマネギ、ジャガイモを加えて炒め、しんなりしたらタラ、トマト、オリーブを加え、水(または野菜のブロード)をひたひたになるまで加える。
[4]半量に煮詰める
ひと煮立ちしたら、トマトペースト、水を加え、蓋をする。半量になるまで煮詰める。
[5]完成
イタリアンパセリ、唐辛子などを加え、器に盛る。
乳化した煮汁はもう一つのごちそう。パンで吸い尽くして残さず味わいたい。
(雑誌『料理通信』2019年3月号掲載/本文はウェブサイト用に一部調整しています)
神奈川・葉山「ピスカリア」の店舗情報
◎ピスカリア
神奈川県三浦郡葉山町堀内918-20
☎ 046-802-8388
12:00~14:00LO、18:00~20:30LO
月曜、火曜休(祝日は営業)
JR横須賀線 逗子駅 東口 車13分(バスの場合、元町停留所で下車、徒歩1分)
Instagram:@piscaria.hayama
※営業時間・定休日が記載と異なる場合があります。事前に店舗に確認してください。
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