Spain [Barcelona]
環境保全は畑から ファミリア・トーレスの試み
2020.05.25
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共存可能をモットーにワイン造りを心がけるボデガは昨今では珍しくない。中でも今年150周年の歴史を誇る、カタルーニャ州ビジャフランカ・デ・ペネデスの「ファミリア・トーレス」は、5世代に渡る現場での経験から気候変動にいち早く対応してきた。
2007年から2020年には、CO2排出量30%(2008年比)減を目標に「トーレス&アース」プログラムを開始。この中で、生産に必要なエネルギー源をバイオマスや太陽熱、太陽光からの再エネ利用に変換するなど様々な取り組みが定着している。
今年トーレスは、スペインで初めて電動トラクターの試運転を開始。四輪駆動、50馬力のトラクターは通常よりも軽く、従来のトラクターの10分の1のエネルギーで、2時間の充電で最大8時間の稼働が可能だ。
トラクターの屋根には太陽光発電装置が付き、作業しながら充電できるほか、従来のトラクターの付属品などをそのまま使えるのも魅力。畑作業の騒音防止にも一役買う。サステナブルなブドウ畑のスタンダードになる日も近いだろう。
(『料理通信』2020年6月号/「ワールドトピックス」より)
◎ Familia Torres
M. Torres, 6. 08720 Vilafranca del Penedès. Barcelona
☎+ 34.93.8177400
www.torres.es
text by Yuki Kobayashi
JOURNAL / 世界の食トレンド
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