Spain [Atxondo]
「エチェバリ」シェフ、世界第3位の胸中を独白
2019.11.18
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2019年6月「世界のベストレストラン50」が発表され、スペイン料理界もメディアも大いに賑わった。ところが翌月、7月3日付全国紙『ラ・バングアルディア』紙に、アサドール(炭火焼)の名店「エチェバリ」のシェフ、ビットール・アルギンソニスの記事が掲載された。
「孤独を感じる、飽和状態だ。もう手一杯だ」とタイトルを打たれた記事では、シェフが3位に選ばれた心境を訥々と語る。「(ランクインすると)皆、まるでW杯に勝ったような勢いだ。こうした祭典は私の中では苦痛の一つ。推薦してもらえることはいいことだが、何にでも限界がある」と告白。「なぜ、あれほどまでに騒ぎ立てなければならないのか理解できない」。自己表現が苦手だというビットール氏。
「(シェフを)まるでスターのように扱うが、私はスターなどにはなりたくない。私は普通の人間で、自分のできることを最良の方法でやっているに過ぎない」という言葉が、彼の料理を要約している。多くの料理関係者が彼の哲学に共感したに違いない。
(『料理通信』2019年10月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Asador Extebarri
San Juan Plaza, 1, 48291, Atxondo, Bizkaia
☎+34-946583042
13:00~14:30、土曜20:30~ 21:30
(11月~3月は土曜夜営なし)
8月、12月24日~1月9日、4月18日~23日休
https://asadoretxebarri.com/
text by Yuki Kobayashi
photograph by Ôscar Oliva
JOURNAL / 世界の食トレンド
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